好きこそモノの上手なれ

ほぼ百合成分100%(リリカルな感じ)で構成されております。但し過度の期待は禁物です。




スポンサーサイト :: --/--/--(--)

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


  1. スポンサー広告

その愛情はただひたすらに注がれる :: 2012/11/18(Sun)





公式設定に細かい描写ってあったかどうか、確認してないので
ちょっと分かりませんが(^^;ゞ。


裁判の結果待ちの頃で、フェイトさんと使い魔と提督の
お話しに仕上がりました。




■ □ ■ □ ■ □


「くしゅん・・・」


それは、とても小さな音だった。




戦艦アースラの、ここはフェイトに与えられた部屋。そこでフェイトは本を読んでいた。だから、それが聞こえたのは多分すぐ傍にいた使い魔だけ。と、フェイトは思っていたのだけれど・・・。


「フェイト?」
「ん?」
「風邪かい?」
「ううん、ちょっと鼻がむず痒かっただけ。平気だよ?」


心配そうに自分を覗き込む使い魔に心配しないで?と笑顔を向けると、その言葉と主とリンクしている自身の身体に少しも違和感など無いのを確認して安心したらしい使い魔、アルフが笑顔を見せた。


「よっと」
「アルフ?」


風邪ではないのなら過剰な心配は必要ないけれど、それでもここ数日はちょっと寒いからな、なんて呟きながら子犬モードに変化したアルフがフェイトの身体に寄り添うようにしてくっついた。


「心配性だよね、アルフは」


くすくすと声を漏らしながら、それでも嬉しさを隠さないフェイトがその首元に腕を回しながら抱きつく。


「あったかい」
「だろ?あたしの毛は肌触りが最高なんだ」


大好きな主人に抱きつかれて、そして精神リンクで繋がっているからこそ尚更に感じられる心からの信頼に使い魔アルフも幸福をかみ締めていた。




と、そんな時



トントン


控えめに、けれど性急さを感じさせるようなノックの音が部屋に響く。



「はい」
「フェイトさん?ちょっと、入ってもいいかしら?」
「あ、はい。どうぞ」


ノックしたのはこの船の艦長で、今現在、フェイト達の保護責任者であるリンディ・ハラオウン提督。突然の来訪に何か急な呼び出しでもあったのだろうか、と心持ち緊張しながらフェイトはドアを開けた。


「どうかしたん、え?ぁ・・・あの、り、りん、でぃ提督?」
「・・・・・」


部屋に入るや否や、ずずっとフェイトに近寄ってその目線まで屈んだリンディ。そのままフェイトの額に自身の額をくっつけた。その予想外の行為に驚いたのはもちろんフェイト本人。すぐそこに提督の顔がどアップで見えるのもさる事ながら、その行為に自分はどうしたらいいのかわからないフェイトは直立不動のまま動けなくなってしまった。


謎の行動(フェイトにしてみたら)をとったリンディはと言うと、暫く無言のままくっついていたものの、何かに納得したらしい表情で小さく良かったと零しながらフェイトを開放すると、動けなかったフェイトの手を掴み、ベッドまで連れてきた。


「あ、あの・・・リンディ提督?」


手を引かれた事で我に返ったフェイトは、ベッドに腰掛けるようにと自分の肩を押すリンディを見上げながらおずおずと声をかける。


「風邪は引き始めが肝心なの」
「え?」


一瞬掛けられた言葉の意味が分からなかった。


「さっき、くしゃみしてたって聞いたから」
「・・・ぁぁ、でも」
「ちゃんと、暖かくして休まないと」


ホンの数刻前、むずむずとした鼻の痒みに堪えきれなくなってくしゃみした事を思い出す。どうやらそれを、たまたまこの部屋の前を歩いていたクルーが聞いたらしく、さらにそれをリンディに報告したのだとか。


風邪ではなくて、と説明しようにもリンディはさっさと自分をベッドに押し込めて毛布をかけてくれていた。今更風邪じゃないんですとは言い出せず、そして何より。アルフや師以外の人にこんなに親身に心配してもらった経験も殆ど無いフェイトは、それに対してどう返答するのが正しい答えか正直分からなくて戸惑っていた。






「今は裁判の結果を待つだけだから。少し身体を休めましょうね」

リンディは特に何か見返りをもとめる風でもなく、ただ優しい笑みを自分に向けてくれる。それを自覚した瞬間
何故か無性にこみ上げてくるものを感じた。だからフェイトはすっと毛布を顔が隠れるくらいまで引っ張り上げた。


「フェイトさん?どこか痛かった?」
「・・・ぃぇ」


リンディの問い掛けに震える声で答えるフェイト。そんな様子に一瞬表情を曇らせるも、傍で自分達の様子を伺っていたアルフがこっそりと大丈夫、と笑顔を見せてくれた事でホッと胸を撫で下ろした。


「身体が温まるようにミルクでも貰ってくるわ」


ちょっと待っててねといまだ毛布に隠れたままのフェイトの頭をふわりと撫でて、それからアルフにもね、と声をかけてからリンディは部屋を出て行った。



パタン


開けられたドアが惰性で閉まるのを聞いてから少し。やっとフェイトが顔を見せた。


少しだけ申し訳なさそうで、でもとても嬉しそうな顔で、付け加えて言うなら目元を少しだけ赤く湿らせて。


「アルフ・・・」
「ん?」
「私」
「どした?」
「・・・凄く、ここが・・・暖かいんだ」
「あぁ・・・」


ここと握り締めたのは自身の胸元。


「凄く・・・嬉しいんだ」
「あたしもだ」
「私・・・・」


最後の言葉は声にはならなかった。

けれど使い魔は知っていた。

戸惑いながらも、自分に向けられる愛情を少しずつ不器用ながらも受け入れ始めた主の心の変化を・・・・・













スポンサーサイト

テーマ:魔法少女リリカルなのは - ジャンル:アニメ・コミック

  1. リリカル 短編
  2. | comment:0
<<お返事~ | top | 遅くなりました!!! お返事です>>


comment

comment


管理者にだけ表示を許可する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。