好きこそモノの上手なれ

ほぼ百合成分100%(リリカルな感じ)で構成されております。但し過度の期待は禁物です。




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隙間産業を狙ってみるww :: 2012/09/26(Wed)

あまりSSサイトさんで見かけない職業に挑戦してみたりしてww

古い作品にポチポチ拍手してくださる方がいて、一緒になって
私もその文章を読み返したりするんですけど、なんていうか
悶絶するよね(笑)。

拙い文章にホントありがたいことです。

頂くコメントもホント気持ち悪いくらいパソコン前で
ニヤニヤしてたりするんですよ、私。
あんまり人には見せられない姿ですよね(;^ω^)

でも、ホント嬉しい限りです。これからもよろしくです。







■ □ ■ □ ■ □



side fate




「こんにちは」
「はーい・・・あ、フェイトちゃん。いらっしゃい」


自動ドアが開き、声を掛けながら店内に入ると、奥の方から元気な女性の声が聞こえた。


「こんにちは、なのはさん。えっと、今から・・いいですか?」
「うん、大丈夫。ちょうど午後のお客さんが途切れた所だから」


座って。そう言って目の前の椅子を指差すのは、このお店「高町理容店」の理容師さんで店長さんの高町なのはさん。なのはさんがこの町でお店を始めてからもう7年になる。今ではすっかり町にも馴染んで、特にこの近所のオジサン達には「腕のいい理容師さん」って言われてて、とても人気者なんだ。ちなみに理容師さんの前に「美人」って付くんだぞって、この間近所の魚屋のオジサンが得意気に話していたっけ。


けどそんな事、言われなくたって分かってる。だって私、なのはさんがここにお店を出した頃からずっとなのはさんに髪を切ってもらってたんだから。なのはさんが綺麗なお姉さんだって事は初めて会った時からよーく知っていた。










「今日は、どうするの?」
「そうだな・・・。ねぇ、私短くしたら似合わないかな?」
「え?切っちゃうの?」
「あ、いや・・・まだ、決めた訳じゃないんだけど」
「そう?まぁ、フェイトちゃんならどんな髪型でも似合うとは思うけど」
「そうかな」
「そうだよ。だってフェイトちゃんは美人さんだからね」
「は?」
「ん?聞こえなかった?フェイトちゃんは美人さんだって言ったの」
「な、何言ってるの!わ、私!び、美人なんかじゃないよ!?なのはさんの方が私なんかよりずっと美人、さんで・・・・・って、なのはさん!」


なのはさんに美人さんって言われて、何故か無性に照れくさくなって、捲くし立てるようになのはさんの方が美人だって大声を出したら、鏡越しに見えるなのはさんが肩を揺らして笑いを堪えていた。からかわれた!って思った瞬間、ぶわっと顔中が火照りだして、そんな事で慌てている自分が何だかもの凄く子供みたいな気がして、それを誤魔化す為にわざと大きな声を出してなのはさんの名前を呼んだ。


ごめんねって、笑いすぎて零れてしまった涙を拭いながら私の髪に指を通すなのはさん。その指は私の髪に一度も絡まる事無く通り抜けていく。やっぱりフェイトちゃんの髪は綺麗って微笑んでくれるこの瞬間が私は大好きで。だけど、もちろんフェイトちゃんも綺麗だよって言う一言はいつも余計だって思うんだ。



「もったいないような気もするけどね」
「え?・・・あ、髪?」
「もう、フェイトちゃんが自分から言ったんだよ?」


勉強のし過ぎで疲れちゃった?なんて、一瞬ぼんやりしていた私の肩を揉むようにして掴むなのはさんに、疲れる程勉強はしないよ、と苦笑を零す。けど、正直髪を切る事をそれ程真剣に悩んでいたわけでもないので若干バツが悪くて、やっぱり切るのは今でなくてもいいよね?なんてさっさとさっきの一言を取り消した。



「じゃあ、今日もいつもと同じく毛先を揃えて、シャンプーしていく?」
「うん、それと今日は顔も、いい?」
「もちろん。それじゃあ始めようか」


そう言ってなのはさんは仕事に取り掛かるべく、私にカットクロスを掛けてくれた。













「今日は随分早かったんだね」
「もうすぐテストがあるから。それまでは昼で終わりなんだ」
「なんだ、もうそんな時期なの? なんかこの間夏休みが終わったような気がするんだけど」
「はは、私もそう思った」


他愛もない雑談を交わしながらもなのはさんの手は休む事はなく、ハサミを操るその手つきも全く危なげがない。伸びてバラついた毛先を揃えてもらって、シャンプーからトリートメントまで無駄のない動きで、決して私たちお客さんを疲れさせる事なく散髪してくれる。時々頭皮をマッサージするように揉み解してくれる手がとても優しくて、そしてそれが物凄く気持ちよかった。



肩から余計な力が抜けて、何だかふわふわした気分になりかけた頃、座っていた椅子の背もたれが倒されて今度はなのはさんを見上げる格好になる。いい匂いのする石鹸が私の額に乗せられて柔らかい羊毛の毛を使ってるんだよって言うブラシで石鹸が均等に広げられ、それらを掬い取るように私の肌をなのはさんが持つ剃刀が滑っていく。

額が終わると両の頬に移り、それから鼻筋を丁寧に剃って行ってそして顎になのはさんの指が触れた。肌の上を行き来するのが剃刀だって言うのを忘れてしまう位の気持ちよさに、私はいつもこの頃には耐え切れなくなって眠ってしまうんだ。


まぁ、それの最たる原因は、私が顔剃りの間中、意識して眼を瞑っている、と言うのがあるのだけれど。だって、仕方ないんだ。そうでもしないとずっとなのはさんと見つめ合う事になってしまうから。もっとも小さい頃はそれでも良かった。なのはさんと目が合うだけで嬉しかったし。だけど、私がある事に気が付いた時からそれは出来なくなってしまった。だから目を瞑る事にしたんだけど、そうすると今度は気持ちよすぎて睡魔が襲ってくるという事に。結果私はここに来るたびになのはさんに私の寝顔を晒していると言う、実はちょっと・・・いやかなり恥ずかしい思いをしているんだ。














ポンポンと肩に何かが触れた。ぼんやりとした頭でそれがなのはさんの手だという事を脳が認識する。そして終わったよって言ういつものなのはさんの優しい声が響き、徐々に私の頭は覚醒へと導かれていく。


「・・・ん・・・・・」
「やっぱり疲れてるね。フェイトちゃん」
「そ、んな・・事・・・」


ないって言おうとしたんだけど、上手く呂律が回らなくて苦笑い。頭ではもう起きなきゃって思っているのに、意識は再び夢の世界へと落ちて行くようだった。


「もう少しこのまま寝てていいよ」
「でも、なのは、さん・・・まだ、しご、と」
「今日はフェイトちゃんで店じまいだから、平気」
「そ・・ぅ?」


平気だよって言う声と同時に手櫛で髪を梳くようにしながら私の頭を撫でてくれるなのはさんの指先の気持ちよさに、結局私は抗うことなんて出来なくて。なんて、元々抗うつもりなんてこれっぽっちもないんだけれど。結局私はなのはさんの言葉に甘えて起きる事をやめ睡魔にそのまま身をゆだねる事にした。















side nanoha




「おやすみ、フェイトちゃん」

そう声を掛けたけれど、果たして私の声が耳に届いたかどうか。穏やかな寝顔と規則正しい寝息を聞きながら私は暫しフェイトちゃんの寝顔に見惚れていた。



いつからだろう。フェイトちゃんにこんな感情を抱くようになったのは。初めて会った時は、まだまだ可愛らしい女の子だった。同じような年頃の女の子は皆、美容院へ行きたがるのにフェイトちゃんはずっとここに通ってくれて。いつだったか、ここじゃなくて美容院に行ったらもっと色んなおしゃれが出来るんじゃないの?って話したら


「私はなのはさんがいいんだもん。だってなのはさんの手って魔法の手なんだよ。もの凄く優しくて、とっても気持ちいいもの」


なんて、満面の笑顔で言われて。ガラにもなく照れくさくなっちゃって、それを誤魔化す為にぎゅーっとフェイトちゃんを抱きしめたっけ。あれからもう7年。小学生だったフェイトちゃんは今ではもう高校生。可愛らしい少女は、とても綺麗な女性へと変わっていった。





高校へ入学して間もなく、先輩に告白されたんだけどどうしたらいいかな?って聞かれて。え?って思った。考えてみれば高校生にもなれば恋人がいたって不思議じゃない年頃だ。ましてフェイトちゃんは少し前から伸びだした身長が、私をすっかり越してしまう位の長身で、しかもこの辺りでは珍しい長い金髪。赤い瞳はルビーのようにキラキラとしていて見るもの全てを魅了するといっても決して大げさなんかじゃない。成績だって上位クラスで尚且つ性格もいいとなると誰だって放ってはおかないだろう。


この時は、その気がないのならはっきりとお断りした方がいいと思うよ。なんて軽い気持ちで答えたんだけど、後になればなるほど、告白されたと言う事実が頭から離れなくなって、仕事中も休憩中も、気が付けばフェイトちゃんの事ばかりを考えるようになっていた。


さすがにここまでくると自分がフェイトちゃんにどんな感情を抱いているのかは分かる。けれど分かったからと言ってそれを打ち明けるのか?と言われたら、それは「NO」だった。


考えなくたって分かる。フェイトちゃんは17歳の高校生。私はフェイトちゃんよりも10歳も年上なのだ。そんな私がフェイトちゃんとどうにかなろうなんて考えるだけで罰が当たってしまいそうだ。


「けど・・・・」


さすがに高校に進学すればもうここには来なくなるだろうなって思っていたけれど、フェイトちゃんは相変わらず私の手が大好きだからって言ってこれまでと変わらずに通ってくれる。なのはさんって呼んでもらえる事が嬉しくて、フェイトちゃんって呼んで振り向いて微笑んでくれる事が何よりも幸せな瞬間で。今ではもうその為だけにお店を続けているんだろう?って聞かれたら迷うことなく「はい」と答える自分が簡単に想像できて笑えてしまう。



「ねぇ、フェイトちゃん」


眠る彼女にいつものように話しかける。


「お願いだから、高校生でいる間は、恋人は作らないでね?」


大学に進学するには、どうしたってこの町を出なきゃいけなくなる。そうすればきっと私も諦められると思うから。だからそれまでは・・・。


「こんなの物凄く卑怯だって分かってるんだけど、でも」


そっと指でフェイトちゃんの唇に触れた。


「フェイトちゃん・・・・・」


小さく一言、彼女の名前を呟いて、閉じたその桜色の唇に、そっと私は自身の唇を触れさせた。

























夢を見ていた。
とても幸せな夢だった。




どこかの町の片隅で大好きな人と一緒に理容店を開いていた。毎日が楽しくて、一緒にいられるだけで幸せで。






不意に誰かに名前を呼ばれた気がして振り向いたら、両手一杯の花束を抱えたキミがいた。なんだそこにいたんだね。








私は笑顔で彼女の名前を呼んでいた。
















美容師三じゃなくて、いわゆる「床屋さん」のお話ですw






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テーマ:魔法少女リリカルなのはStrikerS - ジャンル:アニメ・コミック

  1. リリカル パラレル
  2. | comment:0
<<拍手お返事ですのよ(´∀`) | top | キミが私で、私があなた?>>


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