好きこそモノの上手なれ

ほぼ百合成分100%(リリカルな感じ)で構成されております。但し過度の期待は禁物です。




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優しい嘘 :: 2012/04/01(Sun)

もう少し短くする予定だったのに気がついたら
結構書いたわねって感じです(ノ∀`)。

前半、ものすっげ暗いよ(;^ω^)。
結局はいつものなのふぇなんだけど
そこに至るまでがちょっと・・・。

そして如何なる苦情も受け付けません(爆)。
そんなもんですが、よろしかったらぜひ。

あと、再投稿したヤツは0時頃に引っ込めます。
さすがにもういいよね(ノω`*)。







■   □   ■   □   ■   □


「もう終わりにしよう、フェイトちゃん」
「待って!なのはっ!どうして?」
「どうして?わからないの?」
「分からないよ、なのは。なんでそんな事」
「・・・・・じゃ、なくなったんだよ」
「え?な、に・・・今、なんて?」
「好きじゃなくなったって言ったんだよ」

私にとって、死刑宣告とも言えるような言葉を、なのはは普段と変わらぬ声音、表情で、ともすれば微笑んでいるように見える顔で口にした。その言葉に私の思考は完全に固まり、一切の動きを止めた。




ー好きじゃなくなった

なのははそう口にした。それを信じろと言うのだろうか?それを私が信じると思ったのだろうか?だとしたら、なのはキミはまだ私の事を何も理解していないという事だ。気がついていたのかな?動きを止めた私の横を通り過ぎる瞬間、キミが酷く悲しい顔をした事に。そんな顔をしてあんな事を言ったって、誰が信じる?誰も信じるもんか!!なのは、キミが言ったあの言葉、私は信じたりはしない。

絶対に、だ!!









ー好きじゃなくなった

私にとって自分を殺す事と同じ言葉。彼女にとって死刑宣告と同じその言葉。そんな言葉を口にする日が来るなんて今まで考えた事もなかった。例えその言葉を告げた所でフェイトちゃんが信じる筈がないって事くらい分かる。それくらい私達の間には揺るがない絆があった。信頼しあっていた・・・・そして深く、深く愛し合っていた。

でも、それではだめなんだと思い知らされる。

『ハラオウン執務官はいつまであの下等な世界からやってきた者と共にいるつもりなのかね?』

偶然耳にした言葉。それは他人の口さがない話。

『提督、こんな場所でそんな言葉を使っては・・・』
『そんな言葉?・・・ああ、下等な世界と言う言葉かね』
『提督・・・』
『私は事実を言っているだけだ。あの星の人間は魔力資質があると言うだけでこのミッドに我が物顔でやって来る。大体犯罪者でも、だぞ?このままでは彼女の将来に悪い影響しか及ぼさん』
『しかし、犯罪者と言う意味では・・・そのハラオウン執務官も同じでは』

恐る恐るそんな事を口にした補佐の人間を提督と呼ばれた人はギロリとひと睨みし、そしてお前は何も分かっていないと切り捨てた。

『あれは違う。少なくともあの星からやってきた紛い物の魔道師と一緒に並べられる人間ではない』
『紛い物?』
『たまたま資質があり、偶然にも魔力値が高かったと言うだけのただの戦闘員だ』
『そう、でしょうか?』
『そうだ。だがハラオウン執務官は違うぞ。あの者はプローーー』
『提督!それ以上はここでは』
『ん?ああ、そうだな』

補佐官に慌てて止められ提督と呼ばれた男は渋々とその口を閉じる。きっとこの後、場所を移して同じ話を続けるのだろう。

なのはは彼らがいなくなったのを確認してから近くのトイレへと駆け込んで個室に入り鍵をかけた。吐き気がして堪らなかった。その場にしゃがみ込み、込み上げてくる物全て吐き出した。胃の内容物を全て吐き出し、胃液しか出てこなくなってもまだなのはは吐き続けた。



1人になって部屋で休んでいても、ずっとあの提督の言葉が頭から離れなかった。

ーー紛い物のただの戦闘員

自分の事を言われただけならいくらでも我慢できる。人に認めてもらいたくて飛び込んだ世界ではないのだから。色眼鏡で見られることなど承知の上だった。だけど

ーー将来に悪い影響しか・・・

彼女に、フェイトにマイナスになるような、そんな事は絶対に許せない事だった。他人が彼女に危害を加えようとするなら全力でそれを阻止するために戦う覚悟はある。例えそれが上の人間に逆らう事になっても、だ。

けれど、そうなる原因が自分だとしたら?なのははそれが怖かった。なら、どうすればいい?

ーーいつまで共にいるつもりか?

私が、フェイトちゃんから離れればいい?けど、フェイトちゃんはそれで納得する?

それは、否。

答えなんて聞かなくても分かる。自分だってそうだ。ましてそんな事があったと知ったら、その提督を糾弾する事だって考えてしまうだろう。

「にゃは・・・」

思わず涙と一緒に笑みが零れる。こんなにも彼女のするだろう行動が読めてしまう事が我ながら誇らしいと思う。だから、だからこそ。彼女から離れなくてはならない。自分の事を追ってこないように、疑いようがないくらい心がないのだと思われる位にはっきりとした態度を見せなくてはならない。



ーーー好きじゃなくなった。

最初はその言葉。そして・・・・。










少し、なのはが落ち着くのを待とう。

そう思ったのが間違いだったのだろうか。終わりにしようと告げられて、きっと自分に原因があるのだろうから、反省の意味も込めて、少しなのはと会う事を控えようと思った。時間が経てばきっとなのはも落ち着くだろうし・・・と。

けれど

最近、なのははずっとユーノと一緒にいる。最初は仕事の関係で無限書庫に出入りしているだけだと思っていた。ユーノの検索魔法は優秀で、確かだから。けれど、仕事以外の場所でも2人一緒の場面を見かける事が多くなって、どんどんその距離が縮んで行く様で、正直私は慌てた。なのはの言った言葉は嘘だと信じていた気持ちが揺らぎ始めた。そんな心に出来たホンの小さな皹。なのはにとってみたらそれが目的だったのだろう。私はものの見事に騙されたんだ。

(見かける度にユーノが近くにいる)
(2人の距離が近い・・・どうして?)
(なのはの言った言葉は本当だったの?)

チョロチョロと染み出るだけだった水はやがて大きくなったひび割れから止まることなく流れ始めていた。そして



(あ・・・)

それは偶然だった。地上本部に捜査資料を届けに来た帰り。立ち話をしている2人を見つけて、つい私は隠れてしまった。幸い、そんな私に気がつかない2人はお互いの腕にさりげなく触れながら楽しそうに何かを話していた。と、突然会話が途切れたように見えた次の瞬間。ユーノがなのはに顔を近づけて・・・・。

(うそ、だ・・・そんなのは嘘だ!)

2人は私の目の前でキスをした。ゆっくりと離れていくユーノとそれを見つめるなのはは照れた顔をして微笑んでいた。








私はことある事にユーノ君のいる無限書庫へと足を運んだ。こうして通い続けていれば自分が何をしなくても勝手に噂が広がると思ったから。

「ごめんね。ユーノ君」
「謝るくらいなら最初から止めてくれないかな」

珍しく声に怒気が混じる。最近のユーノ君はずっとこんな感じだった。当然といえば当然の事。だって

『フェイトちゃんと別れたいの。恋人になる振りをして』

そんな事を言ったらユーノ君でなくても怒る。理由を聞かせてと言うユーノ君に最初は好きじゃなくなったからとフェイトちゃんと同じ事を言ったんだけど。冗談なら他でやってとあっさりと部屋を追い出されてしまった。私は絶対に誰にも言わないでとお願いして、訳を話した。

「なのはのしようとしている事は、フェイトを傷つけるだけじゃなくて侮辱する事だよ」

そうきつく言われた。だけど私は引き返そうとは思わなかった。なんども断られて、それでも何度も無限書庫に足を運んだ。そうするうちにユーノ君が望まないままに、私にとっては願っていた通りの展開になって行った。

そして、たまたま私達3人が地上本部に来ていると知ったあの日。これで最後だからと渋るユーノ君を捕まえて私はワザとフェイトちゃんの目に止まる場所でユーノ君に最後のお願いをした。

「いやだ!、それだけは絶対にいやだ」
「お願い。これが本当に最後だから。もうユーノ君に迷惑はかけないから」
「そんな事じゃない。なのははそれで本当にいいと思っているのか。これでフェイトが幸せになれると思っているのか?」
「思ってるよ。私なんかが傍にいるよりずっと。きっとフェイトちゃんを大切にしてくれる人が・・きっと」
「・・・・なのは、僕はずっとなのはを見てきたよ。僕がなのはにレイジングハートを預けてしまった張本人だからね。そして、そんななのはがどれ程フェイトの事を思っているのかと言う事も知ってる。ついでに言うなら、フェイトがどれ程なのはを思っているのかという事も知ってるんだ」
「・・・・ユーノ、君?」
「いいよ、分かった。それでなのはの気が済むのならなのはの言うとおりにするよ。でも僕は、信じてる。二人とも・・・・」

そういいながらユーノ君が私に近づいてきた。私はそれを目を閉じて静かに受け止めた・・・・。




ゆっくりと目を開ける。

「ユーノ君・・・・」
「僕なりに妥協した結果だよ。ここからならこれでもきっとフェイトにはそう見えたはずだろ?」
「・・・うん、ごめん。ありがとう」

こんなお願いは二度とごめんだからね。ユーノ君は別れ際そういい残して立ち去っていった。



こうして、私は生涯で一番の嘘を貫き通した・・・・・。
































「って言うのがなのはが私についた最大の嘘」
「ふぇ~。そんな事があったんだ・・・」
「もう、お願いだからその事は忘れて~」
「だ~め」

情けない顔でお願いだからぁと口にするなのはママはいつものキリッとしたママではなくて。そしていつもなのはママには甘々で、その一挙手一投足に翻弄されまくっているフェイトママは逆に自信満々の顔をしている今日。
今現在、どうしてこんな状況になっているのかというと・・・元々はこの2人の喧嘩が原因。

私がストライクアーツの練習から帰って来たらママたち2人が今まで見たこともないような言い争いをしていた。言い争いと言ってもなのはママが一方的に怒っているだけだったんだけど。それはだんだんとエスカレートして行って
「バカ」とか「もう知らないから」と言った拗ねる様なものだった言葉から「やっぱりもう別れる」「フェイトちゃんなんかもう好きじゃないからね」「私、本当は別に好きな人がいるんだから」とか何だか穏やかじゃない言葉まで飛び出した。

とは言っても、それが本気の言葉じゃないってすぐに分かっちゃったから、特に心配なんてしてなかったんだけど・・・それにしても・・・・

《ねぇ、フェイトママ》

とりあえず2人の喧嘩の邪魔をしないように念話で話しかける

《あ、ヴィヴィオ。おかえり》
《ただいま・・・・ってそうじゃなくて》
《え?何が》
《いや、だって。本気じゃないって分かるけど、今日のなのはママ結構きつい事言ってるよ?》
《ああ。ふふふ、そうだね》
《なのに、なんでそんなに嬉しそうなの?》

「ん~それはねぇ・・・知りたい?」
「え?何?秘密でもあるの?」
「ふふふ、あるんだよ。ねぇ、なのは」
「うっ・・・・・し、知らないよ」

念話で話してはいたけれど、途中からフェイトママが普通に話し始めちゃって、凄くいい笑顔でなのはママににっこりと笑いかけてた。それを見たなのはママは一気にテンションが下がってそのまま部屋から出て行こうとしたんだけど

「っと、逃がさないよ。なのは」
「にゃああああぁぁ。もう、ごめんなさぁい」
「え?な、なに?どういう事?」

パッとその手を掴んでなのはママを後ろからギュッと抱きしめた。まぁ、この位日常茶飯事なので気にも留めない。そうして話してくれたのがさっきの話という訳で・・・。






「でも、なんでフェイトママそれが嘘だって分かったの」
「そんなの、簡単だよ」
「そうなの?」
「私がユーノの所に乗り込んで行ったんだ」
「え?うそ」
「ホント」
「まさか、戦闘モード・・・・・」
「いや、さすがにそれはまずいでしょ」
「だよね」

まさかバルディッシュ片手にバリアジャケットまで装着していったのかと一瞬ゾワリと背中に冷たいものが流れた。

「でも私が行くのをユーノは分かってたみたいだったよ」
「え?そうなの?」

とこの言葉にはなのはママも驚いた様子。

「なのはママ聞いた事なかったの?」
「えっと・・・そんなに詳しくは、聞いてない・・・かな」

とあちこち視線を彷徨わせながらポツリと呟いた。

「まぁ、そんな事があったからね。私はなのはの「好きじゃなくなった」云々の言葉は信じない事にしてるんだ」
「はぁ・・・なるほど」

理由を知ってしまえば至極当然の事で。

「それに今日は4月1日だしね」
「え?・・・・ぁあ」
「にゅぅ・・・・・」

4月1日。地球で言うところのエイブリルフール。今日だけは嘘をついてもいい日・・・なんだっけ?。

「でも・・・」
「ん?」

フェイトママの言い分は分かった。この件に関してなのはママがフェイトママにやられっぱなしなのも理解した。だけど一つだけ。フェイトママは許したのかな・・・・。

「いいの?」
「何が?」
「その・・・・だって。なのはママ、ユーノさんと」
「・・・・・ああ」

ポンと手を叩いて、私の言いたい事がやっと分かったって顔をするフェイトママ。なのはママもなんだか苦笑いしてるし・・・。

「まぁ、あの時はその事しか見てなかったから、ずっとそのユーノの事、恨んでいたと言うか。ユーノもその事だけは言ってくれなかったし・・・」
「後で、フェイトちゃんに叱られて、私が種明かししたんだよ」
「え?フェイトママ、なのはママの事叱ったの?」

私にはある意味そちらの方が重大な事だった。あんなになのはママに甘々のフェイトママが?

「叱られたよぉ。ほっぺたバッチーンって殴られた」
「ぅわっ。益々信じられない」
「私がなのはを殴った最初で最後・・・かな」
「そうだね」

そう言って見詰め合う二人。この雰囲気は・・・まさかっ!ちょっと待って!。せめて娘がいなくなってからにしてくれないと!。と慌てて席を外そうとした時

《こういう事だよ》

ってフェイトママの念話が頭に響いた。

「え?」

驚いて2人に視線を合わせたちょうどその時2人の唇は重なって・・・・・・

「あれ?」

2人の唇はフェイトママの親指に邪魔されて触れ合ってはいなかった。

「分かった?」
「うん」
「そういう訳で、今も昔もなのはママの唇はフェイトちゃんのモノなんだよ。ねっ・・・・ちゅっ」
「わっ!な、なのは!何してるの!!ヴィヴィオが見てるでしょ!ヴィ、ヴィヴィオ!これは、そのっ!!」
「あー。はいはい。分かりました、退散します」

結局最後はいつものフェイトママで。でもまぁ、2人とも物凄く幸せそうだから、そんな2人を見ているだけでこっちも幸せになれる。人を傷つけるだけの嘘は絶対についちゃいけないと思うけれど、心から愛する人の事を思ってついた優しい嘘は、一つだけなら許されるかななんて思った。いつか自分もそういう嘘をついてもいいって思える位の人に出会えるかな・・・・・・


『ヴィヴィオさん・・・』

「うぇっ?な、なんでアインハルトさん?」

不意に浮かんだ人物に、思わずブンブンと頭を振るヴィヴィオを気にも留めず、なのはとフェイトは2人だけの世界に浸っていた。



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テーマ:魔法少女リリカルなのはStrikerS - ジャンル:アニメ・コミック

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