好きこそモノの上手なれ

ほぼ百合成分100%(リリカルな感じ)で構成されております。但し過度の期待は禁物です。




スポンサーサイト :: --/--/--(--)

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


  1. スポンサー広告

途中で若干力つきた(´ヘ`;)とほほ・・ :: 2012/11/29(Thu)

この間、ついったでね、ぼそりと呟いたお嬢さんが一人いてね
調子にのって書いたのはいいんだけど、あきtゲフンゲフン。

一応続きかいてる途中ではあるけど、どうしようかなって(*ノω<*) アチャー 。

自分の中で飽きちゃわないうちにうpすることにしたわ←



そんな理由だから、ちょい長めだけどコネタにしておくわ(笑)








■  □  ■  □  ■  □


枕元に置いていた腕時計が小さな音を立てた。徐々に音が高くなる設定にしてあるそれは、普段は存分に仕事を全うするのだが、今日はそうはさせてはもらえなかった。なぜなら、その腕時計の持ち主は彼が仕事を始める5分ほど前には目覚めていて、隣で眠る大切な人の寝顔をじっと見つめていたのだから。






(時間だ)


静かにベッドから抜け出した女は、床に投げ捨てられていたシャツを拾い上げてそれを軽く羽織った。そのままバスルームへと向かい冷たいシャワーを浴びる。そうして身と心を引き締めて、プライベートモードだった気持ちをビジネス用のそれに変えた。黒のスーツを身に纏い、出かけようとして足を止める。女は玄関に向けていた身体を翻し、再び寝室へと向かった。ドアを開けるとそこは先程自分が出て来た時と何ら変わる事はなく、大切な人はいまだベッドで静かな寝息を立てていた。そっとベッドへと近づき、その脇に膝をついた。顔に掛かる栗色の髪を指にかけてそっと後ろへと流す。そのまま髪を梳くように指を滑らせる女の表情はとても穏やかだった。


(なのは・・・キミはこのままでもいいと言うけど、それだと私が嫌なんだ)
(キミは明るい道を歩いていい人だ。いつまでもこんな裏の世界に身をおく必要なんてない)
(終らせよう?今までの全部を。そして始めよう新しい私達の人生を)
(キミにはその権利がある。私の方は、ちょっと怪しいけど。それでもキミと・・・なのはと一緒ならどんな事でも出来るから)



だから・・・


新しい未来を始める為に



「・・・・なのは、行って来るよ」


小さな声でそう囁いて、眠る彼女の頬へ1つ口付けを落とした。再び表情を変えた女は眠る彼女を起こさないようそっと寝室を後にした。













マンションを出ると外は雨だった。そう言えばなのはと初めて会ったあの日も雨だったなと思い出す。傷を負い息も絶え絶えだった私を助けてくれたなのは。何日も生死の境を彷徨う私になんの見返りも求めずただ寄り添ってくれていた人。私の意識が戻った事を自分の事のように喜んでくれて、泣いてくれた。私はなのはと出会って初めて他人の温かさを知ったんだ。

私はなのはといる時だけは素直な自分になれた。心が穏やかになった。ずっと薄暗い裏の世界で生きてきて、一生太陽の照らす表の世界を歩く事なんてないんだろうと思っていた私に、そんな事はないと言ってくれたのもなのはだった。私の全てがなのはによって作り変えられていくような気さえしたし、むしろそうあって欲しいと願ってさえいた。


けれど、そんな願いを打ち壊したのも、また・・・なのはだった。


なのははこの街を仕切るマフィアのボスの女だった。そして私はその組織に組する側の人間だった。けれど、それを知った所でもうどうにもならなかったんだ。全てが遅すぎた。その頃にはもう私はなのはを1人の人として愛してしまっていたし、そしてなのはも同じように私を愛してくれていた。


「なのは、この街を出よう?」
「だめだよ、フェイトちゃん。そんな事出来ないよ」
「どうして?なのははまだボスの事を」
「違う!、そうじゃないよ。今、私が愛しているのはフェイトちゃんだけ。他の誰でもないよ」
「それなら」
「殺されちゃうよ?」
「っ」
「私も、フェイトちゃんも」
「させない。私がなのはを守るから、だから」
「私は平気。今のままでいいの。こうしてフェイトちゃんと抱き合えるもの、だから」


そう言っていつもなのはは私の口を塞いでしまう。そうされると私ももうそれ以上は何も言えなくて、求められるままなのはの身体に溺れた。決してその肌には残す事の出来ない証をなのはの心そのものに刻み付けるかの様にして。


そんな事を1年も続けた。けれど、もう私は限界だった。なのはと過ごす日々の中で、唯一空白となる日が月に数回ある。それがボスがなのはと会っている日だった。そして、その共をするのはいつも私だった。ボスの物言わぬ目がいつも語っていた。お前達の事など全て知っているのだと。私は、私達はただ生かされているだけなのだと。だから私は決意した。




ーなのはと一緒にこの街を出る




けれど、決して逃げる事だけはしたくはなかった。組織から逃げると言う事は結局陽の当たらない裏道を歩くと言う事に他ならないのだから。だからちゃんと訣別しなきゃいけないんだ。私も、なのはも。









気がついたらもう目の前が目的の場所だった。私は随分と長い時間昔の事を思い出していたらしい。くっ、と口元が歪む。

 

ー怖いか?

そりゃあ怖い



ーいっそ逃げ出すか?

それは嫌だな



ーなら進むべき道は1つしかないよね?

うん、その通りだ。




グッと拳を握り緊めて私は建物の中へと足を踏み入れた。































「それで?」
「・・・なのはから、手を引いて下さい」
「本気か?」
「ええ、本気です」


意外にもなんのチェックもされずボスの元に来る事ができた。腰を下ろす様に促されたソファにボスと向き合って座る。ボスの傍には側近が1人静かに立っていた。怖いくらい静かに時間が過ぎていた。


「話は分った」
「それじゃあ」
「変わりにお前は何を差し出す?」
「え?」
「人の持ち物を持っていくんだ。まさかタダで手に入ると思っているわけじゃねぇよな?」


ニヤリと口元を歪めるボスに思わず腰が浮きかける。それに素早く反応した側近が動こうとするのをボスが止めた。元からすんなりと話が通るとは思ってはいなかったけれど、なのはを物の様に扱うその口調に怒りがこみ上げていた。


「・・・命意外なら何でもくれてやる。だから・・・」
「お前が命乞いするとはな」
「私が死ねば、なのはを守る事が出来なくなる。それにそれではただなのはを悲しませるだけだ」


怒鳴りたいのを堪えながら言葉を搾り出す。そんな私を嘲笑うかのようにボスはニヤニヤと顎に手をあてながら隣の側近に何かを耳打ちした。
「はい」そう短く返事をした側近が私の傍に来て、いきなり力一杯右腕を捻りあげた。


「っ!!何を」
「先ずは、右腕を一本貰おうか」
「なっ!」
「命までは取りゃしねぇよ。安いもんだろ?右腕一本。別に切り落とす訳じゃねぇ」
「くっ」


確かに、今すぐこの場で殺されても不思議ではない状況をこの腕一本で納めてくれると言うのなら決して高い話ではない。しかし、だからと言ってそれだけで済むとも思えなかった。だが上手く腕の関節を取られてしまっているこの状況ではもう私に選択権など無いものと同じだった。


「はやて・・・」
「フェイトちゃん、もうちょお賢く生きれんかったん?」


ボスの側近。かつての私の親友にチラリと視線を送る


「私にとって、なのはが全てなんだ。なのはがいればそれだけで」
「ホンマに阿呆な子や・・・ちょお、痛いで」
「ぐっ、ぁっ」

はやてがホンの少し捻りあげた腕に力を込めた。鈍い音とともに腕がありえない方向に曲がり、そしてダラリと落ちる。脂汗がこめかみから流れ落ちた。


「はっ・・・っ・・・こ、これで、なのはから手を」
「まぁ、お前がここから生きて帰れたら考えてやってもいい」
「な・・に?」
「先ずは腕1本って言ったぜ?俺は」
「くっ、そ・・・」


この状況で生き残れたらそしたらあいつはお前にくれてやる。そうボスは笑った。ズキズキと痛む右腕を左手で支えながら立ち上がる。一瞬痛みに視界がぐらついた。


「くっ」
「しっかりし」


それを支えてくれたのははやてだった。はやてに支えられながらドアの前まで歩く。


「ありがとう。はやて」
「いや・・・死んだらあかんよ?死んだら・・あかん」
「はやて?」
「さ、こっからが本番や。行けるか?」
「ふっ。私を誰だと思ってるのさ」
「せやったね。ほな、な」


とん、と背中を押された。このドアを開ければそこはもう戦場と言っていいだろう。


戦えるか?フェイト。

・・・もちろん


ふぅと深呼吸を1つ。そして振り返り宣言する。


「約束は守ってもらう。私がここを生きて出られたらその時は」
「ああ、好きにしろ」


その言葉を聞いて私はドアを開けた。






















パタンと閉じたドアの向こう側では、怒声と悲鳴とが飛び交っていた。やれやれと肩を竦めながら、はやてはボスへと歩み寄る。


「随分とえげつない事しますよね」
「その言葉そっくりお前に返すぜ。親友の腕を顔色ひとつ変えずにへし折りやがって」
「ボスの命令ですから」


腹を探り合うような会話の間も、2人の視線はこちらとあちらを隔てたドアの前からそらされることはなかった。


「・・・素直にはい、そうですか、じゃ下のモンが納得しねぇだろうが」
「メンツ、の問題ですか?」
「そんなモンはどうだっていいんだ。ただ、あいつらに今後手出しさせねぇ為には、それなりに」
「だから多少の痛みは我慢しろと?」
「・・・・」

苦虫を噛み潰したような顔をしているボスに面倒くさいですねと遠慮のない言葉を投げつけるはやて。

「この際だから言うときますけどね」
「何だ」
「私はあの2人の味方、ですよ?」
「今更それを言うのか?」


あいつの腕をへし折ったのはお前だろう?言葉にしなくてもはやてにはボスの言わんとしている事がよくわかった。だからあえて口にする。


「私は、とりあえず今はこのファミリーの一員ですからね。ボスの命令には従いますよ?あの時、フェイトちゃんを殺せと言われれば殺しました。けどその後にボスを殺して、なのはちゃんのトコに行きます。その先の事はなのはちゃんに決めてもらいます」
「・・・おっかねぇな、おい・・・なら、今は?」
「フェイトちゃんもなのはちゃんももう組織とは関係なくなった。今この瞬間からあの2人はただの親友です」


まぁ、2人はそうは思ってはくれないでしょうけどね。ほんの少し寂しさを含む声音にボスはそんな事はねぇさとポツリとつぶやいた。


「それにしても・・・・」
「・・・そうですね」


静かになったドアの向こうに視線を送る。


「もお、ちょお・・・腕のたつもんはいなかったんですか?」
「腕が立つやつはお前がみんな使いに出しただろうが」
「・・・そういえば、そんな事をしましたかね」


あっけらかんとはやてはそんな言葉を口にした




























静かに寝室のドアが閉じられて、更に玄関のドアが閉まる音を確認してからなのははそっとベッドから起き上がった。


「フェイトちゃん」


シーツを身体に巻きつけながら窓辺に立ちカーテンをほんの少し開ける。外は雨が降っていた。玄関から傘も差さずに出てきたフェイトの背を見つめながら、こつんと額を窓に当てる。


「お願いだから、死なないで・・・・」


嗚咽とともに漏れた声は、次第に強くなる雨足にかき消された。







スポンサーサイト

テーマ:魔法少女リリカルなのはStrikerS - ジャンル:アニメ・コミック

  1. リリカル パラレル
  2. | comment:0
<<お返事 | top | 拍手お返事なのです>>


comment

comment


管理者にだけ表示を許可する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。