好きこそモノの上手なれ

ほぼ百合成分100%(リリカルな感じ)で構成されております。但し過度の期待は禁物です。




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母の日の過ごし方 :: 2012/05/13(Sun)

内容がタイトルとあっていない所がミソww。

こういう事あってもいいんじゃない?みたいな感じ。
幾ら仲がよくてもって事ですよww

更新がこんな時間になる予定ではなかったのですが
明日、というか今日はちと早く起きなければいけないし
色々終わったあとだときっとこれは時期を外すので
なんとか今出しておきますwww。


では続きから








■   □   ■   □   ■   □


「なのはママのばかっ!!」
「あ、ヴィヴィオ、待って!」

引き止めようと伸ばした手は、あとホンの少しその背には届かず、虚しく空を切った。

バンッ

乱暴に開けられた扉はその反動の為思っていたよりも大きな音を立てて閉じられ、それはまるで自分とヴィヴィオを隔てる高い高い壁のようにも思えた。


(やっちゃった・・・・・)


なのははリビングの真ん中でへたり込むようにして床に座り込んだ。








きっかけは学校からの1本の電話だった。

「え?それ本当ですか?」
『相手の生徒に怪我をさせてしまったのは本当の事なんですが、その理由をヴィヴィオさんは話してくれなくて』
「一体、どうてして」
『見ていた生徒の話では、どうもお母様の事について何か言われていたと・・・』


(私の事が原因でヴィヴィオが喧嘩?)
(まだちゃんと制御できない魔法を相手の子に向けた?)

先生からは双方の話を聞いたわけではないので、ヴィヴィオだけが悪いとは言い切れない部分があるかもしれない。とそう言われたのだけれど、この時の私は、原因の一端に私自身が関与しているという事よりも、魔法で相手に怪我をさせたと言う事実の方がショックで、学校から帰ってきたヴィヴィオに何故、どうして魔法をそんな風に使ったのかと感情のままに問い詰めてしまった。

兎に角怪我をさせてしまった子に一緒に謝りに行こうと言うと「嫌だ」と頑なにそれを拒否し、どうして嫌なのか理由を教えてと言っても「言いたくない」の一点張りで。

学校に入学してまだ2ヶ月。魔法だってまだ上手く使えない。聖王の器としてゆりかごの中で変身して魔法を使った時とは事情が違うのだ。魔法の怖さはちゃんと知っているはずだった。遊びで使っていいものではないし、まして無闇に人に向けるものではないと、あれ程言って聞かせたはずなのに。


結局終始私がヴィヴィオを問い詰めるような格好になって、我慢の出来なくなったヴィヴィオが冒頭の言葉を私に投げつけてリビングを出て行ってしまった。。





正直、どうしていいのか分からなかった。私は私なりに一生懸命ヴィヴィオの母親になろうと必死に頑張っているつもりだったから。ヴィヴィオもそんな私の事を母親だと思ってくれているとそう信じていたのに。結局私の1人よがりだったのかな。大事な事は何一つ話してもらえない、その程度の関係しか築けていなかったとしたらちょっと、ううん結構凹んじゃうんだけどな。



(あ・・・そうだ)

悪い方へ悪い方へと気持ちが傾きかけた時、なのはの頭にある人の優しい笑顔が浮かんだ。自分よりもずっと前に、ヴィヴィオとはまた違う傷を心に負った少女の母親になった人、リンディ・ハラオウン。なのはにとっても、ここミッドチルダでの母親と言っても過言ではない人。

(お話、聞いてもらおうかな)

「レイジングハート?」
《yes》
「少しだけ、ヴィヴィオの事頼んでもいいかな?」
《ok my master》


自身の相棒に部屋に閉じこもってしまった娘の事を頼み、なのはは急ぎ身支度を整えるのだった。












「と言う事なんですけど・・・・」
「そうねぇ」


とりあえず、なのははここに尋ねて来る事になった経緯を全てリンディに話した。リンディも突然のなのはの来訪にも係わらず快く招き入れてくれて、話を聞いてくれていた。ひと息に話し終えたなのははリンディがどんな反応を返してくれるのかを若干身体を強張らせながらただじっと待っていた。

「とりあえずお茶、入れなおしましょうね」
「は?。あ、えと・・はい。すみません」

そんななのはの気持ちを知ってか知らずか、リンディは相変らずのんびりとした動作で、すっかり冷めてしまったお茶を温かいものと交換してくれた。折角だからとなのはは出されたお茶に口をつける。程よい温度で煎れられたお茶は煎茶にほんの少し抹茶の混じった地球産のもの。一口含みゆっくりと喉を通す。ずっと話しっぱなしで喉がカラカラだった事に湯飲み茶碗の中身を全部飲み干して気がついた。ごく自然にほぅと肩から力が抜けていくのを感じた。


「少しは落ち着いたかしら?」
「え?私、落ち着いてなかったですか?」
「そうねぇ。肩に力が入り過ぎて、ついでにここに皺が寄って上着を脱ぐ事も忘れているくらいにね」

そう言ってリンディは自分の眉間にワザと皺を作ってみせた。

「え?あ・・・・・。私」

自覚症状がないと言うのも困りものだ。言われて自分の格好を見下ろすと確かに出掛けに慌てて羽織った上着をまだ来たままだという事実を目の当たりにしてしまう。バツの悪い思いでそれを脱いで膝の上にそっと畳んで置いた。




「羨ましいわね」
「え?」
「そんな風に親子喧嘩が出来るなんて」

私には経験がなかったから、と少しだけ目を細めながら言うリンディさんに、つい当時のフェイトちゃんの事を思い出した。そう言えば、二人が言い争っていたりした所は見た事がなかったかも。でも、喧嘩が羨ましいだなんて、そんな事・・・。

「な、なんですか?」
「ん?」

ふと視線を感じて対面に座っているリンディさんを見ると、私の事をじっと見つめながら、ニコニコと笑っていた。私が声を掛けるとその笑みはますます深いものになっていく。

「信じられないって顔してるから」
「だって。出来れば喧嘩はしたくないですから」
「まぁ、そうよね。そんなにしょっちゅう喧嘩してたんじゃ大変だわ」
「なら」
「でも、喧嘩するって事は自分の正直な気持ちをぶつけられる事だもの。それが例え理不尽で我侭な感情だったとしても心に溜めて、それが壊れてしまうよりずっといいと思わない?いつまでも遠慮される事の方がずっと他人のままみたいで悲しくならない?」

遠慮される・・・か。確かにそうかも知れない。いいたい事も言わず、いわれるがまま善悪を問わず受け入れていく事が親子だとは思いたくはない。

「でもね」
「はい」
「一方的な思い込みで追い詰めるのは少し違うわよ?」
「え?」
「なのはさんのお話、さっき聞いてて思ったんだけど。どうしてヴィヴィオが人に向けて魔法を使ったのか、その理由。ちゃんと聞いた?」
「え?えっと・・・」

どうして使ったのか?だってそれは・・・・

「あ!」
「ね?」
「私・・・どうしよう。ヴィヴィオに酷い事しちゃった」

思い返してみると、私は人に向けて魔法を使ってしまった事を責めただけで、「どうしてそうなってしまったのか」と言う原因をヴィヴィオに聞いていない。謝りに行こうと言うのに嫌だと言うからそれについてどうして?と理由は聞いたけれど、それは魔法を撃った事の理由じゃないじゃない。

「私・・・最低だ。こんな事じゃ母親失格ですね」
「いいんじゃないの、それで」
「でも」
「誰だって最初から完璧に母親になれる人なんていないわよ?それに私達が母親になるんじゃなくて、子供達が私達を母親にしてくれてるんだと思うわ」
「子供が・・・ヴィヴィオが私を・・・・」

そうだった。ヴィヴィオが私と一緒にいる事を望んでくれたから私はママになれた。沢山笑顔をもらって幸せだって思える毎日を送っている。あの子がいたから・・・・。


「ありがとうございます!リンディさん。私帰ります!」

早く帰ってヴィウィを抱きしめたかった。ごめんねって謝って、それからもう一度ちゃんと話をしなきゃと思った。

「慌てなくても大丈夫よ」

そんな私を見てクスクスと笑みを零すリンディさんに「でも」と口を開きかけたその時

「なのはママ!!」

勢いよくリビングのドアを開けたヴィヴィオが目に沢山の涙を溜めて私に向かって走ってくる。

「うえっ、えっ・・ご、ごめんなさい。なのは・・ママ。わた・・わた、し・・ママに、ひど・・こ・・と・・・・いっ・・・・た・うわぁぁあああぁぁああああああん!!」
「ちょっ、ヴィヴィオ!待って、待って!」
「うわあぁああああああああああん!!」

いくら身体の小さいヴィヴィオだって、駆け寄ってきた勢いのまま飛びつかれては流石のなのはも一瞬よろめいてしまう。とりあえず何とかその身体を支え、抱きとめる事ができた事にホッと息を零したら、再びクスクスと笑う声が聞こえた。

「あ、フェイトちゃん」
「だから言ったでしょ?ヴィヴィオ。なのはママはヴィヴィオをおいていなくなったりしないって」

そんな事を言いながらリビングに入ってきたのは、ヴィヴィオのもう一人のママでなのはの大切な人。フェイト・T・H。ついさっきまでなのはが相談していたリンディにとって目の中に入れても痛くないほどの大切な一人娘。


「仕事から帰ったら、ヴィヴィオがリビングで一人泣いてたんだ。なのはを探したけれど家にいなくて。でもレイジングハートが教えてくれたよ」

はい。そう言って私の手にレイジングハートを乗せてくれる。その間もヴィヴィオは私の首にがっちりと腕を絡めたまま、しゃくりあげて泣いていた。

「とりあえず、なのははヴィヴィオの事、落ち着かせてあげてね」

フェイトちゃんはそう言うとリンディさんと2人リビングを後にした。


「ヴィヴィオ、ごめんね」

泣きじゃくるヴィヴィオの背中をさすりながら、なのはは改めて母親になる事の難しさを実感していた。













「お騒がせしてすみません。母さん」
「とんでもない。私は嬉しかったわよ?」
「そう?」
「ヴィヴィオに感謝したいくらいだわ」
「え?そんなに?」


一体何がそんなに嬉しかったのだろうかとフェイトは首を傾げる。そんな娘の様子を見て、わからないかしら?と悪戯っぽく笑うリンディは本当に楽しそうだ。

「えっと・・・ごめん。本当にわからない、んだけど?」

降参とばかりに両手を挙げるフェイトにリンディは

「今日が何日か知ってる?」
「今日って・・・えっと5月・・・13日だね」

壁にかけてあったカレンダーを見ながらフェイトが答える。そしてそのまま視線はもう一つのカレンダーへと向けられ

「あっ!!」
「気がついたかしら?」
「そっか、今日って母の日だったんだ・・・」

もう一つのカレンダー。それは地球から送られてくるカレンダー。なのはやフェイトのみならず、やはりリンディにとっても地球での日々はかけがえのないものとなっていた。そう2人が親子として共に歩み成長してきた大切な場所だから。

「最近はあなたの忙しさも戻っちゃって、なかなかウチに来てくれないし」
「ははは、そうでした」
「だから、今日は嬉しかったのよ」
「でも、ただの喧嘩の仲裁だよ?」
「それでも、娘が頼ってきてくれるって言うのは嬉しい事だわ」
「その、娘って・・・今回はなのはって事だよね?」
「あら、他に誰かいるの?」
「いや・・・・・ありがとう。母さん」


自分の大切な人の事を「娘」と呼んでくれる事が嬉しくて、フェイトは沢山の想いを込めて感謝の言葉を口にした。















「さて、2人とも。ちゃんと話は出来たのかな?」
「うん、しっかり。ね?ヴィヴィオ」
「うん、ちゃんとお話したよ?」

あの後、もうそろそろいいだろうと言う事でリビングに戻ったフェイト達はそこで楽しそうに笑いあうなのはとヴィヴィオに思わず顔を見合わせた。やれやれと言う表情のフェイトと、楽しそうねと優しく微笑むリンディ。そんな2人にすっとフェイトが近づいて行き腰を降ろす。

「2人とも」
「ん?フェイトちゃん?」

少しだけ真面目な顔をするフェイトになのはの背筋が反射的に伸びる。

「喧嘩するのはいいけれど、周りに迷惑をかけてはいけません」
「ぁ・・・はい」
「ごめんなさい」
「喧嘩両成敗って言葉、知ってるよね?なのは」
「う・・・はぃ」
「よろしい。じゃあ2人とも目を閉じて」
「ん・・・」

フェイトに言われ、しゅんと項垂れるなのはは大人しく言われたようにギュッと目を閉じた。言葉の意味はまだよくわからなかったけれど、ヴィヴィオもなのはにならってギュッと目を閉じる。


そんな2人を見つめる事数瞬・・・・・


ちゅっ・・・・
ちゅっ・・・・


そんなリップ音を残してフェイトは2人から離れた。

「~~~~ふぇーぃーとーちゃ~ん」
「やったー。フェイトママのちゅう~」
「ふふふ、大好きだよ。二人供」

真っ赤になって頬を押さえるなのはと大喜びではしゃぐヴィヴィオを抱きしめながら、後で改めて皆で母の日のお祝いをしようと心に誓うフェイトであった。








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テーマ:魔法少女リリカルなのは - ジャンル:アニメ・コミック

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