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好きこそモノの上手なれ

ほぼ百合成分100%(リリカルな感じ)で構成されております。但し過度の期待は禁物です。




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事後・・・ :: 2014/03/29(Sat)


下げたから今度は事後のお話





■  □  ■  □  ■


「もう、大丈夫?」
「はい」


小さな声だったけれどはっきりとした返事に安心して、私は支えていた彼女の身体を再びベッドへと戻した。








目が覚めて、自室とは違う場所にいる事に驚いたようだったけれど、傍にいた私を見て全てを理解したらしく、何度か瞬きを繰り返したのち、最初に出てきた言葉が「喉が渇いた」だった。


だいたい予想はしていたから、サイドテーブルにあらかじめ用意していた水をグラスに注ぐ。それを手にして再び彼女の方へ向き直ったら・・・・


「・・・・何してるの?」
「あ、えっと・・・その・・・」
「ん?」


モゾモゾと毛布の中で、うーとかあーとか。その様子から何となく、と言うか絶対にそうだろうな、と思う理由は一つだけで・・・・。


「あの、体に力が入らなくて・・・・」


起き上がれないんです。恥ずかしそうに毛布を目元まで引き上げて、消え入りそうな声でそう言った。


「ぷっ・・・」


そんな仕草に思わず噴き出して。すぐに彼女に目を細め睨まれて慌てて口を塞ぐ。


「笑うなんて、酷い」
「・・・そうだね、ごめん。でも」
「でも、何ですか?」
「そんなに怒らないでよ。可愛い顔が台無しだ」
「なっ!・・・一体誰のせいだと・・・・っ」
「あー、うん、まぁ、ね・・・まだ身体辛い?」
「え?・・・あ、まぁまだ動けませんが・・・・・え?、ぁ・・・えっと、その・・・そっちの、方は・・・・・へい、きです」


可愛いと言う言葉に赤くなって、それがまた可愛らしくてつい指先で彼女の頬に触れてしまった。ピクリと跳ねる肩に、あぁ、しまったと思った。彼女が意識を飛ばした時点で飲んだ薬の効果は全て消し去ったと思っていたのだけれど、もしかしたらまだ残っていただろうか?そう思っていたら彼女から私の思惑とは少しずれた返事が返ってきた。いや、まぁそれはそれで辛いだろうけど、今のはそう言う事じゃなくてね?なんて気持ちが顔に出ていたのだろう。彼女が一瞬キョトンとして。それからやっと気が付いたらしく少し頬を朱に染めながら平気だと口にした。















「君は私が怖くはないの?」
「え?」


ベッドの脇に椅子を移動させて腰を下ろす。そうして私は横になったままの彼女に怖くはないか?と尋ねた。彼女から洩れたのは困惑の声。一体何の事を言っているのか?そんな顔だった。


確かに「信じる信じないは君の自由だ」と、そう言った。でもこの事実を口にしたのは彼女が初めてだったから・・・・。手当たり次第、女の子を抱きたいと思ったわけでは無い。むしろこれまで生身の体を欲しいと思った事は一度もなかった。サキュバスとしてこの世に生を受けてからすでに長い時を生きている。その間に数えきれない程の人間の夢に出向いては淫らな行為を繰り返してきた。サキュバスの母親と人間父親の間に生まれたハーフとは言っても所詮は悪魔だ。人のモノが欲しいと思う欲求には素直に従っていた。


(さすがに信じれる事ではなかったかな)


当然だな、と思いつつも私は落胆していた。ありのままの自分をもしかしたら彼女は受け入れてくれるのではないかと、あれだけの一方的な行為をした事を棚に上げて、私はそんな都合の良い事をずっと願っていたからだ。


(怯えて拒絶されなかっただけでよしとしようか)


これ以上自分の傷口を広げないように気持ちを切り替えよう、そう思う事にした。だけど、そうなると問題があって・・・。私が彼女にした行為は犯罪に近い。意識を混濁する薬を飲ませ、彼女の同意を得ないまま事に及んだことになる。彼女が私を訴えると言えば私にそれを止めさせる術はない。だけどあの行為を「ただの夢」として無かった事にだけはしたくなかった。



「先生?」
「ん・・・あ、ごめん」


少し長く思考に耽っていたようだ。彼女の私を呼ぶ声に現実に引き戻された。


「ねぇ、先生」
「ん?」
「・・・どっちが、本当のフェイト先生、なの?」
「え?・・・どっち、って?」
「普段、大学にいる時と・・その、昨日・・・みたいな、事をする時と・・・」


何を知りたいのだろうと思った。もしかして私は多重人格者や、精神異常者だとでも思われているのだろうか?


「君は、どう思う?」
「・・・質問に、質問で返さないで下さい」
「ふっ・・・そうだね。ごめん・・・でも」


何と答えればいいだろうか。正直、どちらも私である事に代わりはない。彼女にしてしまった行為すべてをちゃんと自覚している。気が触れてしてしまった行為でもなければ、私の中の別人格がやった事でもない。


(ある意味別人格っぽかったりもするのかな)


なんて、そんな事をぼんやりと考えていると。



「じゃあ、質問を変えますね・・・先生はどうして私を抱いたの?」


唐突に核心に触れた質問が飛び出した。


「どうしてって」
「私じゃなくても良かった?」
「いや、それはないよ。君だから・・・君の全部が欲しかった」
「そう・・・私、何か飲まされてたの?」
「うん(でなければ君の夢には入れなかった)」
「そのせいであんな夢を?」
「そうだね」
「もう、見ない?」
「夢?・・・それなら、もう見ないよ(私が見せないから)」
「そっか、良かった・・・ずっと・・・ああいう事ばかり考えてて、私どこかおかしいんじゃないかって、ずっと思ってた、から・・・」
「・・・それは、辛い思いをさせたね。ごめん。謝ってすむ事じゃないけど」
「でもそれはもう、いいんです」
「え?」
「ねぇ、先生・・・・」
「・・・なに?」
「・・・・サキュバスって言ったのは・・・本当?」



真っ直ぐに私を見つめる彼女の瞳からは何か強い意志を感じた。誤魔化しや彼女を安心させるための詭弁は通用しないだろう。彼女は信じるのだろうか。あの行為の中での夢か現か判断しかねる状況の中での言葉ではなく、今、この穏やかな時間の中での告白なら、もしかしたら私の言葉を信じるのだろうか。






「・・・・信じるか、信じないかは君の自由だって言ったよ?君は信じるの?」
「先生・・・ずるいよ」


そうだね。私はずるい。でも、正直怖いんだよ。初めて身体だけでなく、心も欲しいと思った人に拒絶されるのは・・・。ねぇ、なのは、私は君の心が欲しいんだ。だから・・・君が信じると言えばサキュバスとして、信じないと言えば人として・・・・って、思っていいはずはない、な。


あまりにも自分に都合のいい解釈過ぎて我ながら呆れた。さすがは悪魔の子だ。







「ホント、ずるいなぁ・・・・」


私がいつまでも答えない事で彼女の方が痺れを切らせたようだった。


「・・・本当はね、どっちでもいいかなって・・・」
「え?」
「言ったでしょう?私、先生の事が気になり始めてたって」
「でも、それは夢のせいで」
「最初はそうだって思ってたんだけど、でも、多分違う」
「多分、って・・・」
「仕方ないよ。私だって目が覚めて先生の顔見て、そう思ったんだから」
「へ?」


彼女の言葉に思わず変な声が出た。その彼女を見ると何だか拗ねたような顔でそっぽを向いている。


「止めてって言っても止めてくれないし、見ないでって言ってもやだって言うし。・・・気持ち良すぎると逆に辛くなるって昨日初めて知ったよ?。本気で悪魔、って思ったからそう言っちゃったけど、なんかそれで先生嬉しそうな顔するから・・・でも、先生に触れられるの、嫌じゃなかった」
「・・・・君は・・・いや・・・・参ったな」
「私の全部が欲しいって言葉、あれは信じていいの?」
「いいよ」
「それって私の体だけ?」
「それだけじゃないよ・・・・キミの・・・なのはの心も全部欲しい・・・」



なのはの言う事がいちいち嬉しくて、私の口もつい軽くなった。あ、っと思った時にはすでに遅くて。私の答えを聞いたなのはが満面の笑みを浮かべている。悔しいから苦し紛れに「なのはは抱きこごちも感度も最上級だったもの」なんて強がったけど、なのはの「フェイト先生だからだよ」の一言に再び撃沈した。










「ねぇ、せんせい・・・」
「ん?・・・眠くなった?いいよ、寝ちゃっても」
「・・・ん・・あのね・・・」



横になっているうちに再び睡魔に襲われだしたなのはが一緒に眠りたいって言うからそれに二つ返事で頷いて、なのはの隣に潜り込んだ。毛布を引っ張り上げて私達の体を覆う。なのはの方にゴロンと体を向けると、すぐ目の前になのはの顔があって、なぜかジッと見つめられた。どうかした?って聞くと昨日と瞳の色が違う気がするって言うから、ちょっと驚いて。



「驚いた・・・よく気が付いたね」
「やっぱり違ったんだ?」
「気持ちが昂ぶってくるとね、普段よりももっと濃い赤になる」
「ふーん・・・」
「昨日はね、久しぶりに燃えたから」
「え?」
「なのはと一緒だよ。なのはとのえっちが気持ちよすぎて、興奮した」
「なっ!に言ってるの?!。もう、そう言う事真顔で言わないで!!」


私の言葉に瞬時に顔を赤くするなのはが可愛くてつい調子に乗った。


「なのはがあんまり可愛い声で啼いてくれてるから、私も濡れた」
「ちょっ!・・・恥ずかしいから昨日の事は忘れて下さい」
「無理だね、キミの淫らな姿、目に焼き付いちゃって離れない」
「もう、忘れてってば!」
「無理だよ、新しい記憶を上書きしない限りはね」
「新しい、記憶?」
「そう」
「上書き?」
「うん」


もうこのまま抱いちゃったらダメかなぁ・・・なんて沸々と良からぬ事が頭に浮かんでいた。当のなのはは恥ずかしさに顔を上げられなくなってて私のパジャマの胸元をギュッと掴んで顔を隠したまま。小さくうー、とかもう、とか言う声が聞こえた。


(はは、なのは可愛すぎ)


思わず頬が緩んだその時だった。なのはが、がばっと顔を上げた。


「?・・なのは?」
「上書きすれば忘れるんだよね?」
「へ?・・・・・ぅん?・・ンン・・・・・」
「・・・・・っ・・・・こ、これで上書きしたからね!ちゃんと忘れて!!おやすみなさいっ!」


一瞬の出来事だった。

顔を上げたなのはが掴んでいた私のパジャマをグイッと引っ張っぱりその勢いで2人の唇はぶつかる様に触れ合った。
え?っと思っている内になのはの唇は離れていって、これで上書きしたから。
なんて口にして再び私の胸元へと顔を埋めた。


「え?ちょっ、なのは」
「・・・・」


真っ赤になった耳や首。きっと顔だって負けないくらい赤くなっている事は簡単に想像できる。これっぽっちのキスで上書きなんて到底出来るものじゃないけれど、相変わらずギュッと胸元を掴んだその様があまりにも可愛くて。



(仕方ないなぁ・・・今日はこれ位で許してあげる)


だらしなく緩む頬はそのままで


「新しい記憶に上書きされました・・・」


なのはの頭の天辺にお返しのキスを一つ落とし、ぎゅっと抱きしめながら私も一緒に眠りについた。





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