好きこそモノの上手なれ

ほぼ百合成分100%(リリカルな感じ)で構成されております。但し過度の期待は禁物です。




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恋人は・・・・ :: 2011/02/24(Thu)

はい、本日で最後です。ここまでお付き合いありがとうございました。
もしかしたら、思い描いていた続きとは違っているかも知れませんが
色々道があるなかの一つがこれだと思っていただければ嬉しいです。

振り回されるなのはさんは健在です(笑)

それでは続きからどうぞ








フェイトちゃんが世界ツアーに行ってから1年。ツアーは大成功に終わったらしいけど、フェイトちゃんは帰ってくるのかな・・・・・


私は、実家の喫茶店で働きながらずっとフェイトちゃんを待っていた。本当は待ってるって約束した訳じゃないから、このままフェイトちゃんは帰ってこないかも知れないんだけど、でもどうしてだか、帰ってきてくれるって思っている自分もいる。



フェイトちゃん、私はあの頃よりも、もっとあなたを好きになってるよ・・・・・






喫茶「翠屋」にて


今日もいつもの4人が揃ってランチ中、なのはは皆が来る時間に合わせて休憩を入れていた。


「見た?これ?」
「何?ああ」
「フェイトちゃん、頑張ったんだね」
「・・・・・・」


『フェイト・T・ハラオウン 世界のトップモデルと肩を並べツアーを成功へと導いた』



「明日、帰国って書いてるよ」
「そうやね」
「そうね」
「・・・・・・」


「何、黙りこんでるのよ、なのは」
「嬉しすぎて、言葉が出んのとちゃうの?」
「もう、2人とも意地悪だよ」
「・・・・・・」



「なぁ知っとる?2人とも。なのはちゃんの部屋ってなフェイトちゃんの雑誌の切抜きの写真とかで一杯なんよ」
「へぇ~」
「そうなの?なのはちゃん」
「・・・・・・」




「これでも、あかんか」


何をそんなに緊張しているのか、なのはは、フェイトの記事の載った雑誌を見ながら一言も言葉を発せずにいた。この1年フェイトが成し遂げた偉業が綴られている。すぐにでも会いたい。だけど果たしてフェイトは今でも自分を必要と思ってくれるのだろうか。もしかしたら、このツアーの間に、自分の才能を改めて悟り、一人トップモデルとして羽ばたいていこうとしているのではないのだろうか。


それとは逆に自分はフェイトの事を想わない日はなかった。一方的ともいえる別れを切り出してから、また会おうという意味を込めて「じゃあね」と言ったものの、果たしてあの時フェイトはその意味に気が付いてくれたのだろうか。


考えれば考えるほど深みに嵌る


(はぁ、どうしよう。もう一度フェイトちゃんに会いたいって思ってもいいのかな)
(あの時、はやてちゃんに言われたように、フェイトちゃん私の事嫌ってたらどうしよう。泣くだけですまないかも・・・・・)
(あーーーー、本当にどうしたらいいのーーーー)


「ぅぅぅぅ、フェイトちゃ~ん」
「何、なのは」
(・・・・・・・・えっ?)

ガバッと顔を上げる、雑誌を眺める。もう一度顔を上げる

「えーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!ふぇ、ふぇっ、ふぇいと・・・・・ちゃん?」
「うん、ただいま なのは」
「えっ、えっ・・・・だって、ここ ・・・・明日って、だって・・・・」


雑誌と本人と繰り返し眺める。あれっ、でも明日って書いてあるよ。ここにいるフェイトちゃんは誰?えっ?フェイトちゃん?ここにいる?どうして・・・・・・いま・・・・・・ここ・・・・に?・・・・・・



「ふっ、ぅっっ、えっ・・・・・うっ ・・・・・えぐっ・・・ひっく・・・・ふぇい、ちゃん・・・・・ふぇいとちゃん・・・・・」
「ああ、もうなのは。せっかくの美人さんが台無しだよ」

私の席に近寄って来てその涙を拭ってくれた。美人さんはフェイトちゃんだよぉ、なんて訳の分からない事を言いながらしゃくりあげた。こんなにも愛しい人が傍にいる。もう触れてもいいの?抱きしめてもいいの?もう、どこにも・・・・いかない?

「うん、なのは。ちゃんと帰ってきたよ。待たせてごめんね。でも待っててくれてありがとう。大好きだよ。愛してる、なのは」
「フェイトちゃん!」

堪らなくなってなのははフェイトに抱きついた、ぐしゃぐしゃになった顔をフェイトの胸元に押し付けながら、何度も何度もフェイトの名前を呼びながら。フェイトも力いっぱいなのはを抱きしめる。会えなかった1年間。辛かった、寂しかった。けれどいつでもどこに行ってもなのはの事を想わなかった日はなかったと。そう囁きながらなのはを抱きしめる。




なかなか泣き止まないなのはを落ち着けようと、涙のたまった目じりに、閉じられた瞼に、頬にそっと口付けていく。そして唇へと触れようとしたその時、

「公衆の面前で何やってるのよ、この、バカフェイト」

バコ~ンと丸められた雑誌がフェイトの後頭部を直撃した。しかし今まさにキスしようとしていた時に受けた後頭部への攻撃は、その状態の後押しにしかならず、フェイトの唇は勢いをつけた状態でなのはの唇へと着地する事になる。


「「「・・・・・あっ」」」


はやて、アリサ、すずか、の3人が呆然とする中、フェイトだけは満面の笑みを零している。真っ赤になったなのはに小声でご馳走様と呟く始末。フェイトの一人勝ちだった。
















なんとか落ち着きを取り戻りし、今は、なのは フェイト はやて アリサ すずか 5人が同じ席に座っていた。ちなみにお店の方は丁度お客さんも引いていたのでいつもよりも長い休憩時間になっていた。その裏には、なのはの影響でフェイトちゃんをよく知る事になった両親の配慮があったとか。


「それにしても、相変わらずいきなり出てくるわよね」
「せやね。しかもタイミングも良すぎやし、どっかで見てたんと違うの?」
「ビックリさせたかったんだよ」
「・・・・・・お帰りなさい。フェイトちゃん」
「ありがとう、すずかさん。それにみんなもホントにありがとう」

そう言ってフェイトは頭を下げる。

「なのはも、待っててくれてありがとう。」
「・・・・・フェイトちゃん、おかえりなさい」
「うん」
「ストーーーーップ。2人の世界に入るのは後よ、フェイト帰国って明日じゃなかったの?まさか一人で黙って帰ってきたんじゃないでしょうね?」

アリサが尋ねる。もし、そうだとしたら1年前と何も変わっていないということになる。そんなフェイトにはなのはを任せるわけにはいかないとアリサは思っていた。

「大丈夫だよ。ちゃんとクロノの許可は貰ってある。1日早かったのは、予備日を含めての事だから、クロノも一緒に帰ってきたんだよ。マスコミ対策って言うのもあるんだけどね」
「ならいいわ。フェイト、大丈夫なのよね。本当になのはを任せても」
「・・・正直に言うと、まだ分からないよ」
「なっ!」
「でもね、この1年、色んな人に出会ってきた。色んな体験もした。世界中のトップモデルと呼ばれる人の中で私は一番年下だったから。だけどね、一度ステージに立つと年齢は関係ないんだ。全員がライバルなんだから。みんな私を対等に評価してくれた。酷い事を言われた時もあったけど、でも目標があったから頑張れたよ。今は、なのはと一緒に歩いていけると信じてる。もし、躓く事があったら、2人で乗り越えていくよ。なのはにだけ辛い思いは二度とさせない。」
「フェイトちゃん、今度なのはちゃんを泣かせたら、ホントにゆるさへんよ。覚悟しといてな」
「うん、二度と悲しい涙は流させない。みんなに誓うよ」
「ふん、ならもういいわ。後は2人で勝手にしなさい」

そう言うと勢いよくアリサが立ち上がった。

「なのは・・・・・良かったわね」
「・・・うん。ありがとう、みんな」

そう言って、フェイトとなのはを残して帰っていったのだった。













そして、今、一人の男性がなのはに向かって頭を下げていた。


みんなと別れた後、私はお父さんに許しをもらい午後はお休みにしてもらった。そしたらフェイトちゃんが、会わせたい人がいるって言うから付いてきたんだけど・・・・・・。

えっと、これってどう言う事なんだろ。なんでお兄さんが私に頭を下げてるの?



「高町なのはさん。あの時は本当に酷い事をいって悪かった」
「えっ、ちょっ、ちょっと待ってください。ふぇ、フェイトちゃんどういう事?」
「ん?お仕置き?かな」
「はぁ?」
「ちゃんとなのはに謝ってくれなかったら、二度と家に入れないって、奥さんに怒られたんだよ」


そう言ってフェイトちゃんが笑った。いやいや、そうじゃなくて別に私謝られるような事されてないし、あの時のことはむしろ感謝しているくらいなんだし。あれがなかったらきっとこうやってフェイトちゃんと笑い合える事はなかったかも知れないんだもん。だから

「えっと、もう頭を上げてください。私、ホントにあの時の事は感謝しているんですから」
「えーーーーー、もう許しちゃうの~、なのは。」
「いや、だってフェイトちゃん。お兄さんなんでしょ。。。」

もう。どうなってるの?この兄妹って思っていたらお兄さんがとても大きな溜息をつきながら

「キミは本当にフェイトでいいのか?大変だぞ、何しろ我が家の女共は・・・・・・」

って言った所で言葉を切った。なんか青ざめてない?って思ったら後ろの方でフェイトちゃんがそんな事いっていいの?エイミィに言っちゃうよって綺麗な笑顔で言ってたの。目が笑ってなかったけどね。でも、これだけはハッキリさせないとね。

「私は、フェイトちゃんがいいんです。他の誰でもなく」
「そうか・・・・・・ありがとう」

そう言ってお兄さんはまた頭を下げて部屋を後にした。


「フェイトちゃん、いいお兄さんだね」
「ふふ、そうだね。」


それにしても・・・・


「フェイトちゃん、ここ凄いマンションだね。」
「ここ?私はもっと小さくてもいいよって言ったんだけどね。母さんが、女の子2人で住むんだったらセキュリティのしっかりした所じゃないとって」
「ふ~ん?・・・ふた、り?」
「うん、そう。私となのはで2人」
「えーーーーーーー!ちょっ、ちょっと待って、フェイトちゃん
。2人で住むって、えっ、待って、お母さんも・・・知ってるの?」

うん、知ってるよって・・・・あぁ、綺麗な笑顔ですね。なんかもう全部段取りされてる気がヒシヒシとするのは・・・気のせいじゃないよ、ね。にゃはははははぁ。


ガックリと項垂れていると


「あっ、そうだ。なのは」
「なに、フェイトちゃん」
「私ね、16歳になったんだ」
「へっ?」


何を言うのかなフェイトちゃん。歳はいいんじゃないかなぁ。今は、ね。



「でね、日本では16歳になったら結婚できるんだよね」
「ふぇ?」
「私達、結婚できる年齢なんだよ。って事は何してもいいよね?」
「???」
「ふふふ、未成年に手を出したら犯罪だけど、結婚していれば問題ないよね?あれっ?でも未成年が先に手をだしたらどうなのかな?」
「ふぇぇぇぇぇ、なっ、何を、言ってるの・・・・かな?」


素敵な笑顔で迫ってくるフェイトちゃん。もう既に色んな事で一杯一杯の私はただ後ずさるばかり。それでも迫ってくるフェイトちゃんから逃げるようにしていたら、トンって膝裏がソファーにぶつかって私はトスンとそのまま仰向けに寝転ぶように倒れてしまった。目をギュッと瞑って身構えてたら


「ふっ・・・・くっくっくっ。あ、ははははははははは」


ってフェイトちゃんは笑い出しちゃった。
からかってみただけだって大笑いするフェイトちゃんを見てたら、何かもう、それでもいいかなって思って私も一緒になって笑った。いっぱい笑って、フェイトちゃんに身体を起こしてもらって、2人顔を見合わせてまた笑って。幸せだなって思った。






「ねぇ、なのは」
「ん、なぁに」


頬に触れてくれる手が暖かくて、私もフェイトちゃんに触れたくて手を伸ばす。


「好きだよ、なのは」
「うん、私も大好きだよ。フェイトちゃん」
「なの、は・・・・愛してる」
「ん、私も愛してるよ・・・・」


赤い瞳から堪えきれずに零れ落ちた涙がとても綺麗で、その笑顔が嬉しくて、私はフェイトちゃんをギュッと抱きしめた。

ありがとう、おかえりなさい、大好きだよ、愛してる。愛しい想いを全部込めて、触れたフェイトちゃんの唇は少しだけ震えてて、涙の味がした。






私の恋人候補だった幼稚園児のフェイトちゃんは、トップモデルになりました。そして私の大切な・・・・・・・恋人です。








おしまい



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