好きこそモノの上手なれ

ほぼ百合成分100%(リリカルな感じ)で構成されております。但し過度の期待は禁物です。




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キミは私を好きになる :: 2013/06/07(Fri)

ごめんなさい。お返事は明日します・・・







□  ■  □  ■  □


中庭の端から見える渡り廊下。それ程広くもない廊下を数人の女子生徒が塊になって歩いて行く。その様子を少し離れたベンチに腰掛けながらぼんやりと眺めている私は、この学校の一年生で名前は高町なのは。


(相変わらず取り巻きが一杯だなぁ)


そして私の視線の先。その女子生徒の集団の中心にいる人物、長い金の髪を裾の方で軽く結わえ、制服から伸びるスラリとした手足はとても自分と同じ人間とは思えないほど長く、バランスのとれた八頭身。眼鏡の奥に見えるその瞳はまるでルビーを思わせるような赤い色で、その瞳に見つめられたら男女問わず落ちない者はいないだろうなと思わせる程の美人。才色兼備とは正にこの人の事を言うのだと誰もが納得するような、そんな人物。名前をフェイト・テスタロッサ・ハラオウンと言い、数多いる優秀な3年生を差し置き、2年生ながらに、この学校の生徒会長をしている。

そんな一目も二目も置かなければならないこの人が何を隠そう、私、高町なのはの恋人・・・なのだけれど。



「やっぱりおかしいよね・・・。どうしてあんな人が私のこい・・・」


恋人、と口にしそうになって慌てて口を噤む。辺りをきょろきょろと見渡して、近くに人がいない事を確認しホッと肩を落とし、さっき言いかけた言葉を心の中でだけ反芻する。





人と関わる事を極端に恐れて来たなのは。訳あって高校は地元を選ばす、唯一親しくしていた幼馴染の薦めで全寮制のこの学校へと進学した。もちろんなのはを知っている者は幼馴染以外はいない。けれどその幼馴染はなのはよりも1つ学年が上であったため、自分から積極的に友達を作ろうとしないなのははいつも孤独だった。いや、むしろ進んで孤独でいようとしていたように周りの生徒には見えていた。


そんななのはに異変が起こったのは入学してから半年が過ぎた頃。一人の女子生徒がなのはを屋上に呼び出して、信じられない事を口にしたのだ。


「高町なのはさん?」
「・・・・はい」
「私は2年のフェイト・テスタロッサ・ハラオウンといいます」
「・・・はい、よく・・知っています」


幾ら人付き合いがないとはいえ、自分の学校の生徒会長を知らぬ者はいない。特にこの学校の生徒会長と言えば、学校内はおろか、学校以外でも超が付くほど有名な生徒なのだから。その人が何故自分を呼び出したのか皆目見当のつかないなのはは、どうにも居心地の悪いままフェイトの前に、ただ突っ立っている事しか出来ないでいた。



「そんなに緊張しないで欲しいんだけど・・・」
「す、すみません」
「いや、謝られても困るんだよね」
「す、すみま、あ・・・・・」
「参ったな・・・」
「ご、ごめんなさい」


もう何に謝っているのかも分からなかった。ただ早くこの状況から解放して欲しくて、それだけを必死に願っていた。そんな私の耳に信じられない言葉が飛び込んできたのはそのすぐ後の事だった。


「・・・・・・・、は?」
「あれ、聞こえなかったかな」
「いや、多分、聞こえました・・・けど・・・・・えっと、誰かと間違えてませんか?」
「え?だって私さっき名前聞いたよね?」
「はい」
「キミは、高町なのはさん・・・でしょう?」
「そうです・・けど・・・もしかしたら違う高町なのはがこの学校にいるのかなって・・・」
「この学校に高町なのははキミ一人だけ。生徒会長の私が言うんだから間違いないよ」
「でも、それなら・・・・・あ!・・・なんだ」
「何?」
「すみません、うまく反応出来なくて・・」
「・・・何の事?」
「からかったんですよね?私の事・・・」


そう言ったら目の前の、えっと・・・ハラオウンさんが物凄く怒った顔をして、それからすぐに悲しそうな顔をした。


「どうして・・・」
「え?」
「私は、そうやって人をからかう人間だって思われてたんだ」
「え?!あ・・・いや、そうじゃなくて!違います!」
「何が違うの?だって今キミが言ったんじゃない」
「だって、信じられないもの・・・そんな事言われたって・・・」
「そんな事?・・・キミを好きだって言った事?」
「っ・・・・そう、です。・・・そんな、事・・・冗談じゃなかったら何だって言うんですか?」
「本当の事、だとは思わないの?」
「どうして?」
「え?」
「私の事、何も知らないのに・・・そんな事・・・」


生徒会長の言っていることが冗談じゃなかったら何だって言うんだろう。友達も作らず、いつも一人でいる私をたまたま見かけて、可哀想になって声を掛けた、とか?それなら彼女の言った「好き」はどんな意味を持っているの?。私は彼女と友達というわけではない。こうして言葉を交わすのだって、今この時が初めてだし。彼女は・・・生徒会長は正に雲の上の人で、私なんかが気軽に近づけるような人じゃないし。確かに綺麗な人だなって思ってはいた。いつも笑顔を絶やさなくて、多くの生徒に好かれていたからきっと優しい人なんだろうなって思ってもいた。でも、私からしたらそれだけだ。私なんかが傍に行っていいはずはないし、まして彼女から私に近づいてくる理由なんて何一つ思い当たらない。なのに今、目の前のこの人は私の事を好きだと言った。付き合ってほしいとも言った。付き合う?どこに?誰が?



わからない・・・わからなくて、怖い。


そんなぐちゃぐちゃになった考えが顔に出ていたんだと思う。生徒会長は、少し俯いてそれから怖がらせてしまってごめんと口にした。けれどその顔は何かを決意したかのような真剣な顔で、だから私はますますその場から動けなくなってしまっていた。


「一目ぼれだった・・・って言ったら信じる?」
「・・・・無理、です」
「参ったな・・・言う事全部否定されちゃう」
「だって・・・」
「・・・・初めてキミを見かけたのは入学式だったよ」
「・・・・・」
「可愛らしい子だなって思った」
「・・・そんな、私なんか。・・綺麗で、可愛い女の子は他にたくさんいます」
「うん、そうだね・・・でも違うんだ」
「・・・何が、違うんですか?」
「うまく、説明できないんだけどさ」


そう言って先輩は人差し指で頬をひと掻きした。


「キミはいつも一人だった」
「・・・・」
「話をするクラスメートはいるみたいだったけどでもそれだけ。キミはわざと人を寄せ付けないようにしているみたいに見えた。そのくせ物凄く寂しそうな目をするんだ」
「そんな事・・・・」
「ない?」
「・・・・はい」
「それは、嘘・・・だよね」
「っ・・どうしてそう言い切れるんですか?私の事、何も知らないくせに」


そう、何も知らないくせに。私は別に好きで一人でいるわけじゃない。出来ることなら友達と普通に高校生活を送りたい。だけど、出来ないから・・・。友達になって、あとからそれを無くすくらいなら、最初から友達なんて作らない方がいい。そうすれば私は傷つかなくて済む。あんなつらい思いはもうしたくない・・・。今度そんな事になったらきっと私の心は折れたままずっと戻らないって簡単に想像できてしまうから。なのに・・・


「そうだね、過去のキミの事を私は何も知らない。だけど、今のキミの事なら知ってる・・・」
「な、何を言ってるんですか?」
「ずっと見ていたよ、キミの事」
「え?」
「言ったでしょう?一目ぼれだって。気になる子の事はいつだって、どんな時だってその姿を探してしまうんだ」


私から視線を逸らすことなくそう言い切る先輩。反対に私はもうここから逃げ出したくてどうしようもなかった。



怖い怖い怖い怖い。



この人は見ていたと言った。私をずっと・・・見ていた、と・・・・



「不思議だったんだ」
「・・・」
「あの子達がキミの友達?」
「し、らない・・・」
「あの子達がいるから、一人でいる事を選んだの?」
「知らない!私は何も知らない!!」
「キミは、何者?」
「っ!」




この人は「見ていた」から知ってる。私に人と違う能力がある事。それなのにどうして私に近づいてくるの?



逃げなきゃ



最初に考えたのは、そんな事。だけど、足がすくんで動けなかった。代わりにつぃと涙が零れた。全てが終わった、と思った。この人は生徒会長で、生徒を危険から守る立場の人だ。こんな得体の知れない人間が学校にいるなんて事黙認出来るはずがない。ぐるぐると思考は最悪の結末を描き始めていた、そんな時



「え?・・・・・」



彼女が私を抱きしめていた。











「・・・・・ごめん」
「え?」


小さな声が私の耳に届いた。


「知らない振りをしたままで私の気持ちだけを知ってもらおうとも考えたんだ」
「何、を・・・」
「隠しておきたかったんだよね?秘密にしたままでいたかったんだよね?」
「それは・・・」
「でも、嫌だったんだ・・・・だってそうでしょう?それも含めて高町なのは、なんだから?」
「え?」
「不思議な力を持ってるキミも。いつも怯えて一人でいるキミも。本当は友達を作りたくて仕方のないキミも。全部ひっくるめて高町なのはって言うただの女の子。そんな子に私は恋をした」





初めてだった、そんな事を言われたのは。いつだって、誰だって。私のこの不思議な力に気が付くと、最初は歓喜していた人達も、だんだんと距離を置くようになって、最後には誰も私の傍には近寄ってこなくなる。気持ち悪いよ。最後には必ずそういって、友達だと思っていた誰もが離れていくんだ。こんな風に全てを知った上で、しかもそのも含めて私だなんていってくれた人は見た事がない・・・・。



「もう一度言うよ?」
「・・・なに、を?」
「私は、キミが好きです。お付き合いして下さい」



抱きしめてくれていた腕が震えているのに気が付いたのはこの時だった。きっとこの人も私とは違った意味でずっと怖かったんだってやっと気が付いた。今ならこの人の言葉が嘘じゃないってわかる・・・。




「私、まだあなたの事、よく知りません」
「うん」
「それでもいいん、ですか?」
「これから知ってくれればいいよ」
「それで、もしあなたと同じ気持ちになれなかったら?」
「大丈夫、きっと私の事好きになるから」
「すごい、自信ですね・・・」
「だって、私がどうしようもない位、キミの事が好きだから」


そう言って笑った顔を私はきっといつまでも忘れない。
























そんな事があってから3ケ月・・・・・




「やっぱり不思議だよね・・・私とあの人じゃ全然釣り合わない」


相変わらず私は一人でいる事の方が多かった。でもそれは決して私の力の発覚が怖いからではなくて



「何か、また変な事考えてたでしょう?」



くすくすと笑みを零しながら私のいるベンチにまでやって来たこの人のせい。



「べ、別に」
「嘘が下手だね、なのは」
「う、嘘じゃないもん!ってそんな事より・・・。ここに来たらだめでしょう?」
「大丈夫だよ。先生に用があるってみんなとは分かれたから」
「ホント?」
「ほんと。それよりなのは」
「な・・・なに?」
「まーたブルーな事、考えてたよね?」
「何の事?」
「私とは釣り合わない~、とかそんなくだらない事」
「ぅ・・・・それは、だって・・・・」
「全くもう・・・何度言わせるんだか、って言うか、最近じゃそれでもいいかなって思い始めた位だよ?」
「な・・・んでよ?」
「分からないなら何度でも言うし。信じないなら信じられるようになるまで何度でも言えばいいんだって気が付いたから」
「どういう事?」
「ん?・・・・つまり・・・・・・好きだよ、なのは」
「っ、ちょ、っと・・・それ、ずるい」
「ずるくない・・・なのはが悪いんだから・・・・・大好き。なのはが好き・・・・・ずっと、ずっとなのはだけが好き」


耳元で、囁くように・・・。時々頬や、目じりに唇を寄せながら好きだよといい続けるフェイトちゃん。はい、参りました、完全に。もう私の中はフェイトちゃんで一杯過ぎて、他の何も入ってこられないくらい。


あなたのお陰で、私は今、世界中の誰よりも幸せ者だと胸を張れます。ありがとう、フェイトちゃん・・・・・私もあなたの事が






大好きです・・・・・。












なのはさんの隠された能力とは・・・・

続きはWEBで ←(コラ)




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