好きこそモノの上手なれ

ほぼ百合成分100%(リリカルな感じ)で構成されております。但し過度の期待は禁物です。




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無茶をするあなたを、私は癒せていますか? :: 2012/03/30(Fri)

ごめーん。途中で力尽きた(^^;ゞ
でもうPするお。

ちなみにこの間のヤツじゃないよ。
あれはもちょっと待っててね~




■   □   ■   □   ■   □


ずっと眠れない、食べれない日が続いていた・・・・・




「ただいま・・・」

誰もいないリビングに向けて小さく帰宅を知らせる言葉を告げる。時刻はもう間もなく今日と言う日を終えようとしていた。本当はもう少し早く帰るはずだった。いや正確には早く帰される予定だった。それをこの調査結果が出てからとか、取調べが終わってから等と理由をつれて頑なに拒んできた。こんな状態で帰るわけには行かないと思った。何一つ進展のないまま、人の命だけが奪われていく、そんな事件の真っ只中にいた今の私では。けれど・・・・

『お願いします、フェイトさん。少しでいいですから休んで下さい。せめて1日。いえ半日で構いません。一度ご自宅に戻って・・・・お願いします』

補佐であるシャーリーに懇願された。泣き出しそうな顔を見ていたら、こんなにも心配させていたのかと申し訳なくなった。だから、本当は帰りたくはなかったけれど、シャーリーを安心させるためにもと思い直して、朝になったら戻ってこよう。そう心に決めて帰ってきた。

帰ることにしたのはいいけれど、こんな顔でなのはにあうのは気が引けた。どんなに誤魔化してもきっとなのはには分かってしまうと思ったから。私が辛い顔をしているとなのはも苦しむ。お互いの事を分かりすぎるのもこんな時は困るな・・とそう思った。

(ちょっとだけ遠回りして帰ろう)

真っ直ぐ走れば自宅までは10分程度でつく距離を、1本目の信号で右折した。これで30分は時間を稼げるはずだから。そんな小賢しい真似を繰り返し帰宅したのは深夜近く。さすがになのはも寝ているだろうとホッと胸を撫で下ろす一方で、明かりのついたリビングにもしかしてまだ起きているのかなと期待にも似た思いが湧き上がった。

静かにリビングに足を踏み入れるが、電気は着いていたものの、人の気配はない。おそらくなのはが帰ってくるはずの自分の為に、着けておいてくれたのだろう。

(そう、だよね。こんな時間だもん、寝てるよね)

寝ていて欲しいと思って時間をかけて帰ってきた。戻ってみたら明かりが着いていて、それに矛盾してはいるものの起きて待っていてくれたと嬉しくなった。けれど実際には明かりが着いただけの無人のリビングで・・・

(なんでガッカリしてるんだろう。寝ていて欲しいって思ったはずなのに)

そんな自分勝手な事を思いながらキッチンへと足を向けた。

「あ・・・・」

キッチンのテーブルの上。綺麗にラップで包まれたおにぎりが二つ。傍らにはなのはが書いたメモが添えられていた。

《おかえりなさい、フェイトちゃん》

見慣れたなのはの丁寧な文字の綴られたリーフ。そこにはなのはの優しさが溢れていた。

《お仕事お疲れ様。本当は起きて待っていようかと思ったんだけど。ごめんね。明日ちょっと早い時間の教導が入ってしまったの。私が夜更かしして寝坊したら、きっとフェイトちゃんが困っちゃうだろうから、残念だけど先に休みます。あのね、お腹空いてないかな?ちゃんと夕飯は食べたのかな?もしお腹空いてたら、おにぎり食べてね。本当はちゃんとした夜食の方がいいかなって思ったんだけど、今日はなんとなくおにぎりにしてみました。中身はフェイトちゃんの好きなシャケが入ってるんだよ。それじゃあね。おやすみなさい》

「なのは・・・・」

メモを握り締めおにぎりを一つ手に取った。さっきまで食事なんて一切喉を通らないって思っていたのに、今はお腹が空いて仕方なかった。

お茶を用意してテーブルにつく。静かに両手を合わせて

「いただきます」

と声に出しゆっくりとおにぎりを口に運ぶ。一口頬張ると海苔からの磯の香りが口一杯に広がった気がした。

「なのは、今日のおにぎりはちょっとしょっぱいよ・・・」

なのはの心のこもったおにぎりに、フェイトの目からは涙がこぼれて止まらなかった。








食事を終えて、シャワーを浴びたフェイトは静かに寝室のドアを開けた。本当はなのはを起こしてしまわないようにリビングのソファで寝ようかと思っていた。けれど、今は触れられなくてもいいからなのはの傍にいたいとそう思っていた。

ベッドの右半分。フェイトの為に開けられたスペースにそっと潜り込んだ。シーツを捲くりスルリと身を滑らせる。なのはの体が冷えないようにすばやくシーツを戻しこちらに向けられているなのはの背にコツンと額を摺り寄せた。きっと眠れないだろうと思っていた。けれど、それでもなのはの傍で休めれば、明日からまた仕事を頑張れる。そう信じて疑わなかった。






カーテンの隙間から漏れる朝日を受けながらフェイトはゆっくりと体を起こす。隣ではまだなのははぐっすりと眠っていた。素早くベッドから降りて手早く着替え寝室を後にする。キッチンに向かい、昨日残してしまったもう一つのおにぎりを食べた。結局食事は何とか取ったもののやはり眠る事は出来なかった。どうしても事件の事が頭からはなれず、目を瞑ると暗闇の中に血に塗れた子供達の顔が浮かびあがる。痛いよ、苦しいよ、助けてよ。気を抜くとずっと耳の奥で頭に響くそんな声にもう何日寝ていないのか分からなかった。それでも今のフェイトの心は穏やかだった。

(なのはを起こした方がいいのかな)

このまま出掛けようとも思ったが、なのはも今日は早出だと思い出し、声をかけてからにしようと寝室へと足を向ける。ベッドには寝返りを打ったのかこちらを向いて、けれどいまだ夢の中らしいなのはの姿。くすりと笑みを零しフェイトはベッドへと腰を降ろした。

「なのは、起きて。朝だよ」
「ん~~、あと・・・・・ごふ、ん」
「ふふ、でもなのは。今日は早く出なきゃいけないんでしょ?」
「ん~~~・・・・・。いまぁ、なんじぃ?」
「えっとね・・・もう少しで6時かな」
「ん~~~」

さっきから質問は口を付いて出るものの瞼はしっかりと塞がったままで、返る言葉もなんだかふわふわとして覚束ない。

「ほーら、なのは」
「ん~~~。やっぱり、あと、ごふ~ん」
「もう・・・」
「にゃはははは~。フェイトちゃんもいっしょにねよ~~」
「わっ。ちょ、なのは。こらっ、だめだってば」

寝ぼけたなのはを起こそうと僅かになのはの方に体を向けると、持ち上げられたその両腕にがっしりと首を絡め取られてしまった。完全に油断していたフェイトはなのはの腕に引き寄せられるままに体をなのはに上に預ける事になってしまった。

「なのは、起きて。私仕事行かなきゃ」
「にゃはは~。だーめ。ふぇいとちゃんもいっしょにねるの~」

寝ぼけている人間にこれ程力があるのかと思うほど、なのはの腕はがっちりとフェイトの首に絡まったまま外れてはくれなかった。そうこうしているうちにフェイトの耳にすーすーというなのはの気持ちよさそうな寝息が聞こえてくる。

「え?、嘘。なのは、寝ちゃったの?なのは?なのは!?」

自分の体がなのはの上に乗ったままだというのももちろん気になったが、いつもならちゃんと起きてくれる筈のなのはがこんな風になっている事に、きっとなのはも疲れているんだなとフェイトは気がついた。

「仕方ないなぁ。多分時間が来ればアラームがなるだろうし、もう少し寝かせておこうかな」

自分も元々ゆっくりして来いと言われていたから、時間はない訳ではない。なのはが遅れずに仕事に出たのを見送ってからでもいいかと頭を切り替える事にした。

とりあえずこのままだとなのはも苦しいだろうからと思い上に乗っている自分の体をずらそうと試みるも何故かビクともしない。暫くもぞもぞと動いていたがどうにもなりそうではないとその体勢を直す事を諦めた。ふぅと体から力を抜く。するとなのはとの密着度も増したような気がした。

(なのは、暖かい・・・・)

改めて自分がなのはの腕に抱かれているのだと認識するとその腕の暖かさにほっとした。

(なのはの心臓の音・・・・トクトクトクトク)
(なのは、いい匂いが・・・する)
(気持ちいい・・・・)
(なの、は・・・・・)

なのはの温もりに包まれ、耳には心地のいい心音。ふわりと漂うなのはの香りを感じてフェイトはふわふわと意識が浮遊している感覚に陥っていた。ずっと眠れていなかった。頭に響く声に責められる日々が続いていた。けれど、今フェイトが聞いているのはなのはの心の音。いいんだよ。力を抜いて。目を閉じて。少し・・・休もう。そう言われている気がした。あれ程眠れない日々が続いていたのがまるで嘘のように、瞼が重かった。そして、フェイトの意識はそのままゆっくりと沈んでいった・・・










《master?》

「うん」

愛機の呼びかけに小さく返事を返すなのは。ゆっくりとフェイトの下から、フェイトの眠りを妨げないように自分とその位置を入れ替えた。

静かにベッドから抜け出し、フェイトを見つめる。はっきりと分かる目の下の隈に一瞬眉根をしかめるも、すぐに表情を戻し体を起こした。シーツをかけ直して、自分は部屋着へと着替える。今日なのはには仕事など入ってはいなかった。

キッチンへと足を踏み入れたなのはは、作っておいたおにぎりが二つともなくなっている事にホッと胸を撫で下ろす。それからモニターを呼び出し、シャーリーへと通信を繋いだ。

「おはようございます。なのはさん」
「うん、おはよう。シャーリー」
「あの・・・フェイトさんは?」
「今は、眠ってるよ」
「そうですか。良かった」
「フェイトちゃんは今日はオフでいいの?」
「はい、もう申請してますから」
「でも、大変なんでしょ?事件も」
「ですがフェイトさんも限界を超えてましたから」
「そっか・・。シャーリー」
「なんですか?」
「ありがとう」
「いえ、私の方こそ。こんな事頼んでしまって・・・」








『なのはさん、お願いします』
『シャーリー、どうしたの?』
『フェイトさんが休んでくれないんです。食事も喉を通らないみたいで。このままじゃ子供達を助け出す前にフェイトさんが倒れてしまいます!』

珍しく補佐官からのSOSだった。けれど、それだけ自体は深刻なんだと瞬時に理解した。だからなのははなんとか無理やりにでも家に帰るように手を回して欲しいとシャーリーに伝えた。シャーリーはそれを見事に果たしてくれて、そしてなのはもまたシャーリーの願いを果たした。

きっと明日からまた無茶な日々を送るのだろうと簡単に想像できる。けれど、気がついて欲しいと思う。フェイトが子供達を心配しているように、フェイトの事を心配している仲間がいるという事に。









何か尻切れトンボみたいでごめんなさい。
力尽きた(;^ω^)




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テーマ:魔法少女リリカルなのは - ジャンル:アニメ・コミック

  1. リリカル 短編
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