好きこそモノの上手なれ

ほぼ百合成分100%(リリカルな感じ)で構成されております。但し過度の期待は禁物です。




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進めるべきか否か・・・悩む。:゜(;´∩`;)゜:。 :: 2013/01/29(Tue)

元になった映画があります。
ちょいちょい参考にしました。
分かる人いたら、挙手をどうぞ←


続きからですよ







■  □  ■  □  ■  □



「ウミナリ政府の考えは理解できませんね。どうしてあの殺人者を外に出そうとするのか。しかも、その移送を任されたのがあなたのような若い女性とは」


開口一番私は、この収監所の責任者だと言う男に侮蔑の視線を向けられた。


「・・・・」
「ウミナリ政府の方々はあれがどれ程最悪な輩なのか理解していないのですかな?あれは・・」
「・・・・知っていますよ」
「は?」
「よく知っています。多分、あなた達よりも彼女の事を私は理解している」


こんな男と必要以上の会話をしようとは思わなかったけれど、彼女の事を人として見ていない様な言動に我慢できなくなってつい反論の言葉を吐いていた。そんな私の言葉に苛立ちを隠そうとしないこの男は、座っていた椅子から立ち上がり何かを言おうとした直後、まるでそれを待っていたかのようなタイミングでドアが開き、そこから看守の男2名と、長い金の髪の女性が姿を現した。


「っ・・・・・」


思わず息を飲んだ。

あの頃と何も変わらない笑顔をこちらに向ける彼女。両手と両足に特別仕様と思われる拘束具を着けられて、さらに腰には強固なチェーンが巻きつけられていた。


「・・・特別措置だ。本日よりお前をウミナリ政府預かりとする。分かっていると思うが余計な口は開くな。この先、少しでも長くこの世に留まりたいと思うのなら・・・な」
「・・・・・」


私を横切り彼女の前に立った男がまるで脅しともとれるようなそんな言葉を彼女に告げた。それに黙したまま一度頷きゆっくりと両手を男の前に突き出す彼女。


ちっ


明らかな不快感を隠そうとしない男の所作にイラついた。だがここでこの男の機嫌を損ねて、彼女をウミナリに連れ出せなくなってしまっては遥々この辺境の地にまでやって来た意味がなくなってしまう。


そんな私の気持ちを知ってか知らずか。男は彼女の両脇に立っていた看守に外してやれと声を掛けた。男の指示で彼女に科せられていた両手両足の拘束具がはずされ、腰に巻きつけられていたチェーンが外された。彼女の表情から僅かに安堵感を感じ取ったそのすぐ後。本当ならその状態のまま彼女は私に託される筈だった・・・。なのに。


「何をしているんですか?!」


再び看守2人に両手を拘束され、そのまま床に押し倒された彼女の首筋に、何かが打ち込まれた。あまりにも一瞬の出来事だった為、私は動く事すら出来なかった。とっさに張り上げた声に男はニヤリと口元を歪め「保険ですよ」とさもそれが当たり前の事の様に笑った。


「これを甘く見ない方がいい。凶悪殺人者には当然の措置ですよ。ウミナリで悪さを働かないように体内にAMF粒子を埋め込みました」


これであなた達も安心でしょう、と。


「何て、馬鹿な事を・・・。彼女に自分の身を守る術さえ与えないつもりですか?」
「身を守る必要がどこにある?」
「なっ」
「私はね、今ほどこの国に死刑制度が無かった事を残念に思った事はありませんよ。懲役250年?事実上の死刑宣告?冗談じゃない。何十人も人を殺したこの女が、住む場所と食事を与えられ、その寿命を全うするまで何故我々が面倒を見ていかなきゃならんのだ!」


拳を握りしめ、肩を震わせて言うこの男に、それでもそうして生きなければならなかった彼女の何が分かると叫びたかった。

けれど・・・・


男に詰め寄ろうとした私を制したのは、他でもない彼女の笑顔だった。





「もういいんですよね?」
「・・・・何?」
「私、行ってもいいんですよね?」
「・・・・ふん・・・そうだ。精々ウミナリ政府に協力しろ。貴様のような虫けらでもそれ位は出来るだろう」
「ええ。あなたの言うとおりですよ。ありがとうございます。お世話に・・・なりました」


そう言って頭を下げた彼女・・・・フェイト・テスタロッサ。
このアルトセイムの闇に存在している殺人集団。その中でのトップにいた彼女。生まれながらにして持っていた強大な魔力のせいで母親に捨てられた彼女はこの組織の人間に拾われた。捨てられても尚、母親の愛情を欲した彼女は再び母親に会うために、必死になって組織の中で生きてきた。

自分の目的の為に人を殺す。それがどんなに非道な事か知りながら彼女は組織の指示に従ってきた。それはただ母親に会いたいが為。お前の働き次第では母親を探してやろう。幼くして裏社会の大人達の中に放り込まれた少女は、その言葉を信じるしか道はなかったから。



そんな彼女と初めて出会ったのは2年前。旅をしながらいろんな国の言葉や文化を勉強して歩いている。そう言って恥ずかしそうに笑った彼女を私の両親が気に入ったのが始まり。勉強の為と称して二人で色んな所に行った。美味しい物を食べて、この国の古い歴史に触れながら日々を過ごした。

管理局勤めをしていた私は、配属された部署を両親に隠していた事もあって彼女にも必然的に違う事を言っていた。当然彼女もここに仕事(暗殺)をしに来た事を伏せていた。


それが時を経てお互いが知る事になって。私は必死になって彼女を止めようとした。彼女は間違っていると知りながらも、進む道しか残されていないんだと苦しんで悩んで。そしてやっぱり進む(殺す)事を選んだ。


私達の魔力値は偶然にもほほ同じ。資質こそ違えど、相棒となるデバイスを手にすれば死闘となるのは必至だった。私は、止まりたくても自分の意志で止まる事を許されない彼女を止めたかった。彼女のあの笑顔をただ守りたかった。


それが、役人としての自分の役目だとずっと思っていた。ただ、それだけだと。だけど本当はそうじゃなかった。疑惑の中に少しずつ落とされていく真実。それに触れる度、違う彼女が見えた。小さくて泣いてばかりいた少女。身を守る事を知り、それを利用する事を覚えた。悪を知り、そして善を知った。悩み苦しみ、利用されていると知っても尚、それにすがるしかなかった少女はやがてそれらをすべて隠す為に笑う事を覚えた。




その全ては、生きて母親に会うために。




そんな彼女に対して、自分の中にある感情が育ち始めていた事にこの時の私はまだ気が付いていなかった。















やがてただ一つの願いを果たした彼女は、笑って私達にその身を預けた。彼女に手錠をかけたのは私。連行され国に強制送還された彼女に待っていたのは懲役250年というふざけた刑罰。彼女は二度と外の世界を見る事は出来なくなってしまった。








あれから2年。彼女が投獄されるのと一緒に心の奥底に閉じ込めた感情は今も尚消える事はない。そんな私に告げられた今回の任務、それが・・・・













「・・・・ぃちい?・・・どうかしました?高町一尉」
「ぇっ?あ・・・・ぃぇ・・・」


長い廊下を彼女と、そして見張りの為だろうか、先程の看守と一緒に歩く。思ったよりも深く思考に飲み込まれていたらしい私は、彼女が私を呼ぶ声にハッと我に返った。


「こんな遠くまで来たら疲れちゃいますよね。大丈夫ですか?」


高町一尉・・・


私を役職付きで呼ぶその声は昔と何も変わらなかった。仕事しすぎなんじゃないですか?と笑う彼女はあの頃にはあった枷がなくなったせいか、酷く幼く見える。その笑顔に私は居たたまれなくなった。



「どうして?」
「え?」
「どうして、こんなバカな要求を飲んだの?」
「バカなって・・・捜査に協力する事を断る理由なんて私にはないよ?」
「協力なんて・・・そんなの建前だよ」
「ダメだよ?そんな事いっちゃあ」
「こんな時にそんな風に笑わないで!!」

くすくすと笑いながらそんな事を言う彼女に私は堪え切れなくなって大声をあげた。日本語で話す私達の会話は看守に理解は出来ない。彼女の様子から、私がふざけている彼女を叱り飛ばしたと解釈したようで、ニヤニヤと笑うだけで制止しようとはしてこなかった。


「・・・・ごめんなさい」
「謝る事なんて何もないよ」
「でも」
「私はね・・・・・嬉しいんだよ、キミの役に立つことが出来て」


僅かに空いた間は、名前を呼ぶか躊躇ったのだと思いたかった。


「私は、キミに救われた。なのにキミには何も返せていないから」
「私は救ってなんかいない。私はただあなたをここに閉じ込める手助けをしただけ」
「それが救いだったんだよ。見て私を。笑ってるでしょう?もう誰も殺さなくていいんだよ?誰も傷つけなくてもいいんだ。これを救いと呼ばないで何をそう呼べと言うのさ」
「でも・・・」
「ありがとう」
「え?」
「ちゃんと、お礼・・・言ってなかったから。だから」


ありがとう。


そう笑った彼女の笑顔を私は一生忘れない。そして、私は私自身を一生許す事はないだろう。


























ウミナリに戻った私達に待っていたのは、想像以上に切羽詰まった事態だった。

一旦局の収監スペースにその身を置くことになった彼女は相変わらず笑顔を絶やすことなく、面会に行く度に何が楽しいのか、身振り手振りでここの責任者であるシャーリーとのやり取りを教えてくれる。それを聞く度、私の疲れた心は癒され、とても穏やかな気持ちになれた。


「不自由はない?」
「ないよ。キミは?随分疲れてるみたいだけど」
「大丈夫。あなたの適切な分析のお蔭でかなり絞り込めてるから」
「そっか・・・なら良かった。あ、そうだ」
「何?」
「結婚するんだってね、おめでとう」
「ぇ・・どうしてそれを」
「彼女に聞いたんだ」
「・・・・もう、シャーリー?」
「ご、ごめんなさい。てっきり知ってるものだと」


すみません。床に頭がぶつかるんじゃないかってくらい頭を下げられたら、なんかもう怒るに怒れなくて。


「別に隠してたわけじゃないんだけど」
「気にしてないよ?」
「・・・ずっと、私の事支えて、守ってくれて」
「うん」
「いつまでも待つからって言ってくれた」
「そっか・・・ねぇ、なのは」
「っ!な・・・何?」
「今、幸せ?」
「も、もちろん!」
「なら、最高じゃない」
「当然でしょう?私がす・・・選んだ人だもん。最高に決まってる!あ、ごめん。私まだ仕事残ってたんだ。後でまた来るね。何か欲しい物とかある?あったらその時持ってくるけど」
「なら、一つだけ」
「ん、何?」
「桃子さんのケーキと士郎さんのコーヒーが欲しい」
「っ・・・・わ、分かった。最高のケーキとコーヒー差し入れしてあげる」


早口で捲くし立てる様にそう告げて、彼女の返事を待たずに逃げるようにしてその場を後にした。そうしないともう我慢できなかったから。


収監スペースから出て入口にロックを掛ける。そのまま壁に凭れずるずるとしゃがみこんだ。膝を抱え声が漏れないように右腕をきつく噛む。彼女を国から連れ出す時からずっと堪えていたものも全部。たった一言でこんなにも脆く零れ落ちる。



「ぅっ。うう・・・・どうして?何で今、名前・・・ふぇいと・・・・ちゃん」


こんなタイミングで呼んで欲しくはなかった。低く優しいあの声音で、私の名前をもう一度呼んで欲しいと願いはしたけれど、だけどそれは今じゃない。どうして・・・どうして。


一度崩れた壁は簡単に修復は出来なかった。次々と零れ落ちる涙をもう私は止める事などできはしなかった。









どれ位その場に蹲っていたかわからない。場所が場所なだけに誰も来ないと思ってはいたけれど、突然の事に動揺したとはいえ迂闊だった。ゆっくりと顔を上げ出てきた入り口を見つめる。そうきっと彼女は決めたんだ。多分間違いないだろう。だったら、私が出来ることはもう一つしかない。

グイッとまだ零れてくる涙を拭う。


「今度こそ、守るから。絶対あなたを死なせたりしないから」


そう心に決めて私はある場所へと向かった。






























「すまんけど・・・もっかい言うてくれる?」


戸惑った顔の上司にさっきから何度も言っている事を再び繰り返す


「パルディッシュの使用許可を下さい」
「本気でそれ言うてるん?」
「本気です」
「何で?それがどれ程危険な事か、よう知っとるよね?」
「知ってます。でもそれは以前の彼女なら、です。今の彼女はこちらに連れてくる直前に施された処置のせいで魔力を思うように使えません。恐らくバルディシュを手にしても意思疎通すら出来ないと思います」
「なら、余計必要ない筈や。そんな状態でデバイス手にしても意味なんてない」
「意味はあります。バルディシュならたとえ言葉を交わせなくても彼女の意図する事を理解できます。使える魔力で出来る最大限の働きをしてくれるはずです」
「働き?・・・それはどういう意味や」
「誤魔化さないで下さい。彼女から情報を聞き出すだけで終わり、じゃないですよね?」


一瞬表情が曇る。私が気が付かないとでも思っていたのだろうか。そんな事が頭を過ってすぐにそうじゃないだろうなと思い直す。多分ギリギリまで伏せておきたかったんだ。私が苦しまないように。目の前の上司で、そして古くからの親友の彼女はただ私の事を案じて黙っていただけ。


「ごめんね、はやてちゃん」
「・・・なのはちゃん」


だけど、今はその気持ちを利用させてもらうね。ずるいよね私。ごめんねはやてちゃん。


「私の事心配してくれてるんでしょ?でも大丈夫だよ」
「けど」
「どうしたってテロリスト・・・ジェイル達との戦闘は免れない。だったらこちらから優位に攻められるようにしたい。その為の・・・フェイト・テスタロッサ」
「・・・堪忍」
「謝らなくていいってば。でもね、はやてちゃん」
「ん?」
「みすみすあの国の言いなりになる事、ないんじゃない?」
「え?」
「彼女の身柄返還の条件。生死は問わない・・・んだよね?」
「なんで、それを」
「簡単に想像できるよ。それに多分彼女も知ってる」
「・・・・聡い子やったからね」
「でも私、そんなの納得できないの。確かに彼女は殺人犯だけど、だからと言って命を軽視していいはずない。私達はそう教えられた」
「あの子を守りながら戦うつもりか?」
「出来たらそうしたいけど、それはきっと彼女の想いとは違う」
「彼女の事、よう知ってるんやね・・・」
「命がけで戦った相手、だからだよ」


そう、ただそれだけ。きっと私だったら誰かを盾にして守られるだけなんて出来ないと思うから。そういう気持ち、同じだと思う。はやてちゃんもそうでしょう?

そう聞いたらなのはちゃんはずるい、そう言って苦笑された。


「だから、彼女にはパルディッシュを返してあげたいの。それなら私は私の戦いに集中できる」
「本当にそれだけ?」
「え?」
「本当はあの子に・・・まだ特別な感情を持ってるから助けたいのと違うん?」
「はやてちゃん・・・怒るよ?何心配してるのか・・・わからなくないけど。私ちゃんと返事したでしょう?」
「そうなんやけど・・・」
「それに、言っちゃったよ?私」
「何を?」
「結婚するって・・・彼女に」
「え?そう・・・なん?」
「うん。彼女もおめでとうって言ってくれた」


そう言って笑ったら、やっとはやてちゃんはいつものように人懐っこい笑顔を向けて笑ってくれた。


「よし、わかった。捜査上どうしても戦闘は免れないと判断される為、彼女には自分の身を守ってもらう為にそのインテリジェントデバイス、バルディッシュの使用を特別に許可します」
「ありがとうございます」
「バルディシュは今、高町一尉のデバイスと一緒にメンテナンス中やから、終了次第持って行ってあげたらええよ」
「それって・・・じゃあ最初から?」
「命は大事なもんやからね」
「っ・・・ありがとう、ございます」


はやてちゃんのその心遣いが嬉しかった。私はそのままメンテナンスルームへと向かう。私の相棒、レイジングハートと並びメンテナンスを受ける彼女のデバイスがありがとうと言うように一度明滅するのを見て自然と口元が緩んだ。















だけど、私は彼女にバルディッシュを渡す事は出来なかった。


















突然の呼び出しを不自然だと思った。けれど、少しでも疑惑のある人間を放っておく事も出来なかった。


指定された部屋にあったのは机と椅子と・・・・AMF装置。罠だと気が付いた時には手遅れで、とっさに身を守ろうと手にしたのは彼の拳銃。魔力を持たない局員が身を守る為に携帯するそれが、逆に彼の命を奪うことになってしまった。


そう、全部仕組まれたことだったんだ。


手にした拳銃から立ち上る硝煙がたった今そこから弾丸が発射された事を証明していた。



けたたましく鳴り響く警報。

初めて人の命を奪ってしまったその事実に私は、彼女が背負っていた暗く重い闇を見たような気がしていた。










書きながら続けていいのか悩んでる・・・。
ネタ元にした映画は実は悲恋。
この世で報われることはなかったのだよ(((((*ノДノ)

ただこの話の結論は私が書くものだからねww。
ソコに至るまでがなんというか・・・なんだな(汗)



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テーマ:魔法少女リリカルなのはStrikerS - ジャンル:アニメ・コミック

  1. リリカル パラレル
  2. | comment:0
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