好きこそモノの上手なれ

ほぼ百合成分100%(リリカルな感じ)で構成されております。但し過度の期待は禁物です。




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私の隣に舞い降りた天使 中 :: 2012/10/07(Sun)

続けていきます







■ □ ■ □ ■ □


「はい、これでいいわよ」
「あ、りがとう、ございます」
「どう致しまして」

そう言ってとても優しい笑顔で微笑むこの人は、さっきのあの子のお母さんらしい。

「やった。もういいよね。ねぇ、こっちに来て」

私の手当てが終るのを今か今かと待っていたこの子は母親の言葉を聞くなり私の手を引っ張って何処かへ連れて行こうとした。


「え、ちょっ、ちょっと待って。私」


慌ててその手を引き戻し女の子を止める。私はここに長居はするつもりはなかった。


「あの、手当してくれてありがとう。もう私帰るから」
「えーーーーっ。まだいいでしょ。一緒に遊ぼうよ」
「けど、私・・・・こんな格好だし・・・・」
「えっ?」


ここに連れて来られて、まず驚いたのはこの家の大きさ。世の中にこんなに大きな家が存在したんだとこの時初めて知った。自分が今、雨風を凌いでいる場所なんてこの家の物置小屋よりも小さくてみすぼらしい。

私でもはっきりと理解できる。この子と私では住んでいる世界が違いすぎる。今自分が着ている服だって、もうよれよれで元の色すら分らない程だ。こんなみすぼらしい格好の私がここにいる事がなんだか凄く恥ずかしくて、情けなくて今すぐにでも逃げ出したいくらいだった。


なのに、この子は・・・・


「あっ、そっかぁ。お風呂。うんお風呂に入ろう」
「えっ、ちょっ、ちょっと待って。どうしてそう・・・」


私の話なんかこれっぽっちも聞かないで、グイグイと腕を引っ張って。「おっふろ、おっふろ」なんて楽しそうに歌ってる。私はこの子のお父さんとお母さんに目で訴えかけたのに、この人達もちっとも私の話なんて聞かない。


結局お風呂まで連れて来られて、脱がせてあげようか?なんてからかう様に言うもんだから、「自分で脱げるからっ」って私もついむきになっちゃって。


お風呂もお風呂で私達が2人で湯船に浸かっても全然
窮屈じゃないんだ。泡が一杯出る石鹸で洗いっこして
あまりの泡の多さに物凄くビックリしたりもした。


「髪、綺麗だね」
「そんな、事ないよ。キミの方が・・・・」
「だって、私の髪短いんだもん」
「私のは、切りたくても切れなかっただけだよ」
「えーっ。切らなくてせーかーい。勿体無いよ。凄く凄く綺麗だよ」
「・・・・ぁりがと」

一生懸命に褒めてくれるのが嬉しくて照れくさくて。
思わずまた涙が零れそうになったから、慌てて私は顔を洗う振りをした。










「やっぱりちょっと小さかったかしら」
「そんな事ないです。でも・・・」
「あのね、私の方が謝らないといけないんだから」
「でも・・・・。」
「お願い。じゃないと、私なのはに叱られちゃうもの」


そう言って彼女のお母さんが笑う。私達がお風呂に入っている間に、服を用意してくれていた。けれど、洗濯をしている最中に私の服を破いてしまったからと謝られて、娘のもので悪いけれどと差し出されたのがいま私が来ているシャツとズボンだった。


私が遠慮しないようにって言うこの人たちの気遣いにまた泣きそうになってしまった。だって私の着ていた服なんて破れている場所が沢山あるんだ。今更何処かが破れていても全く不思議じゃない。なのにこの人達は・・・・。



「あの、ありがとうございます。ほんとに」


私は心からのお礼を口にすることしか出来なかった。







その後は、もう私は振り回されっぱなしで。大体この広い家の中、一歩廊下に出れば部屋の扉が沢山並んでるんだ。一人でなんて迷子になりそうで歩き回れない。

それをどう受け取ったのか、この子は私の手を引きながら一部屋一部屋案内し始めた。一生懸命話してくれてもとても覚えきれないし、覚えたって仕方がない。けれど、嬉しそうに話してくれるのがとても心地よかったから
私は最後まで「へぇ~」とか「ふ~ん」とか言いながらくっ付いて回った。


「フェイトちゃん、あのね」
「フェイトちゃん、こっちこっち」
「フェイトちゃん」
「フェイトちゃん?」
「もう、フェイトちゃんってば」

こんなに自分の名前を呼んでもらった事なんてなかったから、なんだか不思議な気がした。ああ、私の名前ってフェイトだったんだなってとてもおかしな事を考えていた。だけど、私が彼女の名前を呼ぶ事は一度もなかった。






暫くすると食事の準備が出来たからと呼ばれた。目の前に並んだ沢山の食事に正直開いた口が塞がらなかった。こんなキラキラした料理は私の記憶の中にはなかったから。どれもこれも初めて食べる味で、そして料理ってこういうものを言うんだと実感した。私が今まで食べていたものなんて・・・・・・と考えてやめた。とてもじゃないが比べる方が間違ってる。


お風呂に入って、目一杯遊んで、そしてお腹一杯食べて。当然次にやってくるのは睡魔。私もこの子も夕飯を食べている間からどうやら舟を漕いでいたらしい。だって、食事の途中からの記憶が全くないんだから。















どうして目が覚めたのか分らなかった。


ふかふかのベッドが逆に眠りを浅くしたのか、それとも僅かな明かりが眠りを妨げたのか。


「わっ!!」


目を開けたら目の前にいきなり人の顔があって驚いて声がでた。それからあわてて口を両手で覆う。


(そうだ、ここは・・・・・)


すぐにここがドコなのか思い出して、ほっと息を付く。とりあえず、寝込みを襲われる心配はない場所に自分はいるのだ。

どうやら眠ってしまった私達を一緒のベッドで寝かせたらしい。子供2人がどれだけ寝相が悪くても絶対に落ちない位の大きさのベッド。なのに何故か2人は真ん中辺りで向き合うような格好をして寝ていた。だから、目が覚めた時、目の前に人の顔があったんだ。

目の前の女の子は、くうくうととても気持ち良さそうに眠っている。瞼を閉じて、けれどもその寝顔が何となく微笑んでいるように見えて思わずクスリと笑みが零れた。


(そうだ、思い出した。)


一番最初に彼女を見たとき、パッと浮かんだイメージ。それをどう表現したらいいのかすぐに思い浮かばなくて、けど今、やっと思い出した言葉を私は思わず呟いた。


「キミは天使みたいなんだ」


けれど、口にして思い出す。そう、この子は天使のように綺麗な子だ、自分が傍にいていいはずがない、と。そっとベッドを抜け出す。傍にあった時計はもうすぐ今日を終える時間になっていた。


「今日は、ありがとう。とても楽しかったよ。私に普通の子供と同じように接してくれたのはキミが初めてだった。嬉しかった。キミの事、私は忘れないから。えっと、ごめん。この服だけ貰っていくね」



そう言って眠る女の子に頭を下げて、私は出来るだけ音を立てないようにしてその部屋を抜け出した。









「えっと、玄関は確か・・・・・」


薄暗い廊下を、おぼろげな記憶を頼りに玄関へと向かう。


「あ、あそこだ」


なんとか目的の場所を見つけてホッと息をつく。そこに向かって歩き始めた時背後から突然声が聞こえた。


「やっぱり、行くのかい?」
「ひゃっ!!」
「ああ、ごめんごめん」


その声に驚いて、飛び上がった。それを見ていた彼女の父親は頭を掻きながら苦笑いをこぼしている。


「もう、ダメじゃない。驚かせちゃ」
「いや、すまんすまん。ワザとじゃないんだが」
「いえ・・・私の方こそ、黙って出て行こうとしてたから」


見つかってしまった気まずさに、目の前の2人からつい目を逸らしてしまう。沈黙がとても長く感じた。


「なぁ、フェイトちゃん。」

口を開いたのは父親の方だった。



「ここまま、ここに残ってくれないかな?」
「は?」
「ここで一緒に暮らさないかい?」
「何を、言って・・・・」


この人は一体何を言い出すのだろうか?自分の言っている事をちゃんと理解しているのだろうか。私と一緒に暮らす? どうして? 一体何が・・・目的?


「もう、もっとちゃんと説明しなきゃ。フェイトちゃん困っちゃうでしょ」

ねぇ。なんて笑っているけど、説明って・・・・一体。私は目の前の大人たちが話す言葉がどうにも理解できずに混乱していた。


「あのね、フェイトちゃん。」
「・・・・・はい」


あんまり聞かれたくない事かも知れないんだけど、と前置きされてから問いかけられた。


「フェイトちゃんを待っていてくれる人っているのかしら?」
「・・・・・」


フルフルと首を横に振る。私はあの路地裏に捨てられていたらしい。私を見つけて、一時的に育ててくれていた人も、いつの間にかいなくなっていた。フラリとどこかに移り住んだのか、或いはどこかで野たれ死んだのか。私にそれを知る術はない。


「それならね、このままここで私たちと一緒にいてもいいんじゃないかなぁって思ったんだけど」
「ここで?」
「そう、ここで」
「誰が?」
「フェイトちゃんが」
「誰・・・と?」
「なのはや、私達と」
「どう、して?」
「どうして?うーん。そうね。あなたと一緒にいたいなって思ったから、っていうのじゃダメかしら」


頬に手を当てて暢気に答える彼女の母親と、腕を組みながらうんうんと頷く父親とを交互に見つめながらたった今言われた事を考える。



今、この人たちは何といったっけ?



ここで、このまま、一緒に・・・



暮らす?




私が・・・・・



あの天使みたいに綺麗な子と?


「っ!!・・・・・だめだっ!そんなの絶対にダメだ!」
「フェイトちゃん?」


突然大きな声を出した私に驚いている二人を無視して私は「ダメだ」とただただ繰り返す。出来ない、そんな事。私みたいに汚れた人間が、あんな綺麗な子と一緒になんて暮らしていい訳がない。いけない。出来ない、絶対に・・・。


それだけは・・・・・出来ないよ。


「だめ・・・です。出来ない。そんな事」
「どうして?」
「だって、私は・・・・・」
「ん?」
「私は・・・・・」


全て打ち明けるべきなのだろうか。自分がしてきたこれまでの事。人に後ろ指を指されるだけの行為。話してしまったら、きっとこの人達も諦めるだろうけど・・・



けど。



この人達に嫌われたくないと思っている自分がいる。虫のいい話だと、自分勝手な理由だとよくわかっていた。けれど、楽しかった今日の思い出をなくしたくなかった。でもここにいられない理由を話さない限り、ここから
出ることも出来ないような気がしていた。


「・・・・・わ、たしは・・・・」


だから、私は話すことに決めた。全部話せばきっと一緒に暮らそうなんて思わなくなる。そうすれば、私があの子を汚す事もなくなる。今日の楽しかった思い出は自分の胸の中にあればいい。



「私は、汚い、です。」
「フェイトちゃん?」
「私は沢山悪い事をしてきたんです。人のモノを盗んで今まで生きて来ました。今日の男の人の財布だってもし私が最初にみつけていたら、盗んでいたのは私だったのかもしれない。私のこの手は汚れているんです。この家で一緒に暮らせるような、そんな人間じゃないんです」


最後まで目を見て言い切った。全部打ち明けた。これで、この人達も分かったはず。だからもう、ここから出て行かなくては行けない。


「今日はありがとうございました。この服だけすみませんが貰って行きます。本当にあ」


ありがとうございました。と続けようとした言葉は突然抱きしめられた驚きで、喉の奥へと引っ込んでしまった。




「ぇ?あの・・・・・」
「ごめんね、フェイトちゃん」
「え?なに・・・が?」
「ずっと辛かったね。一杯苦しかったんだね」
「なっ・・・・あの・・・・」
「言いたくない事だったでしょうに、私達のせいで苦しませて本当にごめんなさいね」
「あっ」

どうして、この人は泣いているんだろう。一体、何のために。誰のために泣いているんだろう。


「すまなかったな。フェイトちゃん。」
「ごめんね、フェイトちゃん」


2人して、汚れるのも構わずに膝をついて、わざわざ私の目線の高さまで屈んで、この人たちは一体・・・・。


「そ、んなこと・・・言わないで。あなた達は何もしていないのに、どうして泣いてるの?どうして・・・」
「何もしていないから、だよ。フェイトちゃん」
「え?」
「私達大人が、君達を守らなきゃいけないんだ。それなのに何も出来ずに、君に辛い想いをさせてしまっていた」

本当にすまなかったね。そう言って私の前で涙を流す。こんな時なのに、なんて綺麗な涙を流すんだろうかと思ってしまった。

「なぁ、フェイトちゃん。やっぱりこのまま一緒に暮らそう」
「はぁ?」
「ええ、そうね。このままフェイトちゃんを1人帰すなんて出来ないもの」
「いや、ちょっと待って・・・私の話・・・聞いてましたよね?」



何だかまた話が元に戻りそうで慌てた。一体私が何のために打ち明けたというのか。


「ちゃんと聞いていたよ。けど、何も問題はないよ」
「ちがっ。問題しかないですよ!!」
「あら、何が問題なの?」
「私、泥棒なんですよ。犯罪者なんですよ」

そうはっきりと言ってしまってから、ちょっとだけ凹んだ。確かにそう言ったけど、なんでわざわざ改めて口にしなきゃいけないのか・・・・。


「でも・・・証拠ないわよ?」
「はぁ?」
「それに、仮に、仮によ?もしそうだとして、生きていく為に必死だった子供の事にそんなに目くじらを立てることもないと思わない?ねぇ」
「仮にって、私本当の事しか言ってないのに・・・・」
「いいんだよ、それで」


大きな手が私の頭を撫でている。とてもとても大きな手だ。


「君はもう辛い想いをする必要はないんだ。これからは
幸せになってもいいんだよ」


そう言って優しく微笑んだ。この人たちはなんてお人好しなんだろうか。だけど・・・。


「出来ません」
「・・・・どうして。ここじゃ不満かい?」
「そんなんじゃないです。」
「だったら」
「私が私を許せないから。それにこんな汚れた私があの子の傍にいちゃいけない。綺麗なあの子を汚しちゃいけない。私がいたらこの家にきっと迷惑がかかる日が必ず来る。何一ついい事なんてないんです。」


そう言い切った私をじっと見つめる2人。これで諦めてくれるだろうか。


「なのはも大概頑固者だと思っていたけれど、それ以上の子もいるもんだな」
「そうねぇ・・・」
「なにを・・・」
「なぁ、フェイトちゃん。君も綺麗だよ、どこも汚れてなんていないよ?」
「っ・・。そんな事ない」
「そうなんだよ。こんなに他人を思いやれる子なんだ。汚れているはずがないじゃないか。」


真剣な顔をして言われた言葉が、とてもとても嬉しかった。本当に本当にそれだけで私は・・・・・。


「あり、がとうございます。その言葉だけでもう」
「そうだわ。ねぇフェイトちゃん」
「はい」
「あなた、それならこれからどうやって生きていくつもりなの?」
「え?どうやってって・・・」
「だって、これまでの事後悔してるんでしょ?もう悪い事しようとか思わないんでしょ?」
「はい、それはもう二度としません」
「だったら、どうやって暮らすの?食べるものは?住む所は?」
「私でも働かせてくれる所を探します。住む所は、とりあえず今までの所でなんとか・・・・」
「ならやっぱり丁度いいじゃない。ねぇ士朗さん」
「ん?・・ああ、そうか。そうだな」


二人で何かを思いついたみたいでチラチラと私を見て笑っている。これならいいとか、絶対に大丈夫とか。


「なぁ、フェイトちゃん」
「はい」
「一つ、紹介できる仕事があるんだが、どうする?」
「仕事?私を紹介してくれるんですか?」
「ああ、そのつもりなんだが」
「それは、助かります。私一生懸命働きます。」
「そうか・・・・しかし・・・」
「やっぱり私みたいなのはダメですか?」


仕事を紹介してくれると聞いて飛びついた。正直私1人では働くといってもきっとまともな仕事はみつからない。また悪い事をするのが関の山だった。けれど、一度開いた口が重くなる。やっぱり私じゃダメなんだろうか・・・・。


「いや、君は問題ないよ。だが、なかなか厳しいかと
思ってね。」
「私、そんなに柔じゃありません。どんな事だって、頑張れます」
「そうかい?絶対にやめないで頑張れるかい?」
「はい、約束します。絶対にやめたりしません。」
「そうか、なら安心だな。良かったなぁ桃子」
「そうですね。いい人がいてくれて、これで安心してなのはを任せられますね」
「えっ?」

なのは、と言う名前が出てきて、慌てた。まさか・・・・いや、けれど・・・・・・この人達は・・・・・。


「あの・・・・仕事って?」
「ああ、まだ言ってなかったね。ウチのなのはの世話係だ」
「なっ!!ちょっと待って。さっき私、ダメだって言ったのに」
「おや、さっき君は絶対にやめないと約束したんだが?」
「それは・・・・そうだけど。でも・・・」
「これはね、ちゃんとしたお仕事の依頼だよ。フェイトちゃん」
「でも・・・」
「高町の家はね、この辺じゃ旧家と呼ばれる家なんだ。そのせいでここには、沢山の大人が集まる。善悪問わずに人が集まるんだよ。そんな世界にいずれなのはも足を踏み入れる事になるんだ。だけどね、今は笑っていて欲しいんだよ。その為に君が必要なんだ。私たちがなのはの為に君を利用するんだよ」


そう言って一瞬だけ辛そうに眉根を寄せた。


「さっき君は、自分をここにおいても何一つ言い事はないってそう言ったね?」


コクリと私は頷いた。


「いい事とか悪い事なんて言うのは考え方が違えば全く逆になるんだよ。今日のなのははとても楽しそうだった。あんなに夢中になってはしゃぐ娘を見るのは本当に久しぶりだったんだ。それだけでも、私達にとってはいい事なんだよ。これがずっと続くんだよ?。なのはの笑った顔が毎日見られるんだ。これがいい事じゃなくてなんだって言うんだい?」
「フェイトちゃん。なのはの傍にいてあげて?なのはを守って欲しいの。これは私達の我侭。それにあなたを利用するの。こんな理由じゃだめかしら?」
「・・・・・あなた達は、バカだ」
「ふふふ、そうかもね」
「後で後悔しても、もう私辞めないよ?」
「ああ、それは助かるよ」
「本当に、あなた達は大バカだ」

これから自分の主になろうという人に向ける言葉じゃないのは十分に承知していた。それでも言わずにはいられなかった。目の前の2人が涙で霞んでよく見えない。拭っても拭ってもそんなのお構いなしに次々と零れてくる。だからもう、諦めた。流れる涙は今までの私の罪だと思う事にした。この涙を流しきったら、もう前しか見ない。これまでの償いは、この先をちゃんと生きていく事で許してもらおう。


苦しんでいるのは弱くて身分の低い人間ばかりじゃなかった。こんなに立派な家に住んで、裕福な人達にだって辛い事苦しい事沢山あったんだ。きっとあの子にも。まだまだ私は世の中を知らない。もっともっと勉強しなきゃいけない。





私が見つけた天使を、その傍で守り抜く為に。



その笑顔を私がずっと守っていく為に。



そして、



こんなにも私の事を心配してくれる目の前のバカな大人達の為に。








「私が絶対に守ります。私に、守らせて下さい」



















こうしてこの日、私は天使の従者になったんだ。


































そして、時は流れ・・・・


















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テーマ:魔法少女リリカルなのは - ジャンル:アニメ・コミック

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