好きこそモノの上手なれ

ほぼ百合成分100%(リリカルな感じ)で構成されております。但し過度の期待は禁物です。




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学校にいる時は :: 2013/03/11(Mon)

年相応の2人でいいと思うんだ・・・。


ちうがくせいな2人








■  □  ■  □  ■  □


「いらっしゃいませ。お嬢様」


そう言って席に着いた女性の傍らに片膝をつき畏まる。ご注文はお決まりですか?と言う言葉に「ええ」と小さな返事を返した女性は飲み物とケーキを頼んでメニューをこの者に返した。承知しましたと一言発した後、その場にすっと音もなく立ち上がるとそれを間近で見ていたこの女性から感嘆の声が上がった。





「もうもうもうもう!ハラオウンさん、カッコいいんだけど!」
「え?そんな事ないよ?」
「あるの!なんなの?その格好!もうね学校中の噂だよ?」



え?そうなの?参ったな・・・。苦笑を零しながら頭を掻くのはここ聖祥中学校の2年に在籍するフェイト・T・H。ただ今学校祭の真っ最中という状況。


カッコいいと賞賛された本日のフェイトの格好はと言うと、上下を黒で揃えた、所謂モード系スーツを身に着けている。しかも周到な事に、メンズラインのこのスーツはきちんとフェイトの体に合うように手直しされていた。もちろん手配したのはアリサ・バニングス。ワイシャツにネクタイ、そしてスーツ。いつもは腰の辺りでまとめている髪を今日は首の後ろで纏めたその姿はどこからどう見ても男装の麗人だった。






「メイド喫茶ならぬ、ホスト喫茶ってどうや?」


こんな一見スルーされそうな意見を見事に通してしまった八神はやては、この盛況ぶりに笑いが止まらなかった。










一方のこちら。フェイトの恋人にしてミッドチルダでは白い悪魔と恐れられるほどの人物である高町なのは。今回はクラスの出し物を決める日に欠席してしまうという不運に見舞われ、はやての悪巧みを阻止することが出来ず折角の学校祭だと言うのにフェイトが学校中の女子生徒に言い寄られるのをただ黙って見ている事しか出来ずにいた。


「はやてちゃん、こっち忙しいんだから遊んでないで手を動かしてね?」


言葉は柔らかく、そして笑顔。知らない人がみればそれはそれは可愛らしい笑顔の彼女は実は不機嫌極まりなくて。


(フェイトちゃんのバカ!あんなにニヤニヤしちゃって)
(あ、あの子またフェイトちゃんに触れていった)
(もう近い!さっきからあの子の顔がフェイトちゃんに近づきすぎ!)


当然なのはの八つ当たりでしかない。実際の所、フェイトが心の底から楽しんであんな格好をしているのではない事も、ちゃんと分かってはいるのだけれど、それを心が納得してくれない。



(もうやだ。私、何でこんなトコでフェイトちゃんを見てなきゃいけないの?)



我慢の限界を迎えたなのはが静かに教室を抜け出したのをただ一人を除いて、その忙しさも相まって誰も気づく事はなかった。














そして、それに気が付いた唯一の人物。それがフェイト・テスタロッサ・ハラオウンその人。目まぐるしく行きかう人込みの中でフェイトの視線は常になのはの姿を追っていた。もちろん裏方に引っ込んでしまっている時はそれを確認するのは困難だけれど、それは魔法使いの特権を使って。

時間が経つにつれてなのはの表情が硬く暗いものに変わっていくのを苦々しい思いでみていた。すぐにでもその傍に駆け寄りたい気持ちは誰よりもある。けれど、持ち場を無責任に離れる事もフェイトには出来なかった。


けれど、それにもやがて限界は来る。こんな風になのはを一人で泣かせてまで続ける意味があるのだろうか?・・・・



そんな事、あっていい筈がない!!







「はやて!」

裏方に引っ込もうとしていたはやての腕を掴みグイッと引き寄せた。


「な、何や、フェイトちゃん?」
「私、今日は頑張ったでしょう?」
「え?あ、ああ。せやね。こんだけ賑わったんはフェイトちゃんのお陰やなぁ」


ニンマリと頬を緩めるはやてに更にフェイトは畳み掛ける。


「じゃあ、もういいよね?はやて、この後お願いしても」
「は?何言うてんの?まだ終わってないやん」
「なのはの傍に行きたいんだ」
「なのはちゃんやったら、そこに・・・ってあれ?」


振り向いたその先に、いるはずのなのはの姿が見えなかった事でフェイトの言いたい事を理解したはやては指で頬を掻きながら「ちょぉ、悪ふざけが過ぎたかなぁ」と呟いたのだった。
















重たい鉄扉を開けると広がる一面の青空に一瞬目を奪われた。ゆっくりと辺りを見渡すと探していた人はフェンスに持たれて、やっぱり空を見上げていた。


「なのは」
「・・・フェイトちゃん」
「一人にしてごめん」
「ううん・・・私の方こそ勝手に仕事放り出してきちゃって」


なのはの隣に立ち、力なく下がっていた左手をとり指を絡めた。


「凄く、似合ってるよ?その格好」
「・・・着替えようと思ったんだけど、時間が惜しかったから」


ネクタイを緩めながら自分の姿を見下ろして苦笑するフェイト。


「戻らなくてもいいの?」
「うん、なのはも、もういいって」
「そっか・・・・」


後ではやてちゃん達にに謝らないとね。そういうなのはに、後になってからね、と悪戯っぽくフェイトが笑みを零す。







フェイトのその言葉通り、2人がはやて達と合流したのは、後夜祭の始まる直前の事だった。












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