好きこそモノの上手なれ

ほぼ百合成分100%(リリカルな感じ)で構成されております。但し過度の期待は禁物です。




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始まりは最悪から :: 2013/02/20(Wed)

続いてフェイトさんサイド。

この下のなのはさんサイドから読んで下さいませ







■  □  ■  □  ■  □


side fate






「はぁ・・・・」


大学には出てきたものの予定していた講義に出る気にはなれずに私はカフェでコーヒーを飲んでいた。


視線はずっと外の景色を見ているはずなのに、頭に浮かんでいるのは昨日の彼女の声や、白磁のような白い肌で。忘れたくても多分ずっと忘れられない、そんな出来事。彼女の肌に触れたこの掌にはまだその感触が残っている。ギュッとそれを握りしめて私は静かに目を閉じた。







憧れて、そして何より初恋の相手だった彼女を見かけてただ嬉しくて。私はこの偶然を逃したくなくて必死だった。


大学の帰り道。最初は人違いかと思ったその人は、大学を卒業したあの頃と全く変わってはいなくて。見かけた辺りから彼女を追いかけて、声を掛けようとした。だけど、この時彼女は一人ではなかった。あぁ、やっぱり恋人がいたんだ。嬉しさに舞い上がっていた私の頭は上った時と同様に一気に冷めていった。だけど、何となくその場から立ち去る事が出来なくて、いけない事だと思いながらも私は二人の会話に聞き耳を立てていた。


そんな2人の会話は全く恋人同士の甘いものなんかではなくて、男の方からの一方的な別れ話だった。その理由を黙って聞いていた彼女よりも腹が立って、なんでお前みたいな奴がこれまで彼女のそばにいたんだと殴りつけてやりたくなった。そんな男の背を見つめていた彼女に、いつまでもその場所に居てほしくなくて、私はたった今見かけた風を装って声を掛けたんだ。



最初は訝しげだった彼女も、私が高校時代からの後輩で今も先輩も知ってる教授の講義を受けているんだと知ると、その表情から一気に警戒心が消えた。立ち話もなんだし、折角だから食事でも一緒にしないかと誘われて嬉しくて、だけど本当は静かに一人でいたいんじゃなかったのかな、なんて思う気持ちもあったから返事を躊躇っていたら、


「この後予定あったりするの?」
「あ、いえ。約束はさっきキャンセルされましたから」
「私も同じなんだ。食事って一人だと味気ないし。だから・・・ね?」


元より気持ちは揺らいでいたのだから、再度彼女に請われれば二度も拒否する理由なんて私にはなかった。


彼女との食事は思っていた通り楽しくて。私の話を一生懸命聞いてくれて、時々ふざけて見せたりすれば、それに可愛らしく反応してくれる様子が本当にもう堪らなくて。不意に訪れる沈黙すらも同じ時間を共有していると思えば愛しくて仕方かなった。そんな食事の時間なんてあっという間で、もうさよならしなきゃならないんだと思うと、たった今まで美味しく口に出来ていたアルコールでさえただの冷たい水と化し、心地よかった酔いもあっという間に冷めていく気さえした。


だけど、嬉しい事にまだ終わりにしたくないと思っていたのは私だけじゃなかった。彼女の方ももう少し一緒に居たいと思ってくれていて、今度はもう少しゆったりお酒の飲めるお店に行こうと誘われた。まだ飲めるんでしょう?と言う問いかけにそんなには飲めませんよ、と一応口にして。本当は先輩と一緒ならどんなに飲んだって酔う事なんてないですよ?なんて大見得を切りたいくらいだったというのに。


だけど、私が浮かれていられたのもここまでだった。彼女の方は私よりも先に酔いが回って来ていたらしく、次第に話す内容もプライベートなものが多くなりつつあった。友達として付き合うのは全く平気なのに、いざ恋人になると一気に気持ちが覚めてしまう事。どうしても男性とそう言う事をする気になれない事。自分はきっとそういう感情が欠落したダメな人間なんだと思うなんて、そんな悲しい事を言うものだからつい言わなくてもいい事を私は口にしてしまった。


「別に男性に限る事ないんじゃないですか?」
「え?」
「男の人がダメなら女の人でいいじゃないですか?」
「そういう、ものなの?」
「性別の違いだけでいいとか悪いとか。多分そういうのが間違いなんです」
「そ、かな・・・」
「あぁ、なんなら・・・」


この後の一言が余計だった。確かに下心がなかったのかと言われればそれはなかったわけではないから違うと胸を張る事は出来ない。だけど、この時の私の気持ちは別の可能性があるって事を彼女に知って貰いたいという思いの方が強かったんだ。だから・・・



「なんなら、私がお相手しましょうか?」



冗談のつもりだった。すぐに笑って「なんてね」なんて2人して笑い飛ばすはずだった。なのに、気が付いたら私は彼女の部屋にいて、事もあろうか彼女のベッドに、彼女の自身の手によって押し倒されていた。









こう言う事を考えた事がなかった訳じゃない。実際彼女の手を想像して、その声を思い出して自分で自分を慰めた時だってある。だけど、実際に私を押し倒している彼女を前にするとこんな事間違っているとしか思えなくて、どうにか考え直して欲しくて彼女を拒否し続けた。なのに


『ただの遊びでしょう?』


彼女からそんな言葉なんて聞きたくなかった。嘘でもいいから、今だけでいいから相手が私だからいいんだとそう感じていて欲しかった。だけど実際には違った。だからその一言で私の覚悟は決まってしまった。


遊びならきっと嫌われることはないんだろう。多分もう二度と会う事はなくなってしまうだろうけど、それならいっその事・・・・。


自分からは出来ないと言う彼女と体を入れ替えて、最後にもう一度だけ本当にいいのかと尋ねた。予想はしていたけれど、返ってきた返事は変わらない言葉。私はそっと彼女の・・・・なのはさんの頬に掌を触れさせた。












重ね合わせたなのはさんの肌は柔らかくて気持ち良かった。掌にピタリと吸い付くような肌理の細かい真っ白な肌が、私が触れた所から熱を持って火照っていくのを感じる度に歓喜に震えた。私の動きに合わせてあがる艶めいたその声も、私の指を追って無意識に動くその腰も。彼女に触れたのと同じ場所が火照りそして悦びを感じて身体の芯から濡れていく。間違いなく同じ悦楽をこの身に感じているのに彼女とは反対に私が満たされることはなかった。


何度も何度も、直接触れられているわけでは無いのに体は頂点に達した。だけど。そこに心が付いて来る事は一度としてなかった。




「・・・なのはさん・・・なのはさん・・・・・・私は・・・」
「フェイト、ちゃん・・・こんなの・・・すご、ぃ・・」
「なのは、さん・・・・なの、は」


無意識にキスをねだる彼女に、それは本当に好きな人の為に取っておいて下さいと告げると、え?という顔を向けられた。そのあまりにも無防備な顔に思わず涙が一滴こぼれた。彼女の中に私はいない。それを改めて突き付けられたようで、堪らなかった。






意識を落としたなのはさんをそっと抱きしめて、目が覚めたらもう会う事もないんだと思ったら、一言だけ伝えておきたかった言葉をその耳元で囁いた。もう聞こえてはいない。聞こえていなくてもいい。それでも最後だから言ってしまいたかった。









ーーーーー私は、なのはさんが・・・すき、です。






















目が覚めたなのはさんの言葉を聞いても不思議と何も感じる事はなかった。出来るだけこの行為が彼女の心の負担にならないように、とただそれだけを願っていた。悪いのは全部私。そうなのはさんが思ってくれればいいとそれだけを願ってなのはさんの部屋を後にした。
































トンと肩に触れた手に、私はゆっくりと振り向くと、そこにいたのは古くからの友人。何を考えているのかニヤニヤとしながら空いている私の向かいの席に腰を下ろした。


「・・・・何?」
「いんやぁ?」
「言いたい事があるんでしょう?」
「聞いてもええの?」
「ダメだって言っても結局聞く癖に」


そんな意味のない問答にため息を零すと、友人、八神はやては、ついにやったんか?なんて訳のわからない言葉を口にした。


「はぁ?何が?」
「何が?て・・・これ見よがしに昨日とおんなし格好しとるやん」
「あぁ」


そういえば彼女の家から直接ここに来たんだった。あそこから逃げ出す事に精一杯で、それ以外の事に頭が回らなかった。でも、そっか・・・さすがに目立つかな


「1コマ目に遅刻するかなって思って慌ててた」
「来てても出席せんかったやん」
「まぁね・・・何となく」
「・・・・何か、あったん?」
「ん?別に。何もないよ。昨日ちょっと遅くまで作業してたらこのままの格好で寝落ちてたんだ。だから・・」


分かりやすい嘘だと思う。こんなの小学生だって信じないだろう。でも目の前の親友は、それが嘘だと知りながら、何も聞かずにそうか・・とだけ口にしてそれ以上何も言わないでいてくれた。



「・・・・・ねぇ、はやて」
「ん?」
「誰か・・・いい人、紹介してよ」
「はぁ?何で?!」
「私ももう20歳だしさ。恋人の一人もいてもいいと思わない?」
「そりゃあ、まぁ・・・・けど・・・ええの?」
「うん・・・もう、いいんだ」


私の気持ちを知っている唯一の友人は、多分それだけで私に何があったのかを察するのだろう。それでもかまわなかった。ただ今は彼女を忘れるために何かをしたかった。だけど・・・・




「その話は、もうちょっと待ってほしいんだけどな」
「え?」



背後から掛けられた聞き覚えのある声に驚いて振り向けば、今朝別れたばかりの彼女が息を乱しながら私を睨んでいた。





















「どちら様ですか?」
「え?あ、えっと・・・高町なのはといいます」
「たか、まち・・・って、え?まじか!あの・・・って、いや「はやて!」」


ピンと張りつめた空気をぶち破ったのはなのはさんの正面にいたはやてだった。場の雰囲気に反したのほほんとした問いかけに、何故だか少し怒っていたように見えたなのはさんから力が抜けていくのを感じた。このままはやてに話を続けられたら余計な事まで言ってしまいそうだったから、さっさとはやてとなのはさんとの間に割り込んだ。



「こんな所でなにしてるんですか?」
「卒業生が母校に遊びに来たらいけないの?」
「本当にそうなら別に構わないでしょうけど、そうじゃないですよね?」


まだ何か私に用ですか?出来るだけ感情を込めないように、そして出来るだけ動揺を悟られないように、そう早口で捲くし立てた。


「・・・講義の邪魔しちゃったのかな?」
「そんな事ありませんよ?大体フェイトちゃん1コマ目もサボってたんやし」
「はやて!余計な事言わなくていいから。黙ってて、って言うか向こう行ってて!」
「サボった?え?それって本当?」
「ほんまほんま。何があったんか知らんけど、昨日とおんなし格好でふらふらやって来たかと思ったら、いつの間にかおらんようになってて」
「そう、なんだ・・・それって、私のせいだよね」
「何で?2人、何かあったん?」
「ちょっと!何で2人して話してるの?はやては関係ないでしょ?先輩も!なのはさんが用があるのは私でしょう?!」
「あ・・・・」
「な、何ですか?」


私の事を無視してなぜかはやてと話し出すなのはさんの考えが全く理解できなくて、そして何より、全く無関係なはやてが話に加わろうとするのが我慢できなくて思わずなのはさんの手をとってここから出ようとしたその時、小さな声を漏らした彼女が酷く安心したように笑みを浮かべていて戸惑った。



「フェイトちゃんってさ・・・」
「なんですか?」
「嘘つくの下手、だよね?」
「な!・・・そんな事」
「あー。めっちゃ下手くそやなぁ・・・なのはさん、鋭いなぁ」
「フェイトちゃんが分かりやすいんだよ」
「ちょっと、はやて。黙っててって言ってるのに・・・なのはさんも」


何だか一人で怒鳴り散らしているのがバカみたいで、何度言ってもはやては私達の話に割り込んできちゃうし。最初に怒ってたのはなのはさんの方だったのにな・・・。なんてそんな事を考えていたら、はやてがぽつりと、正直になったらええんとちがう?と私の顔を覗き込んでいた。





「ごめんね、フェイトちゃん」
「え?」
「私が嘘、つかせちゃったんだよね?」
「べ、別に・・そんな事・・・」
「あの時、フェイトちゃん寝てるって思ってたから・・・私の言葉が足りなかった事に気が付けなくて・・・」
「あの、時って、あれは・・・」
「あれはね、あの言葉は私自身に向けた言葉、なんだよ?」
「え?」
「だって、フェイトちゃん私に言われて断れなかっただけでしょう?本当はそんな気持ちなかったのに。私が引かなかったから。だから嫌々」
「嫌々なんかじゃない!」
「フェイトちゃん・・・・」
「確かに、断りきれなかったって言うのはある・・・けど。でも、嫌だなんてそんな事思ってない・・・だって・・・・私は・・・・」


その先を言う事は出来なかった。ただ、あの行為が決してなのはさんに強要されたからじゃないって事だけはちゃんとなのはさんに知っていて欲しかった。そんな私になのはさんは笑って、もう知ってる・・・そう頬を赤らめながら呟いた



「え?」
「今朝はね・・・その、ちゃんと全部覚えてたと思っていたんだけど、なんか考えてみたら色々と抜け落ちちゃってる所がある気がして」
「・・・・」
「ちょっと、昨日の事思い出してみたんだ」
「え?・・・思い、だして?」
「うん・・・」
「・・・何て事をしてるんですか?」
「にゃははは」


改めて思い返されるとそれはそれで恥ずかしいというか、何と言うか。ああ言うのは後から思い出すと羞恥以外の何物でもなくて、しかもそれを何だか今も目の前で思い返しているように素振りさえ見せてるし・・・・って


「お願いですから、やめて下さい」


何だか間の抜けた事してるなぁなんて思いながら私は頭を下げる事しか出来なかった。なのに、なのはさんはそれを聞いてくれようとはしなくて。


「やだ」
「なのはさん・・・」
「だって思い出さなかったら、まだフェイトちゃんの気持ちに気が付けなかったんだもん」
「な、にを、言って・・・・」
「私ね、ちゃんと聞いてたよ?」
「・・・・・・・」
「凄く嬉しかったもの」
「・・・・・・」
「初めてだったの」
「・・・・知ってます」
「そっちじゃなくて」
「え?」


思わず顔を上げたら、なのはさんが苦笑していた。


「フェイトちゃんといるとドキドキしたんだ。おかしいよね?女の子同士なのに」
「・・・おかしい、ですか?」
「うん、最初はそう思ってた。だけどそれをフェイトちゃん自身が否定してくれた」
「性別は関係ないって、そんな事考える事が間違ってるんだって」
「それは・・・」
「あの時、お酒の力を借りたのも否定はしない。遊びだっていえばフェイトちゃんの負担が軽くなるんじゃないかってずるい事考えた。だから目が覚めて頭がすっきりした状態でフェイトちゃんの事考えた時、自分の取った行動が許せなかった」
「なのは、さん・・・」
「フェイトちゃんに、先輩って言われて。なんか違うって思ったけどそれが何なのかよくわからなくて。だからきっと他にも何かあったはずなんだって必死に思い出したの。思い出せて良かったって思ってるよ、私」
「・・・・・」



すっと伸びてきたなのはさんの左手が優しく私の頬に触れた。


「泣かないでよ」
「泣いて、ません」
「やっぱり、フェイトちゃんは嘘つきだ」
「ほっといて下さい」


くすくすと笑みを零すなのはさんは何だかとても嬉しそうで。


「・・・・・ねぇフェイトちゃん」
「はい」
「人を好きになるのに順番って関係あるのかな」
「・・・・知りませんよ、そんなの」
「だよね・・・・・・私ね、フェイトちゃん」
「はい・・・」
「ちゃんとフェイトちゃんと始めたいんだ」
「・・・・はい」
「何ていうのかなぁ・・・・」
「はい?」
「・・・・体からの始まりがあっても、悪くないんじゃない」
「ちょっ!なのはさん!」
「にゃははは」


ギュッと抱きしめられて耳元でそんなバカな事を囁かれた。











心は届かないと諦めていた。
想いは叶わないと投げやりにもなった。



だけど・・・・・。








「ねぇフェイトちゃん」
「何ですか?なのはさん」
「キス、したいんだけど・・・・」



自分で言ってて恥ずかしくなったのか、その視線は直ぐに下を向いてしまった。年上だけど可愛らしい彼女が愛おしくて、俯いた顔を僅かに上向かせた私はそっとその唇に自分のそれを重ね合わせた。











あの時、想いを伝えて心から良かったと今は胸を張ってそう言える・・・・。























終わりが中途半端っほくもないが・・・・。



最後のなのはさんの台詞をどうしても言わせたくて
書いた文章でした←

もちろん、カフェからは移動して、人気のないところで
ちゅうしてたんですよぉwwwww


ここまてせのお付き合い、ありがとうございました!!!!














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テーマ:魔法少女リリカルなのは - ジャンル:アニメ・コミック

  1. リリカル パラレル
  2. | comment:0
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