好きこそモノの上手なれ

ほぼ百合成分100%(リリカルな感じ)で構成されております。但し過度の期待は禁物です。




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月見酒なんて全く関係なかった! :: 2014/05/07(Wed)

タイトルはまぁ、わかる人にはわかるんじゃない?みたいなヾ(´ε`;)ゝ…


はじめは30代なのフェイのつもりだったんですが、これ母の日前提の文章だった事を
書き始めてから思い出しまして。うちの30代なのフェイは子持ちじゃない設定だもんで
急遽force軸あたりの年齢にしとこうなんて姑息な手を使いました(つω`*)テヘ

だもんで本日の二人は、その辺の年齢です(force始まる前くらい)


おまけにぶっつりと終わっとります。あとは皆さんの脳内に・・・・


ま・る・な・げ  宜しくd(ゝ∀・*)ネッ!!



それでも問題ない人のみ、先にお進みくださいませ







■  □  ■  □  


「綺麗な景色だね」
「そうだね・・・」


私は今なのはと2人、人里離れた山の奥にある温泉に来ていた。










『少し早いけど、これ』
『何?』
『開けて見て』
『・・・・え?・・え、これ、って・・・ヴィヴィオ?』
『うん。私から、二人に。なのはママとフェイトママに母の日のプレゼント』


ちょっと早いのは目を瞑ってね?とはにかんだ様に笑ったヴィヴィオの顔が頭に浮かんだ。



昨日、数週間という長期の出張を終えた私は、まっすぐになのはとヴィヴィオが住む家へと足を運んだ。ただいま、と玄関のドアを開けると「おかえり」の言葉よりも先に飛びついて来たヴィヴィオの身体を受け止めて、うしろから笑みを零しながら出迎えてくれたなのはに「おかえりなさい」とヴィヴィオごと抱きしめられた。


半ばヴィヴィオに引っ張られるようにリビングへと連れられた私となのは。「そこで待ってて!」とソファを指さされて、バタバタと忙しなく自室へと駆け込むヴィヴィオの背中を見送った。「何かあった?」と尋ねる私になのはも「なんだろうね?」と疑問の声。「なのはが分からないんじゃ、どうしようもないね」と2人して顔を見合わせながら肩をすくめた。ほどなくしてリビングへと戻ってきたヴィヴィオ。その手には一枚の封筒があった。


開けて見て?と手渡されたその封筒に入っていたのは宿泊チケット。そう、私達が今いるこの温泉宿の1泊2日のペアチケットだった。










「何考えてるの?」
「ん?」

まだ陽の高い時間帯。辺りに人はいない。私達が入るのと入れ替わりに数人が出たきり誰もまだこの露天風呂にまでは来てはいなかった。


ほんの少し無口になっている私になのはが微笑む。ヴィヴィオの事?そう言って隣に並んでお湯に浸かった。乳白色のお湯を両手ですくいそれを静かに傾げるなのはを見つめながらまぁねと苦笑した。


「私、あの子になんにも出来なかったのにな・・・」


ポロリと本音が漏れた。今年に入ってから、行事という行事に悉く嫌われた。お正月、バレンタイン、ひな祭りにホワイトデー、そして子供の日。もちろんミッドとは無縁のイベントばかりだから仕方がないと言えばそうなのだが。


「でもちゃんと埋め合わせはしてきたでしょう?」
「そうだけど・・・ね」
「そんな顔してるってヴィヴィオが知ったら、悲しんじゃうよ?フェイトちゃん」


そう言ってなのはに両頬を包まれ見つめられた。ん?なんて小首をかしげるその様に思わず目を奪われる。温泉でほんのりと朱に染まるなのはがいつも以上に艶めいて見えた。途端に心臓が跳ねる自分に苦笑した。


(参ったな・・・)


なのはの仕草一つ、言葉一つにいまだに心奪われてしまう。母親として不甲斐ない自分を嘆いていたたった今の事ももう思考の奥底へと仕舞い込まれてしまった。


「この旅行を楽しむ事がヴィヴィオへのお返しになるかな」
「きっとね。私達が幸せである事がヴィヴィオの幸せに繋がるんだよ」
「うん・・・そうだね」


なのはに微笑まれ、そう気持ちを切り替えると今度は違った意味でまた悩ましい問題が出てくる。


(どれだけ単純に出来てるんだろ、私)


心の中でだけそう呟く。


(でもまぁ、仕方ないよね。こういうの久しぶりなんだし)
「ん?・・・フェイトちゃん?」


役目は終えたとばかりに私から離れていこうとするなのはを捕まえる。私の方に引き寄せて逃げられない様に腰に両腕を回した。私の足を跨ぎ湯船の中で膝立ちになるなのは。少しだけその瞳が揺れた。


「人が・・・来ちゃうよ?」
「誰も来ないよ」
「もし、来たら?」
「見せつけたらいい」


私の言葉にくすくすと笑いながら近づいてくるなのは。そのまま重なると思われた唇は僅かにそれて耳元へと運ばれた。「嘘つき」なのはの言葉に口角が上がる。「知ってるくせに」すぐ横のなのはの耳元で私はそう囁き返した。


なのはを抱く腕に僅かに力を込める。暫し見つめ合って・・・・待ちかねたなのはの唇が私のそれに静かに重なった。















「こういうのやってみたかったんだ」


隣ではしゃぐなのはに思わず笑みがもれた。








露天風呂でキスをして、そのまま・・・なんて不埒な気持ちが、正直あったのだけれど、そこはやはり大浴場付きの露天風呂。直後にガヤガヤと賑やかになった大浴場に私もなのはもさすがにそれ以上の事は出来ず。中途半端に昂ぶった気持ちを持て余しながらその場を抜け出した。

脱衣場で体を拭き浴衣を身に着けるなのはを盗み見る。少し長くお湯に浸かっていたせいか、或いは温泉の効能故か。いつまでたっても引くことの無い火照りは白磁のような肌をほんのりと桜色に染めたまま、何時にも増してなのはを妖艶に見せた。

それを知ってか知らずか。なのはは後ろ襟を僅かに下げ突き襟にして浴衣を身に着けた。髪が濡れるからと1つに束ね、それをくるりと器用に丸め止めたせいで普段見えないうなじが露わになって見える。そこをつうっと滴が一つ流れ落ちた。

思わず舌で舐めとりたい衝動に駆られ必死に理性の鎖を握りなおす。そうして何とか抑えた理性を事もあろうかなのは自身があっさりと引きちぎっていった。振り向いたなのはは私に向かって笑っていたのだ。それはもう悪戯が成功した子供の用に。

「フェイトちゃん、エッチな目してる」
「なっ!!」

すれ違いざま、くすくすと笑みを零しながらそう口にするなのは。火照ったままの顔に更に熱が集まったのは言うまでもない。








なるほど、そうくるんだ。つい口元が緩む。最初に誘ったのはなのはだから。ちぎれた鎖をそのままにして、私達は部屋へと戻ってのだった。









部屋に用意されていた食事はとても美味しかった。一緒に出された地酒も料理によく合う辛さで箸が進んだ。そうすると自然と会話も弾み、気が付けば少し多いのではないかと思われた数々の料理は綺麗になくなっていた。食後、腹ごなしもかねてほんのりとライトアップされた庭を2人で散歩した。お酒で僅かに火照った頬に春先の夜風は程よく心地がよかった。


「月が・・綺麗だね」


見上げた空に浮かぶ月。意図したわけでは無く思わずポツリと言葉が漏れた。隣を見ると何故かなのはが照れたように私から視線を逸らす。あれ?と思い、そしてはたと気づく。あぁ・・・。くすくすと笑みを零す私を睨むなのは。可愛い顔して睨んでも全然怖くないのに。すっと離れそうになるなのはの手を取りその身体を抱きしめた。



「意識しちゃった?なのは」


耳元で囁くように告げると「してないから」と強がる。


「そう?でも私は凄くなのはを意識してるんだけど?」


と続けると一瞬ピクリと肩を震わせて、それから私の手を引き歩き出した。


「散歩は?」
「もういい」


風に下ろされた髪が揺れる度、真っ赤になった耳が見え隠れしていた。















「風情があっていいね」


部屋についていた露天風呂。戻るなりなのはが一度やってみたかったからと、湯船にお盆を浮かべた。そこに用意されたのは小さめの徳利と二つのお猪口。よくこんなものあったね。と感心する私を余所にいそいそと準備を進めるなのは。フェイトちゃんも早く、と呼ばれた時にはもうすでに二つのお猪口には並々とお酒が注がれていた。


「慌てなくても月は逃げないよ」
「そうだけど」


くすくすと笑う私になのはが照れ笑う。美味しい料理と、お酒。そして露天風呂。いつもよりほんの少し開放的になっているなのはがとても可愛らしく見えた。





「風が気持ちいいね」
「うん」


少し肌寒いかと思われた夜風も露天風呂に浸かっている私達には心地よかった。お酒の注がれたお猪口に映る月。その月を見ながら何度かそれを飲み干す。


「少し、飲み過ぎたかな」
「たまにはいいんじゃない」


家では私もなのはも殆どお酒は飲まない。仕事柄いつ呼び出しが掛かるか分からないからだ。だが、今日は違う。少し飲み過ぎたかなと口にした私に、なのはは今日は特別だからいいんじゃないと微笑んだ。


ぱしゃりとお湯が跳ねる。膝立ちになったなのはが手にしたお猪口からお酒を口に含むと私の身体を跨ぎ、そのまま唇を重ねた。飲み損ねたお酒がなのはの喉元から胸元に向かって零れ落ちたのを舌先で掬い舐めとる。残っていたお酒をそうして飲みほして。




「なくなっちゃったね、お酒」
「・・・うん」
「もってこようか?」
「いや・・・お酒はもういいよ」
「そう?」


膝立ちのままのなのはの内股に手を這わす。ピクリと体を強張らせたなのはが小さな声を漏らした。


「・・・いつもより、敏感だね、なのは」
「バカ・・・分かってるくせに」
「うん・・・」


お酒のせいか、僅かな動きにいつも以上に敏感に反応してくれるなのはの身体をギュッと抱きしめる。我慢はとっくに限界を超えていた。部屋に戻った方がいいのだろうけど、もうそんな余裕はどこにもなかった。












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  1. リリカル 短編
  2. | comment:0
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