好きこそモノの上手なれ

ほぼ百合成分100%(リリカルな感じ)で構成されております。但し過度の期待は禁物です。




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私の隣に舞い降りた天使 前 :: 2012/10/07(Sun)

まず初めに


ゴメンナサ──・゚・(。>д<。)・゚・──イ



リリマジまでに長編1回は更新するよ~、なんて言っておきながら
書き終わりませんでしたっ(平伏)。
もうね、ラストは決まってて、そこに向けての・・・ってだけなのに
2人がうごかねぇ。゚(PД`q。)゚。。


そんな訳で、今日は違う短編を3回に分けて更新します。
本当は一気に行こうかなと思ったんですけど
携帯で見ている方が疲れちゃうだろうなぁって思ったもので(;^ω^)。

14000字ほどありますよ(笑)。なんでしょうねこれ(爆)


3回とはいっても、淡々と更新します(笑)
まぁ、だからと言って、クオリティはいつもの私です(^^;ゞ。

息抜き程度に読んで頂ければ、これ幸いWWWW。






■ □ ■ □ ■ □


この世の中は、虐げる者と虐げられる者と2種類の人間しかいないと思っていた。裕福な者、地位のある者、力の強い者ら虐げる者と貧しい者、身分の低い者、そして私達みたいに力のない子供といった虐げられる者と。少なくとも私がこれまで生きてきた数年間はこの2種類の人間しか見たことがなかった。だから信じられなかったんだ。この世の中には、その他にも天使がいるんだって言う事が。











「おい、待て」

路地裏を歩いていたら後ろからいきなり肩を掴まれた。

「何?」
「てめぇ、俺の金を盗んだだろ?」
「知らないよ、そんなの。私はたった今ここを通っただけだ」
「うるせぇ! さっきそこにあった鞄から抜き取っただろうが!」
「知らないよ。私じゃない!!」

まだた。そう思った。
この男は分っていてこうして私に難癖をつけている。お金を取ったのは私じゃないって本当は分ってるんだ。

誰に取られたのか分らない腹いせに、代わりにこうしてただ通りかかっただけの私を殴ってウサ晴らししたいだけなんだ。そんなの、冗談じゃない!。


「ぐわっ!くそっ。待ちやがれ!!このガキ!!」
「誰が待つか!!」


だから私は、男がちょっと目を逸らした隙に思いっきり向う脛を蹴り飛ばしてやった。どれだけ大きな身体をした大人でもここを蹴られたら一瞬怯むんだ。それは、ここに住みつく様になって知った精一杯の抵抗だった。


狭い路地裏を右へ左へと曲がりながら、私は逃げた。捕まれば多分一発や二発殴られるだけじゃすまない。下手をすれば殺されることだってあるかもしれない。私が住んでるこの場所は、そんな所だった。




「はぁはぁはぁはぁ」
「くそっ、ドコに行きやがった」

壁に開いていた僅かな穴に身を滑り込ませ息を潜める。男は私に気が付かず、この辺りを行ったり来たりしている。


(早く、早く向こうへ行け)


全力で逃げ回っていて乱れた息を静かに、気が付かれないように整える。何度か深呼吸してようやく呼吸も落ち着いた頃、ウロウロとしていた男の気配がなくなった。私はキョロキョロと辺りを確認しながら隠れていた穴から身を乗り出した。


「行ったかな・・・」


そう呟きながら、とりあえずもう少し人通りのある所へ出ようとして歩き出してすぐに再び腕をとられた。ハッとして振り向く。


「へっ、残念だったな。逃がしゃしねぇよ」


そこには怒りを露にし、血走った目をしたさっきの男がいた。


「離せ!。私じゃないって言ってるじゃないか!」
「うるせぇ!。黙ってろよ」


バシン!!


「くっ」


平手を食らった。男は興奮していてこちらのいう事なんて聞こうともしない。いや、元々そんな気があったとも思えないから、私の言葉になんて耳を貸す素振りすら見せない。


じたばたと足をバタつかせたり、身体を捻ってみたりしたけれど、相手は大人の男。力じゃあ到底勝ち目はない。再び振り上げられる拳。今度は平手ではなくしっかりと握られていた。


(くっ、なんで私がこんな目にあわなきゃいけないんだ。)


悔しくて悔しくて。けれど男の腕を振り払うだけの力は
私にはなくて、せめてもの抵抗にとこの男をずっと睨み続けた。



「ぐわっ、な、何しやがる!」
「えっ?」
「いい加減にしないか」


その拳が私目掛けて振り下ろされる瞬間、突然横から出てきた腕がその男の腕を掴んだ。がっちりと私を掴んで離さなかった男の腕は、その人の手によって払いのけられて、意図も簡単に私は解放されてしまった。え? 一体、この人は今、何をしたんだろう?


「私の連れが何かしたのかな?」
「え?」
「連れだと?」
「そう、正確には私の娘の連れだがね」


「連れ」と言う言葉に驚いている私を他所に後ろを振り向いたこの人の視線の先には黒くて大きな車が止まっていた。その車の横にぴたりとくっ付くようにして立つ白いワンピースを着た女の子がこちらを心配そうにして眺めている。


「ねっ」


そう言ってこの人は私にニコリと微笑んでウィンクをした。話を合わせろと言うことなのだろうと思ったから私はただ一度、コクリと首を縦に振ってみせた。


「適当な事を言ってんじゃねぇよ」
「適当な事?」
「こいつは、俺の金を盗んだんだよ」
「ほぅ、それは本当の事なのかな?」
「ったりめぇだ・・・・・・ろ・・」


たった今まで威勢のよかった男の言葉が何故か尻すぼみで小さくなっていく。それに隣で私を庇うようにしているこの男の人の気配も、少し前に急に冷たいものに変わっていた。私にでも分るくらいにピリピリとした空気が伝わる。それを正面から見ているこの男はきっともっと恐怖を感じているのではないだろうか。その証拠に男の顔面が蒼白になっていた。


「ちっ、くそっ。覚えてろよ!!」


こう言うのなんて言うんだっけ?えっと・・・・蛇に睨まれた蛙?

とにかく、あれ程攻撃的だった男の態度が一変した。結局、お決まりの捨て台詞を残して男は逃げるようにして走り去ってしまった。


「えっと、君の名前は?」
「・・・・・・フェイト」
「そうか。じゃあ、行こうか、フェイトちゃん」
「えっ?」


呆気にとられている私に構わず、行こうかと告げた後、この人は私の手をとってスタスタと歩き始めた。


「ちょっ、ドコに行くの!」
「いいからいいから」

楽しそうに笑いながら、この人は私を引きずるようにしてあの子のいる車へと向かって歩いて行った。

















その子を見つけたのは本当に偶然だった。

「待ちやがれ!!」


お父さんのお仕事が終るまでの間、車で待っているようにって言われていたけど、すぐに退屈になっちゃって、やっぱり外でお父さんを待っていようと思って車から出た瞬間の事だった。

大きな声が聞こえて、驚いて声のした方を見たら大人の男の人が女の子を追いかけているのが見えて。男の人は必死になって追いかけていて何だかとても怖かった。

女の子は小さな穴に入り込んで、男の人から見えなくなったんだけど、穴から出てきた所を見つかっちゃって結局その人に捕まってしまった。


私は、怖くなって車に逃げこんだけど、それでもあの女の子が気になってちょっとだけ窓を開けて外を見た。そしたら男の人が思いっきり女の子のホッペを殴るのが見えたんだ。

物凄く怖かったけど、あの女の子の事も放っておけなくて私はお父さんのいる所まで一生懸命に走った。




「お父さん!!」
「なんだ、なのは。そんなに慌てて。」


お父さんは見た事のない女の人と話していて、本当はお仕事のお話をしてたんだと思うけど、私が珍しく慌てていたから、ビックリして直ぐに駆けつけてくれたんだ。


「あっちで女の子が男の人に殴られてるの。助けてあげて!」

お父さんはチラッと女の人の方を見て、すまないって一言謝ってから私と一緒にあの女の子が掴まってしまった所まで急いで走った。


「危ないから、なのははここにいなさい」
「でも・・・」
「なのはがケガをしたらお母さんが心配するだろ。お父さんなら大丈夫だから」
「・・・・・わかった。気をつけてね」

そう言ってスーツの裾をギュッて握ったら、大丈夫だよって笑いながら頭を一度撫でてくれた。こうすると私が安心するのお父さんは知っていたから。それからすぐに、お父さんは女の子を助けに行ってくれた。私は怖かったけど、じっとそこでお父さんが戻ってくるのを待ってた。














「なのは、お待たせ」
「お父さん!!」


私をここまで連れてきた男の人をお父さんと呼びながら駆け寄ってくる女の子。よく見ると私と同じくらいだろうか。白いワンピースがよく似合っていて、いかにもお嬢様といった感じの子だった。


「さて、この子は娘なんだがね・・・・ほら、なのは」


なのはと呼ばれた女の子は、お父さんの後ろに隠れながらちょこんと顔を出してこちらを伺っている。すると「あっ」と目を見開き驚いた顔をしたかと思ったら、みるみる目に涙を一杯溜めて、私の方にずんずんと向かって
近づいてきた。


「えっ?何?」


その何とも言えない迫力に私は一瞬怯んで思わず後ずさる。


「っ!!」
「あっ、ごめんさない。痛かった? 赤くなってる・・・」

グッと伸びてきた手に一瞬緊張が走る。けれど迫ってくる勢いとは違った優しくて暖かいものが頬に触れてハッとした。そこが、先程殴られた場所だったと思い出したのはズキリと一瞬走った痛みのせいだったのだが、赤くなったのはその子の顔があまりにも間近に迫ったせいだった。


(う、わぁ・・・。この子、目が・・・・・・)


髪型のせいだろうか。短めの髪をツインテールにして、桜色のリボンで可愛らしく纏められているその様子は女の子をとても幼く見せていたのだけど、間近で見るとその引き込まれそうな瞳に私は釘付けになってしまった。


(私の大好きな空の色だ。綺麗・・・・だな)



「ねぇ」
「ぅわっ!」


随分深く自分の世界に入り込んでしまっていたようだ。更に顔が近づいてきて、思いっきり仰け反ってしまった。


「にゃは、ごめんね。ねぇ、あなたの瞳、ルビーみたいに赤くて、キラキラしててとっても綺麗だね」

そう言って屈託なく笑った顔にまた釘付けになった。私が口に出来なかった言葉をあっさりと口にしてしまった目の前の女の子に、なんだか恥ずかしくなって俯く。


「ねぇ・・・・・・えっと・・」

とチラリと父親を見る

「ん?ああ、フェィトちゃんだよ。で、こっちが娘のなのは」


と女の子の名前を教えてくれた。


「ねぇ、フェイトちゃん。うちに来て。ホッペ手当しよ?いいよねお父さん」
「ああ、もちろんだ」
「えっ?あっ、いや・・いい、よ。私は・・・・」
「ダメだよ。女の子はお顔に傷が残ったら大変なの!!」
「そんなの、」 


誰も私を女の子としてなんて見ないから平気だと言おうとして、最後まで言えなかった。さっきとはまた違った、真剣な表情に私なんて、とは言えなくなってしまった。それから、ころころと表情の変わるこの子ともう少し一緒にいたいと思っている自分に気がついて、戸惑っていた。


「ねぇ、君。もう少し娘に付き合ってくれないかな。こんなに楽しそうな娘を見るのは久し振りなんだ」
「あーーっ。お父さん、へんな事言わないでよ。もう」

父親の言葉の何がそんなに恥ずかしかったのか、目の前の女の子は顔を真っ赤にしながら口を尖らせていた。本当にこの子はころころと忙しいほどに表情が変わる。それに、どうしてこんなに心が温かくなるんだろう。


「えっ?!あっ、痛いの?ごめんね。ねぇ泣かないで?」
「え?私・・・・・」

そんな2人を見ていて、いつの間に涙を流していたのだろう。女の子が慌てて近づいてきて、殴られた方とは反対の頬にそっと、触れた。その手がとても、暖かくて私は涙が止まらなくなってしまった。


「あれ、変だな。どうして、涙なんて・・・・」


ごしごしと目を拭っても一向に止まってくれない涙。女の子はいつまでも泣き止まない私を痛いからだと勘違いして、引きずるようにして私を車に連れ込んだ。そして自分も泣きそうな顔をしながら、車の中にいる間中ずっと手を握ってくれていたんだ。







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テーマ:魔法少女リリカルなのは - ジャンル:アニメ・コミック

  1. リリカル パラレル
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