好きこそモノの上手なれ

ほぼ百合成分100%(リリカルな感じ)で構成されております。但し過度の期待は禁物です。




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1+1 は 3 :: 2011/05/21(Sat)

終わりまでまだ書ききれていないのに
ストックがやばい(^^;ゞ

う~ん・・・・とりあえず今日の分、
ちょっと長いですけど、よろしければ
20話になります。

続きからどうぞ









■   □   ■   □   ■   □




泣かせないと誓った。
幸せにすると願った。

私は幸せなのに、何がこんなに不安なんだろう・・・・




第20話










3月。僅かに残っていた雪も解けて、そろそろ
桜が咲き始める頃。

なのはのマンションには、なのは、ヴィヴィオ、アリサ、すずか。
そして今日の主役達のフェイトとはやてが揃っていた。


「みんなグラスはもったわね」
「はぁーい!」


一際大きな返事をしたヴィヴィオに微笑みながら
アリサは一同を見渡す。


「じゃあ・・・・・、フェイト、はやて 卒業そして
進学おめでとう」


乾杯~。その声を合図にみな思い思いにグラスを持ち上げる。



「ありがとう、みんな」
「ホンマ、おおきに」
「おめでとう、フェイトちゃん。はやてちゃん。」
「一時はどうなるかと思ったけどね、フェイトは」
「それは、もう忘れてよ。アリサ」


苦笑いを零しながらフェイトはアリサに答えた。
散々授業をサボり、成績もかなり落ち込んでいた
フェイトは、その遅れを取り戻すために必死になって
勉強した。もともと勉強の出来たフェイトだから
と言うのもあるのだろうが、その集中の度合いは
凄まじく、結局高校最後の試験の時には、学年トップの座に
返り咲いていた。



「ところで、フェイトは大学にはどこから通うの?」
「えっ?家からだけど、なんでそんな事聞くの?」
「えーーっ、そうなん。てっきりこっから通うもんだと」
「はぁ?な、何馬鹿な事言ってるのさ」
「そ、そうだよはやてちゃん。」
「あら、私もそう思ってたんだけど?」
「私も」


はやてのみならず、アリサやすずかも同じ事を
言い出した。


「そんな訳ないでしょ。もう」
「・・・・そうだよ。」


ありえないと一蹴するフェイトに対して、なんだか
なのはは少しだけ寂しそうに答える。けれど
それにフェイトは気がつかない。



「あっ、そうだ」


沈みそうになる気持ちを誤魔化すようになのはが
話題を切り替える。


「何よ、どうかしたの?」
「あのね、4月からね。ヴィヴィオも保育園に
預けてみようかなって思ってるの」
「えっ?なのは、私聞いてないよ」
「うん、ちょっとビックリさせようかなって思って
内緒にしてた、にゃはははは」
「どうして急に?」


すずかが尋ねる。


「いつも私がお店に連れて行くんじゃ、ちょっとね
危なくなってきたかなって思って」
「あーー、それはあるかもね。」
「でしょう」


最近のヴィヴィオは兎に角動き回る。色んなものに
興味を持ち始めたのはいいのだが、いつもなのはの目が
届いているわけではない。

むしろ一人で遊んでいる事の方が多い為、ちょっとした事が
大惨事につながらないとも言えないのだった。



「それにね、同じくらいの年齢の子供とも遊ばせて
あげたいかなっていうのもあったから」
「ヴィヴィオは?何て言ってるの?」
「この間、一日保育っていうのに参加したら、
喜んじゃって」
「そうか、本人がいいのなら、大丈夫だね。」
「うん、あの子は大丈夫だよ」


そう言って、ヴィヴィオを見つめるなのはの瞳は優しい
母親そのもので、それを見つめるフェイトはホンの
一瞬だけ表情を曇らせた。それを隠すようにフェイトは
ヴィヴィオを呼んだ。


「ヴィヴィオーーー」
「なーにぃ」
「ヴィヴィオもご入園、おめでとう、だね。」


そう言って、ヴィヴィオの目の前にあった、コップに
コツンと自身のグラスをあわせ、フェイトは微笑んだ。













「ふぅ」
「どうしたの?なのはちゃん」


キッチンで片付けをしていたなのはの元へすずかやってきて
声をかける。


「何でもないよ、ちょっと飲みすぎたかなぁって思っただけ」
「ホントに?」

そういいながらなのはの目を覗き込む。


「・・・・・」
「・・・・・もう。すずかちゃんには敵わないなぁ・・・」
「当たり前でしょ。私もなのはもすずかには勝てないのよ」
「アリサちゃん」


先程のなのはの態度が気になったのか、すずかに続いて
アリサもキッチンへとやってきてしまった。


「ヴィヴィオは?」
「向こうでフェイトとはやてが相手してる」
「そっか・・・・」
「で、今度は何ぐじぐじ悩んでるのよ」
「ぐじぐじって・・・・」
「じゃあ、うじうじね」
「どっちも同じだよ。」
「フェイトちゃんとの事?」
「って言うか、なのはが悩むのなんてそれ以外考えられないわよね」
「~~~もう、2人共・・・・。」


親友の事なら大抵の事に気がついてしまう最強のチーム。
この2人には、誰もが勝てないんだろうな、なんて
どうでもいい事を考えながら、なのはは2人に向かって
胸につかえている思いを打ち明ける。


「私、このままフェイトちゃんの傍にいてもいいのかな」
「はぁ、何ふざけた事言ってるの?」
「アリサちゃん・・・・。だって、フェイトちゃんなら
もっと素敵な相手見つかるだろうし、私みたいな子持ち
じゃなくても・・・・」
「本気で言ってるの、なのはちゃん」
「・・・・・うん、」





ゴンッ


「ーーーーったぁ。アリサちゃん?」


僅かに落ちた沈黙を破るような鈍い音、なのはは
殴られた頭を摩りながら、涙目でアリサを見る。
なぐったアリサは眉間に皺を寄せて怒っていた。


「なのはちゃん。それ以上変なこと言ったら私も怒るよ?」
「すずかちゃん・・・・」
「今のフェイトちゃんがなのはちゃん以外を好きになるなんて
本気で思ってる?」
「そうよ、なのは。フェイトにはもうなのはしか見えてない。
そんなの傍から見てたって一目瞭然よ。バカらしい。」
「そう、かな・・・・」
「何がそんなに不安なのよ?」
「不安って言うか・・・その・・・・」
「何よ、はっきりしないわね」
「・・・・・・もん」
「えっ?聞こえないわよ?」
「だって・・・・・・なんだもん」
「なのはちゃん?」



ごにょごにょと口ごもりながら話すなのはの言葉は
アリサにもすずかにも聞き取れない。
何度も聞き返しているうちに、何故か段々と赤くなるなのは。
そんな様子を見ながら何故か嫌な予感がするアリサ。
そして、なのはは覚悟を決めたのか、キッと2人を
見つめて言い切った


「だって、フェイトちゃん。全然私に触れようとしないんだもん」








「「・・・・・・・・」」
「戻りましょうか、すずか」
「そうだね。アリサちゃん」
「えっ?えーっ。待ってよ。2人とも。」
「全く、馬鹿ばかしいったらないわね」
「なのはちゃん、待ってばかりいないで、自分からいってみたら?」
「だっ、て・・・そんな・・・・嫌がられたら、どうするの」
「はぁ?。そんなのありえないわよ。」
「だって、だって・・・・」
「だってじゃない!へたれてないで押し倒しちゃいなさい!」
「押した、って・・・無理っ、絶対無理」


じゃあ、いつまでも待ってなさいよ。
そう後ろ手でヒラヒラと手を振って2人はリビングへと
戻ってしまったのだった。















同じ頃、リビングでは



「なんや、フェイトちゃん。悩み事か?」
「はやて、どうして?」
「ん?さっきちょっとおかしかったやん」
「・・・・気づいてたんだ」
「当たり前やん。何年フェイトちゃんと親友やっとると
思っとんの?」
「・・・・時々、困るねそれは」
「なっ!失礼やなぁ・・・・・けどホンマどないしたん?」
「・・・・・なのははさ、私がいない方が、いいんじゃ
ないか・・・とかさ、思って」
「何で、そんな事考えたん」
「なのは、しっかりお母さんしてるし、私がいなくても」
「フェイトちゃん。それ以上言うたら、本気で怒るよ」
「はやて」


うじうじと弱気な事を考えるフェイトに、思いっきり
不機嫌な顔をして言葉を返すはやて。


「あんなに幸せそうななのはちゃんは、フェイトちゃんが
傍におるからやってなんで気がつかへんの?」
「はやて・・・・」
「フェイトちゃんかてそうやん。他の誰といるときよりも
安心して、無防備で。あんな貴重なフェイトちゃん、
なのはちゃん以外では絶対に見られへん!」
「はやて、それはなんか違う気がする・・・」
「うっさい。ああーっもう、なんやイライラするな」
「イライラって」
「女タラシなフェイト・テスタロッサ・ハラオウンは
どこ行った?」
「女タラシは言い過ぎだよ・・・。でもさ、あんな事
してた私が、本当に傍にいてもいいのかな。」
「アホらし」
「えっ?」
「全くもってアホらしいわ。ヴィヴィオ、はやてちゃんと
お散歩いかへん?」
「わぁー、いくぅ」


呆然としているフェイトを放って、ヴィヴィオへと声を
かける。散歩と言う言葉に喜んで返事をするヴィヴィオ。
二人して、手を繋いで仲良くリビングを出て行く後姿を、
フェイトはただ見送っていた。








リビングを出た所でアリサとすずかに鉢合わせした。


「何?そっちもなの?」
「そっちもって・・・・なのはちゃんもなん?」
「全く、案外似たもの同士よね」
「ふふ、そうだね。少し2人っきりにしてあげようか」


公園にでも行こうと4人は静かに部屋を後にする。
残された二人が、ゆっくりと心の内を語り合えるように
願いながら・・・・









ポツンとリビングへと一人残されてしまったフェイトは
ぼんやりと窓の外を眺めていた。
そんなフェイトの目の前にコトリとコーヒーが置かれた。
見上げるとそこには、苦笑いしているなのはがいた。



「フェイトちゃんも置いていかれたの?」
「・・・・なのはも?」


2人顔を見合わせる


「にゃはははは」「あはは、ははは」
「参ったな・・・はやてに、怒られちゃったんだ」
「私もね、アリサちゃんに叱られた。」
「そ、うなんだ・・・・・」
「うん・・・・・」


2人の間に沈黙が降りる


「あの、さ。」
「うん?」
「ヴィヴィオの事、なんだけどね。」
「うん」
「本当に、ビックリさせる為だけに私にも、黙ってたの?」
「えっ?あーっ、えっと・・・」
「ちょっと、それがね。寂しかったと言うか。別に私に
相談しなきゃいけないって事じゃないし、ヴィヴィオの
母親はなのはなんだから、なのはが決めればいいことだって
分かっていたんだけど。私はいなくてもいいのかな・・・・とか」
「ち、違うよ。フェイトちゃん。いなくてもいいなんて。
そんな事絶対ないよ。いてくれないと困るよ。」
「なのは・・・・」
「あれはね、本当にビックリさせたかったの。フェイトちゃん
いつも心配ばっかりしてるから・・本当にそれだけだよ・・・・」
「なん、だ。そっか・・・・そうだったんだ。へへへ。なんだ」



なのはの口から、傍にいてくれないと困ると聞けて
安心するフェイト。その顔にはホッとした表情が浮かんでいて
ふにゃりと気の抜けたような笑顔は、綺麗というよりは
可愛いといった印象を与える。
そんなフェイトを見ながら、なのはももやもやとした
自分の思いを打ち明ける事にした。



「フェイトちゃん、あのね。私も聞きたい事があるんだけど」
「うん?どうしたの?」
「えっと・・・そのね・・・・」


『押し倒しちゃいなさいよ』
突然さっきのアリサの言葉が蘇ってくる
慌ててブンブンと首を振るなのは。
そんな様子を見て、フェイトは不思議そうに首を
傾げている。


「なのは?ホントにどうしたの」


心配そうに覗き込まれ、その赤い瞳に見つめられて
ドクンと心臓がはねた。


「フェイトちゃん、フェイトちゃんは私と一緒に・・・
暮らしたいとか思わない?」
「えっ?どうしたの、急に」


少し俯き加減のまま話を続けるなのは


「さっき、はやてちゃんに言われて、フェイトちゃん
すぐに馬鹿な事をって否定したよね。それって、私達とは
一緒に住みたくないから?それともやっぱり、子持ちの
私なんか」
「なのは!それ以上馬鹿な事言ったら怒るよ。なんで
そんな風に思っちゃうの、もう。」
「だっ、て・・・フェイトちゃん・・・・私に・・・」
「ん?」
「フェイトちゃん、私に・・・・・触れようとしないでしょ」
「なっ・・・・」


なのはの告白に、フェイトは一言言葉を漏らした後
口を噤んで、顔を逸らしてしまった。それをみてなのはは
やっぱり、と若干落ち込みながらフェイトを見つめていた。
だが、そこでハタと気づく。髪の間から僅かに覗く耳が
真っ赤になっている事に。


「フェイトちゃん?」
「うえっ、なっなに、かな。」
「どうして、そっち向いちゃうの?」
「だっ、て・・・なのはがおかしな事言うから!」
「ねぇ、こっち向いてくれない?」
「やだっ」
「どうして?」
「どうしても」
「やっぱり、子持ちの・・・」
「なのは!ーーーーーーっ」


なのはの沈んだような口調に思わず振り向いてしまった。
けれどそこにあったなのはの顔は、それはもう
満面の微笑で・・・。


「ーーーーーーっ!」
「だめ」


再び顔を逸らそうとしたフェイトはその頬を、なのはの両手で
挟み込まれてしまった。


「・・・・ずるいよ、なのは。あんな事言って・・・」
「うん、ごめんね。でもそうしないとフェイトちゃん
こっち向いてくれないでしょ」
「だからって・・・」


こうして会話を続けながらもフェイトの瞳だけはキョロキョロと
忙しなく動き続けている。


「フェイトちゃんは、私に触れられるの嫌?」


小さく零れる声音に、キョロキョロとしていたフェイトの
瞳が、なのはの蒼をしっかと捉える。


「どうして、そんな事聞くの?」
「だって、フェイトちゃん。私には、触れてくれないから」
「えっ?そんな事・・・・」
「あるでしょ?」


まさか、今、なのはに指摘されるとは思っていなかった。
正直、フェイトはずっとなのはに触れられないでいた。
それは、今までしてきた数々の愚かな行為のせい。
そんな自分の手でなのはに触れることがひどく怖かったのだ。


「ねぇ、フェイトちゃん?」
「私、は・・・。私の手は汚れてるんだ。」
「えっ?」


自分の手を見つめながら淡々と話すフェイト。


「寂しさを理由に私は色んな人と関係を持った。
そんな私の手は汚れてるんだ。そんな手で
なのはに触れたら、なのはが・・・・」
「・・・・それなら、私もそうだよ。」
「えっ?」
「私だって、ユーノ君と」
「違う!なのはは違う。なのはは綺麗だよ。」
「どうしてそう思うの?」
「なのはは、ずっと後悔してたじゃないか。なのはの
意思はそこにはなかった。あんな事でなのはが
汚れてるなんて、そんな事絶対にない。」


全力で否定してくれるフェイトの言葉が嬉しくて
なのははその瞳から零れ落ちてくる雫をそっと
唇で掬う。


「なっ、なのは。ダメだ」


慌てて身体を引こうとするのを許さずになのはは
フェイトの首に腕を回す。


「なのはっ」
「私はそうやって私の事を大切に思ってくれる
フェイトちゃんだって、綺麗だって思うよ。」
「なの、は」
「フェイトちゃん、私はフェイトちゃんのこの手が
好きだよ。フェイトちゃんの全てが好きだよ」


フェイトちゃんは?静かに問い掛けて、フェイトの
答えを待つなのは。
フェイトはこの問いに返せる答えなんて、
元より一つしか持ち合わせてなどいない。


「・・・・なのは・・・・私も、なのはが好き。
なのはの全部を、愛してる」


ゆっくりとゆっくりとフェイトの両手がなのはを
抱きしめる。その腕の中になのはを包み込む。
大切に愛しむように。その温もりを逃がさないように。


ゆっくりと赤と蒼が閉じられて。
その唇が触れ合うのに時間はかからなかった。













「全く、面倒くさい2人ね」
「せやね・・・・アリサちゃん、顔にやけとるよ」
「ふんっ、はやてだって」
「もう、2人とも。ヴィヴィオが起きちゃうでしょ」


そう言って二人を窘めるすずかもまた楽しそうに微笑んでいた。







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テーマ:魔法少女リリカルなのはStrikerS - ジャンル:アニメ・コミック

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  2. | comment:1
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  1. 2011/05/21(Sat) 23:27:23 |
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