好きこそモノの上手なれ

ほぼ百合成分100%(リリカルな感じ)で構成されております。但し過度の期待は禁物です。




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1+1 は 3 :: 2011/05/04(Wed)


今回ははやて視点です。


さらに注意事項の追加です。

今回の長編は、回想と言う形で過去の話がちょいちょい
入り込んできます。出来るだけ「現在」の話とごちゃ混ぜに
ならないようにしますが、一応覚えておいていただけるとありがたいです。



連休も残り1日。休んでるとホントに24時間ってすぐですよね。
5日は、また大好きなサイトが閉鎖されるし。
ホント色々残念(笑)。


それでは続きから 第4話です。









■   □   ■   □   ■   □




どこで間違ったんやろね。
ただ忘れたかっただけやのに。

忘れる事も出来へんで、苦しい想いばっかりで。

もし神様がいるんやったら、私の大事な親友をこれ以上
苦しめんといて・・・・・・




第4話





昼休み、いつもならとっくに戻っているはずの
親友の姿が見えない事に気がつく。


(どこ、行ったんやろ、フェイトちゃん)


そんな事を考えていたら、誰かが教室のドアを
勢い良くあけながら飛び込んできた。



「おい、また犠牲者がでたぞ」


息せき切って走りこんできた一人の生徒が
さも、ビッグニュースを仕入れてきたとでも
言うようにもったいぶって話し始めた。



「さっき、ハラオウンと2人の女が修羅場でさ」
「何だ、またかよ」
「もっと驚けよ。せっかく覗いてまで見てたのによ」
「だっていつもの事じゃない」
「まぁ、それはそうなんだけどさ」



(ああ、またか。フェイトちゃんの事何も知らんくせに)



いつものクラスメートの下らない話に聞き耳を立てるのも
うっとおしく、いや、聞き耳をたてなくても大音量で
捲くし立てるように話すので、聞きたくなくても耳に
入ってしまうのだが。



「それにしても、よくもこれだけとっかえひっかえ
女が寄って来るもんだな」
「だよな。少しはこっちにも回して欲しいよな」
「あんた達じゃ彼女の足元にも及ばないわよ」
「だよね。あんたらより数段かっこいいし、綺麗だしね」
「うっせーよ。何だよ、男が寄り付かないから女に
走ってるだけじゃねーか」
「ははははは、言えてるかもな。
けどさ女同士ってどうなんだろうな」



段々と下世話な話題に移行し始めて気分が悪くなってきた。



(何もしらん阿呆ばっかりや)



こんな馬鹿な事を笑いながら話している連中と同じ場所に
居たくはなくて、教室を出ようとドアを開けた。



「はやて、もうすぐ授業だよ。どこ行くの?」
「ああ、堪忍。何やお腹が痛うて、保健室に行って来るわ」


目ざとく気がついたクラスメイトに適当な理由を話し、
先生に話しておいて欲しいと言い残してさっさと教室を出た。






(多分屋上やね)



大方の予想をつけて屋上へと急ぐ。
重たい扉を開けるとそこには、予想していた通り
フェイトが床に寝転がって空を見上げていた。


一瞬泣いているのかと思った。


「こんなトコにおったん」


そんな気持ちを誤魔化すために出来るだけ軽く
聞こえるように話しかける


「はやてか・・・・」
「サボったらアカンよ。フェイトちゃん」
「そう言うはやてだって」
「私は、ほら・・・・・おなかが痛くて、な」


そう言ってウインクをしてみせる


「それを、サボりって言うんじゃないの?」
「まぁ、そうとも言うなぁ・・・・」
「ふっ。あは、はははははは」
「あははははははは」



泣いていると思ったのは、光の反射での見間違いだと
気がつくと、少しだけホッとした。けれども
今日のフェイトは、何かを我慢しているように見えて、
その理由に何となく気がついてしまった自分に苦笑する。




「相変らず派手にやっとるね」
「・・・・・・」
「教室中、大騒ぎや」
「・・・・・・・そう」
「覗いとった馬鹿がおったらしいで」
「ふっ、そうなんだ。暇な連中が多いね。ウチのクラスは」
「ほんまやね」



そんな事はどうでもいいと言わんばかりのそっけない返事に
今日は何故かイラついた。
フェイトの中身を見ようとしないクラスメイトにも
そうやって、自分が傷つかないようにあくまでも
他人事のように振舞うフェイトにも。


自分が踏み込んでいい問題じゃない。そう頭では
理解していた。けれど、気持ちが、こんな風に
なってしまった経緯を知っているはやての気持ちが
今日は大人しく引っ込んでいてはくれなかった。
気がついたら、話し始めている自分がいた。




「なぁ、フェイトちゃん」
「ん?」
「・・・・いつまで、こんな事続けるつもりなん」
「何の事?」
「自分を追い込んで、何がしたいんよ」
「言ってる意味が分からないよ」




お互い顔を見ずに空を見ながら話す。
いつまでも逃げとったらあかんよ。フェイトちゃん。












「この空みたいな蒼い瞳で、優しくて、そして強くて・・・・」
「はやて・・・・何、言ってるの」



いつだったか嬉しそうにフェイトが話してくれた言葉。
自分を呼ぶフェイトの声が震えていた。
けれど、口から出た言葉が止まる事はなかった。



「年上の癖に時々妙に子供っぽくなったり」
「はやて、止めて・・・・」
「全部ひっくるめて好きだなぁって思うんだ」
「はやて!」



ガバッと起き上がったフェイトちゃんに睨まれた。


(そんな、泣きそうな顔で睨まれても全然こわないよ)




「いい加減、目を覚ましぃ。こんな事続けてたって辛いだけやろ」
「何の事?」
「本当は誰かに傍にいて欲しいんやろ。」
「そんな事ないよ、一人が気楽。自由だしね」


傍にいて欲しい人なんて一人しかいない


「なら何で毎日寂しそうに空ばっかり見上げとるん?」


気がつくといつも空ばかり見ていた。



「前を向きぃ。ちゃんと前見て歩いていかな。」
「誰かを好きになる事は、怖い事やないよ」


そう、誰かを好きになってまた裏切られるのが怖い。
傷つくのが怖い。

どれだけ好きになっても人の気持ちは簡単に変わる。
次にそうなったら自分はどうなるのだろうか。
それが怖い。


だったら、他人と深く係わらなければいい。
けれど寂しいから近寄ってくるものを拒まない。
だけど、決して自分からは踏み込んでは行かない。
そうする事で相手にも自分の中には踏み込ませない。


本当の気持ちは何重にも重ねた箱の中に閉じ込めて
頑丈な鍵をいくつもかけて。人を好きになれる
自分の本当の心を、彼女への思いと一緒に閉じ込めてしまった。



無いものねだりの駄々っ子。
いない人間を欲している子供。
けれど大切な自分の、親友。






「我慢せんと、泣いたらええやん」
「・・・・・・はやて」
「ここには、私しかおらん。だぁれも聞いとらんよ」
「はや、て・・・・」
「泣いて泣いて、全部吐き出したらええんよ。」
  


そういって頭を撫でてやる。、
全部吐き出せたらどれだけ楽になれるか知っている。
けれど、その全てを晒す相手は、多分、いや間違いなく
自分じゃない。


なら、今だけ。この一時だけでも吐き出せたなら、
そんな願いを込めて、私よりも大きい身体をした
駄々っ子を抱きしめた。



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テーマ:魔法少女リリカルなのはStrikerS - ジャンル:アニメ・コミック

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